2017年05月08日

Seesaaの仕様変更に対応しました。

このブログのインフラになっているSeesaaブログが、今年に入って大きな仕様の変更を行ない、従来のブログも新仕様にあわせてデザインの変更(というよりも、実際には初期化)を行なわなければならなくなりました。

当ブログは実は非常に細かくHTMLなどをカスタマイズしていたため、この仕様変更に対応すると、デザイン的にはかなり崩れてしまうことになります。

そのため時間がかかっていましたが、本日、とりいそぎ新仕様への移行を完了しました。
結果、いくつかのブログの構成要素が消えたり、全体として配置が崩れたりしてしまっていますが、上記のような事情のため、ご了解いただければと思います。
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2015年12月31日

今年も1年間ありがとうございました。

いよいよ2015年も大晦日となりました。

当ブログにお越しくださった皆さん、今年もご支援ありがとうございました。
今年はほとんど家づくりの話題しか書いてきませんでしたが、今年の10月で、当ブログは開設10年という大きな節目を迎えることができました。

また、そのエントリで書かせていただいたとおり、当ブログは現在連載中の家づくりの記事の完結をもって毎週の定期更新を終了し、不定期更新とさせていただく予定です。

いろいろな意味で、本当にありがとうございました。
来年が皆様にとってよりよい1年となるよう、祈念いたします。
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2015年11月09日

ブログ10周年!とお知らせ

さて、この「そらまめ式」自閉症療育ブログですが、開設したのは2005年の10月31日でした。

最初の記事は、こちらになります。
http://soramame-shiki.seesaa.net/article/8808580.html
はじめまして。

いま2015年の11月になり、ブログ開設10周年を迎えることができたことになります。エントリ数も1250件を超えています。

率直にいって、こんなに長く続くとは思ってもいませんでした。
もう5年くらい前から、「もうそろそろ終わりそうだ」という感覚をずっと持ち続けながら、それでも何とか続けて、ここまできました。

これも、当ブログにお越しくださった皆さんの暖かいサポートのおかげだと思っています。
本当に、ありがとうございます。

さて、そのうえで、ですが、現在連載中の療育のための家づくりのシリーズ記事が完結した時点で、いよいよ当ブログの定期更新を終了したいと思っています。
さすがに、いよいよ書くネタがなくなってきて、これ以上記事をひねり出しても、記事の品質が維持できないと感じていますので、10周年をひとつの区切りとして、ここで一つの節目をつけることにしました。

とはいえ、現在のシリーズ記事はまだしばらくは続く予定ですので、いましばらくは当ブログにおつきあいいただければと思います。

また、その後も興味深い話題などが出てきたときには、不定期にブログを更新していく所存です。

改めて、10年間もの長いあいだ、本当にありがとうございました!
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2015年09月02日

Kindleで小説をリリースしました。

療育とは関係ない話題ですが、お知らせです。

私が学生の頃に書いたSF長編小説を、Kindleダイレクト・パブリッシングを通じて、電子書籍としてリリースしました。


違次元の細い糸 in 1985 [Kindle版]
sora y.d. (著)

気軽に読めるライトノベル風の作品です。
無料サンプルで最初の1割くらいが読めるようになっていますので、もし興味をお持ちいただけたら、チェックしてみてください。

(以下、別のブログに書いた内容の転載です)
この作品は、高校のころにベース部分を書き(最初は原稿用紙に、途中で黎明期のワープロを手に入れたので打ち直してワープロ文書に)、それを大学時代にPCに移して、大幅に改稿して完成させたものです。
高校時代に、かつて好きだった同級生と一度だけ偶然再会したことをきっかけに着想して、当時愛読していた赤川次郎のような「軽い」文体で長編小説を書いてみよう、ということで生まれた作品です。
当たり前の学校生活を送る高校生たちが、「次元のゆらぎ」という架空の物理概念を導入することで生まれた「ちょっと不思議な世界」を舞台にして、出会い、悩み、恋をして、そして事件に巻き込まれていくという、学園もののSF長編小説となっています。

ただ、書いたのが高校生の頃ですから、すでに最初のバージョンからは30年近くがたっていることになり、例えば携帯電話やスマホの代わりに公衆電話や固定電話、トランシーバーが登場するといった時代感を感じさせるストーリーにもなっています。
その部分を修正しようとすると、物語の根幹が変わってしまうということもあり、いろいろ考えた結果、タイトルに「時代」を示すための年代を入れることにしました。
そうして生まれたのが、「違次元の細い糸 in 1985」という本書のタイトルになります。
「違」次元ではなく「異」次元ではないか、という疑問も出るかと思いますが、これは作品内容と連動した意図的なものなので、よかったら作品を読んでその意味を確認いただければと思います。

