2007年04月09日

「環境への働きかけ」を再定義する(5)

今回は、ギブソン理論における「生態学的ニッチ」の話から始めます。

ある生命体が生きていくための特定の環境の領域のことを、ギブソン理論では「生態学的ニッチ」と呼びます。ある生命体にとっての生態学的ニッチは、その生命体が生きていくために利用できるアフォーダンスに満ち溢れています。例えば、ある魚にとっての生態学的ニッチは、一定の温度や環境条件をもった水中ということになります。

ヒトにとっての(生態学的)ニッチを考えると、種全体にとってのニッチは「地球の陸上のほぼあらゆる領域」となるでしょうが、例えば「わたし」という特定の個人を考え、さらにニッチに社会的な意味も持たせるとすれば、自分が住んでいる場所とその近隣、通勤先その他おもな移動範囲がニッチであると言っていいと思います。

そしてその中には、自宅や勤務先・利用施設、よく行くお店、普段から利用する交通機関、家族や隣人、お店の店員といった「他人」、その他さまざまな環境要素があり、それぞれにアフォーダンスが存在しています。つまり、私たちは各人それぞれが、アフォーダンスに満ちた特定のニッチのなかで生活していると考えられます。

ところが、自閉症児の場合は違ってきます。

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2007年04月02日

「環境への働きかけ」を再定義する(4)

ギブソン理論の視点から、自閉症について改めて考えています。

環境との相互作用に著しい障害をもつ結果として、自閉症児は、環境のなかに十分なアフォーダンス(利用できる意味)を知覚することができません。私たちにとっては、周囲の環境というのは生きていくのに十分なアフォーダンスに満ち溢れているものとして知覚されているのですが、自閉症児にとってはそうではないのです。

例えば、私たちにとって最もアフォーダンスに満ち溢れた重要な「環境要素」とは、他人です。私たちは他人とコミュニケーションをとり、さまざまに影響を与え合うことによって、非常に大きなメリットを享受しています。よく言われるように「ヒトは一人では生きていけない」のです。

ところが、ある程度以上障害の程度の重い自閉症児にとっては、周囲の他人はほとんど何もアフォーダンスを提供しない「不気味な物体」でしかないと思われます。
ヒトと相互作用するのはかなり難易度の高いことなので、相互作用に障害のある自閉症児は、他人に対するアフォーダンスの知覚を確立し、実際に役立てることができないのです。そして、これが具体的症状としての「他人とのかかわりや社会性に対する異常」として観察されていると考えられます。

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2007年03月26日

「環境への働きかけ」を再定義する(3)

先に出したかけ算の例、さらにはその他の発達課題について改めて振り返ってみると、私たちが漠然と、ヒトの「内部」に独立して存在し、発達していくと考えてしまいがちな能力やスキルの類は、実はまったくそうではなく、環境との相互作用、環境に対する働きかけに関する能力なのだということにはっきりと気づきます。

実は、このような考え方は、これまで何度か触れてきたギブソンの「生態学的心理学」、より俗っぽくいえば「アフォーダンス理論」から自然な形で導かれるものです。

ギブソン理論によれば、私たちが周囲の環境を知覚するやり方は、少し昔の認知心理学が考えていたような「間接知覚」ではありません。
そうではなく、環境との過去の相互作用によって発見され記憶されたさまざまな「環境要素の意味、価値」が、同じような環境におかれたときにダイレクトに知覚されるのです。

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2007年03月19日

「環境への働きかけ」を再定義する(2)

本当に「子どもへの療育」と「環境への働きかけ」は対立する概念なのでしょうか?

まず疑問を投げかけたいのは、「子どもへの訓練」と「環境への働きかけ」を別の次元のものとして見るという、そもそもの出発点に対してです

私たちは、能力やスキルといったものはヒトの「内部」に、生活環境や周囲のヒトといったものはヒトの「外部」にあって、それらは明確に区別できると考えがちですが、本当にそうでしょうか?

例えば、ここで次のような質問をしたとしましょう。

「あなたは、かけ算ができますか?」

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2007年03月12日

「環境への働きかけ」を再定義する(1)

自閉症児の「療育」とはやや独立して議論されることが多いテーマの1つとして、「環境への働きかけ」があります。

例えば、近所や地域の人たちに子どもの障害を説明し、理解してもらって協力をお願いするとか、生活圏の中にあるお店や病院、レジャー施設などに事情を説明し、子どもがそれらの施設を利用できる、あるいはしやすくなるように配慮してもらうといった活動が、典型的な「環境への働きかけ」と言えるでしょう。

これらの働きかけは、子ども自身の療育とは違った文脈で語られることが多いように思います。

もう少し突っ込んで言えば、子どもの療育についてABAによる集中介入に取り組むなど非常に熱心な親御さんの中には、こういった環境への働きかけにむしろ否定的な方も少なくないように思われます。

