2010年03月22日

そらまめ式電子タイマー・マルチランプ64の話題(7)(部品調達編)

自閉症児の時間の構造化・視覚支援のための、LED(発光ダイオード)を使った電子タイマーを自作してしまおう、という企画のシリーズ記事です。(アップするのは久しぶりですが)

現在、電子タイマーの製作キットをご希望の方にお配りしています。興味をもっていただいた方は、ぜひそちらもご覧ください。


↑このシリーズ記事でとりあげている自作の電子タイマーです。(動画は古いもので、現在のキットはこれよりはるかに機能豊富になっています。)

電子タイマー頒布案内
↑この電子タイマーの回路図等の情報と、「製作キット」の頒布についての情報はこちらです。

今回はちょっと専門的な話題になりますが、この電子タイマーを、お配りしている製作キットを入手するのではなく、自分で部品を調達して製作する際に考慮すべき点について書いておきたいと思います。

ちなみに、電子タイマーの回路についての情報は、こちらにあります。

現在の製作キットのなかには、販売元が在庫限りとして売っているものもあり(その最たるものが「マトリックスLED」です)、いずれ在庫切れとなってキット配布を中止せざるを得なくなる可能性もありますが、その際、別のパーツで自作する場合にもこの記事が参考になると思います。


現在、製作キットのパーツは秋葉原のパーツ店にて調達しています。
具体的には、「秋月電子通商」と「千石電商」です。
電子部品は、すべてこの2店で購入しています。具体的には、以下のとおりです。

秋月電子通商(でしか買えない/のほうが安く買える)
 PICマイコンとソケット、マトリックスLED、3端子レギュレータ、タクトスイッチ、トグルスイッチ、ユニバーサル基板、006P電池ボックス、基板用スペーサー

千石電商(でしか買えない/のほうが安く買える)
 電解コンデンサ、圧電ブザー、すずめっき線、シールド線

どちらでも買えて値段も変わらないもの
 各種抵抗器、積層セラミックコンデンサ

それ以外に、ケースは100円ショップのダイソーにて購入しています。使用している基板の大きさが95mm×72mmですので、この基板がちょうど入る大きさのケースを選んでいます。
また、マトリックスLED用のアクリルカバーは、ホームセンターで2mmのクリアブラックのアクリル板を買ってきて、アクリルカッターで必要な大きさにカットして自作しています。

このなかで、ユニバーサル基板、圧電ブザー、電池ボックスなどは、汎用部品ではありますがサイズがまちまちなので、使用する部品が製作キットで指定しているものと異なった場合、基板上の配線を若干変更する必要が出てくると思います。

また、秋葉原以外での入手がもっとも難しいのがマトリックスLEDで、次に難しいのがPICマイコンなのではないかと思います。
これらについて指定部品以外を流用する場合、PICマイコンのプログラムの変更が必要になりますので、ちょっと大変です。

PICマイコンについては、PIC16F689を指定していますが、これを同じシリーズの「PIC16F690」に変更することは容易です
プログラムについては、ソースファイル冒頭のINCLUDE節で指定しているPICマイコン名を「PIC16F690」に変更して再コンパイルするだけで大丈夫です。回路の変更も必要ありません。実際に、そうやって690で動かしている方が複数いらっしゃいます。(試していませんが、PIC16F685もたぶん大丈夫。677とか687は容量不足になるかも)
それ以外のPICマイコン、特に今回使っているものよりも世代の古いものに変更するのはかなり大変だと思います。部品点数を最小限にするために、内蔵オシレータ、パワーオンリセット、内蔵タイマーなどの内蔵機能をフル活用していますし、I/Oピンは18ピンすべて使い切っています。つまり、このPICマイコンならではの特性を活かした回路設計になっていますので、別のシリーズのPICマイコンでは代替しにくいと思われます。

次にマトリックスLEDですが、まず、キットに同梱しているマトリックスLEDは、「カソードコモン」で「8×8・単色16ピン」であることに留意ください(参考資料)。
この条件を満たすマトリックスLEDであれば、運がよければプログラム変更なしで差し替えられる可能性があります。
ただし、その場合であっても、マトリックスLEDのピン配置がまったく異なると考えられますので、こちらの回路図と、入手したマトリックスLEDのピン配置を見比べて、配線の引き直しをする必要が出てくると思います。

なお、カソードコモンではなくアノードコモンのマトリックスLEDを使う場合、PICマイコンのプログラムを大幅に変更する必要があります。
プログラムソースのうち、割り込みルーチン内のダイナミック点灯処理の部分や、その他ポート入出力を行っている部分を全面的に差し替えることになると思われます。

また、今回の回路では、マトリックスLED1個あたりに流れる電流が、3~4mAしかないことも念頭におく必要があります。キットで採用しているマトリックスLEDは、点灯色が赤色で効率がよく、このわずかな電流でも明るく点灯してくれますが、効率の悪い代替品を使用すると、まったく点灯しないか点灯しても非常に薄暗くなってしまう可能性があります。
ちなみに、マトリックスLEDにつながる抵抗値を下げて電流を増やそうとすると、今度はPICマイコンが供給可能な電流をオーバーしてPICマイコンを破損することになります。
posted by そらパパ at 21:53
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