作品は、書いた当時の感性のようなものは残したかったので抜本的な手を入れることはしませんでしたが、いま読んでみてあまりに稚拙な部分については一定の修正を加えました。
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2014年12月22日

聲の形 第7巻(完)(まんがレビュー)

これまでずっと追いかけてきて、専門のブログまで立ち上げて応援してきた「聲の形」ですが、ついに単行本も最終巻の7巻が発売され、名実ともに完結しました。


聲の形 第7巻(完)
大今良時
講談社コミックス

時を同じくして、「このマンガがすごい!2015」でみごと1位(オトコ編)を獲得し、またアニメ化も決定するなど、最後まで高い人気を維持したまま、作者の意図通り、引き伸ばしなしで完結したことは、この作品にとって本当に幸運だったと思います。


このマンガがすごい! 2015
『このマンガがすごい!』編集部 編
宝島社

さて、そんなわけで完結巻となる第7巻ですが、この巻が扱っているテーマはなんだろう?と考えてみて、「大人になること」なのかな、という答えに行き当たりました。

以下、ネタバレになりますので注意。

続きがあります・・・
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2014年12月15日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(27)

さて、ここまでいろいろと遠回りをしながら、思いつくままにこのテーマについて語ってきました。

もともと、「聲の形」というまんが作品でとりあげられていたいじめの1つの典型例をベースに、いわゆる「弱者様バッシング」的ないじめ、私的制裁について考察をしていたわけですが、参照していた「聲の形」が、後半はいじめそのものではなく、それに対する主人公の贖罪にテーマが移行したため、こちらのエントリでも、議論の対象を「仕組み」の問題に移行し、こういった弱者バッシングが起こる制度的な背景について考えていくことにしました。そして、その制度的な問題を解決するための福祉・支援のフレームワークとして、「ベーシックインカム」という福祉モデルについて考えてきました。

議論が散漫になってしまったきらいもあるので、改めてポイントを整理すると、

・弱者の人の生きる困難を少しでも軽減し、「生存権」を守るために、「福祉制度」というものが存在するのが近代社会の特徴である。

・ただ、そういった福祉制度は、現行制度においては「弱者と認定された人にだけ提供される」ものであるため、それが提供されない「強者」からみると、「甘い汁を吸っている」という風に誤解されやすい。

・そのような誤解が生まれると、「社会が制裁しないなら我々が制裁する」ということで、弱者への私的制裁=いじめが発生してしまうことがある。

・このような問題が起こる理由の1つは、「弱者が困窮しているということ」が十分に伝わらず、「甘い汁を吸っている」という「誤解」が生じていることにある。したがって、「困っているということの理解を広める」という、当たり前の「啓蒙活動」が、実はとても大切だということになる。

・それとは別に、そもそも「認定を受けた弱者にだけ支援が与えられる」という現行の福祉制度自体に、このような問題が生じる構造がある。

・この構造を改革する1つのアイデアとして、すべての人が同じ支援を受けるという「ベーシックインカム」という制度があげられる。

・ベーシックインカム制度を1国だけで導入することは簡単なことではないが、もし導入が実現すれば、単に「弱者いじめ」が起こりにくくなるだけでなく、「生き方・働き方・自立」の多様性が許される柔軟性の高い社会が実現するかもしれない。


といったところでしょうか。

続きがあります・・・
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2014年12月08日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(26)

さて、前エントリでは、生活保護制度のような「弱者であると認定された人にだけ支援を提供する」というスキームの場合、インセンティブ構造的にも労働者保護的な視点からも、もし働くとすれば、その労働に対してはいわゆる最低賃金以上の賃金が払われなければならず、労働者はフルタイムで働くことが求められ、さらに最低でも「一般的な新人アルバイト」程度以上の労働成果を上げることが求められてしまう、ということを指摘しました。

「働けない(働かない)」という段階の次の「最低限働く」ことの内容が、いきなり新人アルバイト程度の成果を出してフルタイム働くというレベルになってしまう(その中間はインセンティブ構造的に無意味になる)というのは、働くことに困難のある方が少しでも働いて自立していこうとするという観点からは非常にハードルの高い「労働市場」であると言わざるを得ません。

これに対して、このような「働き方のスタイルの硬直性」が、ベーシックインカム制度のもとでは大幅に変化し、柔軟な労働スタイルが許容されることになる可能性があります

まず、最低賃金という考え方が必要なのは、労働というのは労働者の時間拘束という要素を含むので、フルタイムで働いて生活保護水準が稼げないのような労働では生活ができない、破壊される、という理由によると考えられます。

