2008年04月07日

自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集(ブックレビュー+活用ツール)

この本のレビューについて、一度簡単に情報を出したまま、止まっていました。



自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集
監修:服巻 繁
編 :藤田 理恵子、和田 恵子
エンパワメント研究所

本書は、ほぼ「絵カードデータ集」と言い切ってしまって構わないと思われる内容になっています。(なので、「レビュー」ということではちょっとやりにくいですね。)

もちろん、本としての体裁はあって、絵カードの活用法なども掲載されているのですが、文章らしい文章は冒頭に服巻氏が寄せている説明文5ページと巻末の導入事例2ページだけで、残りのページはすべて絵カードのカラーイメージとなっていて、そこに使い方のアドバイスなどが若干示されているという感じになっています。

もちろん、本書だけで付属のデータから作った絵カードを使うことは十分できるだけの解説はされていますが、本書に掲載されている絵カードデータはほぼ100%、手順書(TEACCH的にいえば、手順の視覚化)のためのイメージに限られます。
絵カードのより幅広い応用としての、PECSのようなコミュニケーションや、スケジュールへの活用などについては触れられていませんので、それらについては他の本を参照する必要があると思います。

(ちなみに、PECSを知る本としては、こちら
 スケジュール作りの本としては、こちらこちら
 がおすすめです。)

そんなわけで、今回はレビューは短めに切り上げて、ここからは、絵カードデータ、つまり本書に添付のCD-ROMの中身について、詳しく見ておこうと思います。(若干技術的な話も混じりますが、ご容赦ください)

CD-ROMに入っているのは画像データだけで、閲覧ソフトや印刷ソフトなどは一切入っていません。画像フォーマットは一般的なJPEG形式なので、ファイルをクリックするだけで、見ることも印刷することも一応は可能ですが、これはちょっと不便ですね。

画像は、フォルダによって階層化されて保存されていて、その階層はこんな感じになっています。



フォルダの中を覗いてみると、たとえばこのように、それぞれのフォルダに数枚程度の手順画像(文字なし)がJPEG形式で格納されています。



基本的に画像は縦長で、およそ横480ドット×縦640ドット程度となっています。画像のトータル枚数は560枚程度のようです。

先ほども書きましたが、本の中で紹介されている「絵カードの印刷方法」は、「クリックしてイメージを表示してそのまま印刷する」というもっとも原始的な方法だけで、それ以外については「自分で調べたりパソコンに詳しい人に聞いてください」的な書き方になっています。

このやり方だと、用紙サイズ一杯に拡大して印刷されてしまいますし、パソコン(というか、画像操作)に詳しくない人は途方に暮れてしまうでしょう。
そこで今回も、「ラベル屋さんHOME」のテンプレートを作ってみました。(これまでのテンプレートはこちら


「自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集」用テンプレート(ラベル屋さんHOME用)
↑ダウンロードして、解凍して、マイドキュメントの「ラベル屋さんHOME」フォルダなどに置いて使ってください。


「ラベル屋さんHOME」はエーワン社のフリーソフトで、こちらからダウンロードできます。

今回は「名刺印刷用紙」のテンプレートをベースにしますので、大型家電ショップなどで売っている、エーワン社の「名刺シート(1枚で名刺10枚が作れるもの)」を用意しておくと便利です。(ネットで買うなら、例えばコチラがそれになります)
ただし、ハサミで切って使うつもりであれば、専用用紙がなくても、厚めのA4用紙があればOKです

以下に、使い方の簡単な手順を示します。
こちらの記事()もあわせてご覧になると、参考になると思います。

ecard_cd3.jpg
「ラベル屋さんHOME」を起動したら、先ほどのテンプレートを開き、「リンク編集」タブをクリックします。

ecard_cd4.jpg
↑「画像」の列のセルで右クリックして、「画像ファイルの指定」を選び、画像ファイルを指定します。

ecard_cd5.jpg
↑その画像に対応したテキストを、「テキスト1」の列に手で打ち込みます。

以上の手順が終わったら、「印刷」タブをクリックして、A4サイズの名刺カードまたは厚めの紙に印刷してください。

ecard_cd6.jpg
↑専用の名刺カードに印刷すると、こんな感じになります。
 あとは、手で折り目をつければすぐに絵カードが完成します。

強度を出すには、ラミネートフィルムで保護するのがいいでしょう。

元の画像が縦長だということもあって、あえて正方形のカードにはせず、名刺サイズをそのまま使うテンプレートにしました。
(このおかげで、カードもラミネートフィルムも名刺用がそのまま使えますので、印刷後の作業は非常にラクになりました。)

もちろん、ケースによってはもっと大きな用紙への印刷が必要だったり、いろいろなニーズがあるはずです。そういった場合でも、「ラベル屋さんHOME」などの印刷専用ソフトを活用して印刷するのが便利だと思いますので、いろいろ工夫してみるといいと思います。

※その他のブックレビューはこちら
posted by そらパパ at 21:14
"自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集(ブックレビュー+活用ツール)"へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

fortop.gif当ブログの全体像を知るには、こちらをご覧ください。
←時間の構造化に役立つ電子タイマー製作キットです。
PECS等に使える絵カード用テンプレートを公開しています。
自閉症関連のブックレビューも多数掲載しています。

花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。