でも、ベーシックインカム制度のもとでは、そもそも出発点において「生活のための最低限の補償」は与えられているので、労働の単価が低くても、それ自体では労働者の生活が破壊されることはないということになります。

続きがあります・・・
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2014年12月01日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(25)

さて、福祉の仕組みを、弱者を認定して該当者にのみ支援を提供するという現行のものから、あらゆる人に最低限の経済補償を提供するベーシックインカム制度に移行させた場合、1つめのメリットとして、このシリーズエントリの前半で議論したような「特権的に支援を受けているがゆえに発生するいじめ、私的制裁」が起こりにくくなる、ということについて前エントリで触れました。

それに加えて、これはもう何度も書いていますが、ベーシックインカムは「頑張れば頑張っただけ手取りが多くなる」という仕組みであるためにいわゆる[マイナスのインセンティブ」が発生せず、本当はもっと頑張れるのにあえて(多くの支援を得るために)頑張らなかったりといったことが起こりにくくなる、というメリットもあります。

そして、このメリットとも関係するのですが、「障害当事者の自立」という観点からは、非常に重要な3つめのメリットというのが存在すると思っています。

それが、

働き方のスタイルが非常に柔軟になる。

ということです。

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2014年11月24日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(24)

さて、何回かに分けてベーシックインカム制度の内容について書いてきましたが、このシリーズエントリの元々の趣旨である「福祉制度があるがゆえの障害者いじめ、私的制裁」と、このベーシックインカム制度の関係について触れておきたいと思います。

このシリーズエントリで述べてきたような「障害者いじめ」というのは、福祉制度があるがゆえに「あいつらだけが得をしている」「苦労して働いている自分たちより、あいつらのほうがラクをしていい思いをしている」といった妬みや誤解から、その「自分たちより得をしている」を想定される支援を無効にするような形で下される「私的制裁」のことを指しています。


「聲の形」第1巻より。

これは、端的にいえば最近よく言われるような「生活保護バッシング」と似たような性質のものだと言えるでしょう。

そして、このような「いじめの構造」は、いまある福祉制度が、「弱者だと認定された人にだけ支援を提供し、そうでない人には提供しない」というシステムになっているからこそ生じている側面がある、ということについても分析してきました。

それでは、もしも現行の福祉制度が廃止され、代わりにベーシックインカム制度が導入された場合は、このような「障害者いじめ」はどうなるでしょうか?

続きがあります・・・
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2014年11月17日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(23)

さて、ここまで、福祉制度の新しい枠組みとしての「ベーシック・インカム制度」について、メリットと思われる部分についてみてきたわけですが、もし本当にいいことばかりならとっくに世界のどこかで実現しているでしょう。

そうなっていないのは、やはり問題がある(と思われている)からですね。

当然ですが、そのなかでも最大の問題は、

財源が足りるのか。

ということに尽きるでしょう。

最低限の生活に必要なコストを、すべて国が面倒見るということですから、全国民数×最低生活費、に相当する金額を国庫にて確保しなければなりません。
そうなると、所得税・法人税等の税率はたとえば50%といったレベルになるでしょう。

その結果として、企業や「稼げる個人」、富裕層の資産等が海外に流出し、ますます国家の収入が細り、財政が破綻することが想定されます。
端的にいうと、ベーシックインカム制度は、資本主義が当たり前の国際社会の中で、ぽつんと1国だけが実施できる性格のものではない可能性が非常に高い、ということになります。

続きがあります・・・
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2014年11月10日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(22)

さて、新しい社会の福祉制度の基本フレームワークとして「ベーシックインカム制度」について書いているのですが、この制度の(理論的)メリットとして、1つは「マイナスのインセンティブが発生しない」ということがありますが、もう1つは「認定という制度が不要になる」というものがあります

既存の社会福祉制度は、特定の弱者にだけ支援リソースを提供する制度ですので、その支援を提供すべき弱者を「見つける」必要があります。
この「見つける」というプロセスこそが、「認定制度」ということになります

認定制度は、大きく2つのフェーズから成り立ちます。

1つは、「支援する対象の設定」というフェーズ。
もう1つは「支援を申請する」フェーズです。


前者は行政側の行為となり、後者は弱者である当事者側の行為となります。

「困窮している人にあまねく支援を提供する」という観点からみるとき、この2つのフェーズ、どちらにも問題があるというのはすでに見てきたとおりです。

「支援する対象の設定」のフェーズにおいては、「支援の枠組みから漏れてしまう」ことによって、実際には困窮している人が、その支援制度を利用できないという問題が生じます。

「支援を申請する」フェーズにおいては、支援制度を知らない当事者が支援されない、あるいは、極限まで困窮している人は「支援を申請する」ということすらできないくらいに弱っていることがある、という問題があります。

少し考えてみると、これらはすべて、「弱者認定」という制度を前提とした支援システムであるがゆえに発生している問題だということに気づきます。

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2014年11月03日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(22)

さて、前回のエントリで、マイナスのインセンティブ(努力しないほうがトクをする、という利害構造)が発生せず、また「(弱者であり困窮していることの)認定」という制度も必要でない、すぐれた支援の理論的枠組みとして「ベーシックインカム制度」というのが考えられるということに触れました。

ベーシックインカム制度とは、非常に乱暴に言うなら、現状でいうところの生活保護制度による支給に相当する金額(=健康で文化的な生活に必要な最低限の費用)が全員に支払われ、その原資をまかなうため、所得税や法人税など、経済活動によって生まれる収入に対して、いまよりも高率の税を課する制度です。

まずはこの制度のメリットの1つめである、「マイナスのインセンティブが発生しない」という点について考えてみたいと思います。

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2014年10月20日

聲の形 第6巻(まんがレビュー)

単行本だけを読んでいる方には非常に待ち遠しかったであろう、聲の形のコミック最新刊です。


聲の形 第6巻
大今良時
講談社 少年マガジンKC

この作品は、小学校時代、耳が聞こえないがためにいじめを受けた少女と、そのいじめを主導したことがきっかけで自分自身もいじめられる側に転落した少年が、高校生になって再会し、それぞれが失った過去を取り戻そうともがく物語です。


↑私もさっそく買ってきました。

すでに作者サイドから、全7巻、62話で完結することが宣言されており、連載もあと1か月あまりで終了する予定です。第6巻には第43話から第52話までの全10話が収録されています。

単行本をずっと買われている方はすぐに気づくと思いますが、第6巻、表紙がこれまでと違うんですよね。



聲の形 第1巻・第2巻・第3巻・第4巻・第5巻

これまで1巻から5巻まで、ずっと表紙は将也と硝子のツーショットだったのですが、第6巻の表紙には硝子しかいません。
そして、これまでずっと表紙で微笑んでいた硝子ですが、第6巻では暗く沈んだ表情をしています。

当然ですが、この表紙の変化は、ストーリーと連動しています

(注:ここからネタバレになります)

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2014年10月13日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(21)

さて、前回までかけて、「段階的認定制度」の問題点を指摘してきました。

・マイナスのインセンティブ構造が生まれる。
・認定の枠組みがない弱者が支援されない。


言い換えると、これらの問題が発生しないためには、次のような支援の枠組みが必要だ、ということになります。

・プラスのインセンティブが発生する(弱者まで含めて、頑張ればより多くが得られる、という構造になっている)こと。

・認定の枠組みが必要ない(そもそも「認定」されなくても、すべての人が困っていれば支援を受けられるシステムになっている)こと。


そんな都合のいい仕組みがあるのか、と聞かれれば、理論モデルとしてはかなり有力なのが1つあります、とお答えすることができます。

それが、

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2014年10月06日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(20)

さて、段階的認定制度の基づいた弱者支援のシステムの最大の問題点の1つは、それが「認定制度に基づいている」という、まさにその点にあります

と書くと意味がわからないかもしれませんが、非常にシンプルに言えば、認定制度に基づく弱者支援システムのもとでは、その認定制度が用意されていないようなタイプの弱者にはそもそも支援が提供されない、という問題です。

例えば、最近も少しニュースなどで話題になっていましたが「難病」に対する支援制度というのがあります。
指定された難病にかかった・かかっている人について、医療費の補助や免除等などの支援が提供されるシステムですが、このシステムでは、「難病に認定されるか否か」が決定的な重要性をもちます
ある病気が、その困難さが十分に理解されず、実際の「困窮度」が深刻であるにも関わらず難病認定されなかった場合、どんなにその病気で苦しんでいてもこのシステムからの支援はゼロになってしまうわけです。

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2014年09月29日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(19)

さて、弱者への福祉制度について、「段階的認定制度」の問題を解決するために「段階のない連続的な認定制度」を導入するというアイデアは、必ずしもうまくいかない、ということについて書いています。


こちらが、「現状」に近い、段階的認定制度のモデルです。


いっぽう、こちらは、いま検討している、段階のない連続的支援制度の新しいモデルです。

前回は「マイナスのインセンティブ」について話しましたが、あともう1つ残っている問題として「実務的な意味での認定の難しさ」というものがあります。

これは、そもそもなぜ現状の制度が連続的ではなく段階的な認定制度になっているのか、ということともつながっていますが、弱者の「困窮度」がどの程度か=その程度の福祉制度からのサポートがなければ生活に困窮するのか、というのは様々な要素によって複合的に決まるものであって、しかもそれらの「要素」は必ずしも外から測定できるもの、あるいは測定した結果として一義的に「値」が決まるといったものではない、ということがあるわけです。

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2014年09月22日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(18)

さて、福祉による支援を「段階的認定制度」から「段階のない、連続的支援制度」に切り替えるというアイデアには、2つの構造的な問題があると考えられます。


段階的認定制度のモデル。


段階のない連続的支援制度のモデル。

1つはマイナスのインセンティブの問題、もう1つは実務的な認定システムの難しさの問題です。

1つめのマイナスのインセンティブについて。

このシステムでは、困窮度が高ければ高いほど(グラフでいう左の位置に行けばいくほど)福祉制度から提供される支援の量が大きくなります。
福祉サポートを受ける人は誰でも、「できるだけ多くの支援を受けたい」と思うものです。ですから、「より多くの支援が受けられるように行動する」という動機付け(インセンティブ)が働くことになります。
したがって、このシステムの下では、「より多くの支援が受けられるように」、誰もが「より困窮度が高いと認定されるように」行動することになります。

具体的には、

1)困窮度の認定を受ける際に、意図的もしくいは無意識のうちに、「できるだけ実態以上に困窮しているように」認定者にアピールするようになる。

2)困窮度を改善するような努力をあえてせず、「弱者のまま」であり続けようとするようになる。


この制度の場合、特に2)の問題が深刻です

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2014年09月15日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(17)

さて、前回、「段階的認定制度に基づく福祉システムの問題」を解決するための1つのアイデアとして、そもそもこの「段階」での認定をやめてしまってはどうか、という考え方を提示しました。
これは、段階を決めてその段階のどこにあたるかを認定するというやり方をやめて、障害の程度に応じて連続的に支援レベルを変える(重い人ほど手厚いサポート、軽い人ほど少ないサポート、一定基準以上の人にはサポートなし)、というモデルを導入したらいいのではないか、という考え方です。

このやり方を「理想的に」実施できると、支援を受ける人たちの、「支援後」の生活困窮レベルは、すべての人が同じレベルにまで改善されます。
その「理想状態」を、これまでのグラフを使ってモデル化して図示すると、次のようになります。



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2014年09月08日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(16)

さて、前回までのエントリで、「福祉社会」を維持し、誤解や偏見から福祉によるサポートを敵視したり、私的制裁(=いじめ)によってそのサポートを無効化したりする人たちを作り出さないためには、福祉を受けている人たちをとりまく状況や困難さの実態について「社会の理解を広め、深める」不断の努力を続けることが不可欠だということを書いてきました。

上記のような「私的制裁」の圧力がかかる背景に「不公平感」があるわけですが、現在の一般的な福祉スキームでは、単に「社会の理解」が深まっただけでは完全に埋められない「不公平感」が生じる領域があります。

また、いつも使っているグラフによるモデルを見てみましょう。



このグラフ、左の方にギザギザがあります。
このギザギザは、福祉制度から提供されるリソースの量が、段階的認定によって決められていることによって生じています

要は、このグラフは福祉制度が「軽度」「中度」「重度」(それに加えて「認定なし」)という3段階の認定制度になっているような状態を表していて、そのような制度化では、「重度から中度」「中度から軽度」「軽度から認定なし」のそれぞれの境界域で、福祉制度から得られるリソースががくっと落ちるために、最終利得もがくっと落ちるケースが生じ、それがグラフ上は「ギザギザ」として表現されているわけです。

この「ギザギザ」の存在によって、大きく2つの問題が生じます。

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2014年09月01日

障害者いじめの一つの「形」-「聲の形」から(15)

こちらのシリーズ記事では、まんが「聲の形」で描かれた、聴覚障害者のヒロインに対するいじめの姿をとっかかりにして、福祉のある近代社会だからこそ生じる、新しいタイプの弱者いじめについて考えています。

かなりのんびりとしたペースで連載をしているので、議論の最初の方がだんだん見えなくなってきているようにも思います。

ですので、今回は、これまでの議論をいったん整理して、箇条書きでまとめてみるところから始めたいと思います。
(前回の記事で、この問題を解決するための最も重要な第一歩についても触れましたので、内容をいったんまとめるにはいいタイミングだと思います。)



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花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。