そのような立場から主張される意見は、「特定の人や地域の中での特殊な配慮のある環境ではなく、そういったもののない『普通の社会』に適応できなければ本当の社会適応とは言えないから、子どもの能力を引き上げることでそのような『真の適応力』を身に付けてもらわないといけない」といったものでしょう。

あるいは、まったく逆の立場もあるように思われます。

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2007年01月24日

幼児期の療育を考える(40)

今回のシリーズ記事の趣旨にそって、おすすめの自閉症関連図書を厳選してご紹介しています。
より多くの書籍のレビュー一覧がこちらにありますので、ぜひそちらもご活用ください。

4. TEACCHと構造化を学ぶ



自閉症児のための絵で見る構造化 パート2―TEACCHビジュアル図鑑 (レビュー記事
佐々木 正美
学習研究社

TEACCHの構造化の実例を、詳細なイラストで目で見て実感・理解できる本。ブログではなかなかここまでビジュアル化して解説することは難しいので、そういう意味からも手元におく価値のある本です。家庭の構造化のアイデアも豊富。

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2007年01月23日

幼児期の療育を考える(39)

自閉症児の幼児期の家庭療育に取り組むにあたって、参考になる優れた書籍を厳選してご紹介します。
より多くの書籍にあたりたい方はこちらのレビューまとめページもご活用ください。

1. 自閉症を知るために



自閉症のすべてがわかる本 (レビュー記事
佐々木 正美
講談社

TEACCHを日本に広めた佐々木先生の自閉症の入門書。易しく読めますが、奥が深く長く使えます。ぜひ手元に置きたい必携書。当ブログ殿堂入り。

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2007年01月22日

幼児期の療育を考える(38)

⑥余暇
 自閉症児が将来自立した大人になるためには、余暇をうまく過ごすための趣味を持つことが意外に大切です。
 自閉症児は、「何をしてもいい」と言われると、何をすればいいか分からなくて混乱する傾向があり、そのため「自由時間」には社会不適応な行動をとる頻度が上がるといわれています。ですから、自閉症児が大人になるまで続けていけるような趣味、活動、スポーツなどを見つける努力を、幼児期からはじめていくことが望ましいでしょう。
 とはいってもそれほど難しいことではなく、普通の子育てとまったく同じように、子どもが好きなことを見つけ、それを伸ばせるような環境を作ってあげることが大切です。理想的にいえば、とかく問題行動につながりがちな「こだわり」をうまく転換して、子どもが一生付き合えるような「趣味」につなげていければ素晴らしいですね。

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2007年01月20日

幼児期の療育を考える(37)

⑤時間
 時間の概念、先の見通しを持てるようにすることも重要です。
 ここでの3大目標は次の3つです。

 a. スケジュールが理解できること。
 b. 場面の切り替えが理解できること。
 c. 「待つ」が理解できること


 スケジュールを理解させるためには、絵カードによるスケジュール表を作るのが恐らく最も有効でしょう。絵カード1つが1つの活動を意味するようにして、上から下へ、または左から右へ、一定のルールでやるべき活動を順に並べて表示します。(理解できるのなら、もちろん文字を中心としたスケジュールを使ってもOKです。)
 活動を始めるときに、その活動に対応するカードをスケジュールからはがして特定の箱か何かに入れるようにしてから活動を開始するようにすると、活動とカードの対応への気づきが促進されるでしょう。また、「絵カードに慣れる」ということで言えば、スケジュールを導入する前にPECSを導入して、子どもが絵カードによる要求表現ができるようになっているのが望ましいと言えます。

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2007年01月19日

幼児期の療育を考える(36)

④社会性
 ここで言っている社会性とは、社会の複雑なルールを理解するといったものではなく、外出先でおとなしくしているとか、親以外の大人と留守番ができるとか、子どもたちの集団の中で迷惑をかけずに遊んでいられる(必ずしもグループで遊ぶという意味ではなく)といった、社会での適応力を高めていくことを指しています。それが、短期的には学校などでの集団生活に、長い目でみると社会での生活のために必要な基礎力になります。

 社会性獲得のための第一歩は、問題行動をうまくコントロールするところからです。
 親が「問題行動」と受け止める行動には大きく分けて2種類あります。
 1つはパニックや自傷・他傷といった、周囲の人や環境に対して具体的かつ深刻な影響があり、やめさせることが確実に本人にとってもメリットがある行動です。そしてもう1つは、指しゃぶりやぴょんぴょん飛び跳ねるといった常同行動、奇声をあげるといった自己刺激系の行動やクレーン現象のように、必ずしも周囲に深刻な問題を与えるものではないが、見ていて「みっともない・恥ずかしい」と感じるような行動です。

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2007年01月18日

幼児期の療育を考える(35)

②認知力
 認知力の療育というのは、端的にいえば発達検査などで使われるような「課題」を解く能力を伸ばすことです。
 これも、ただ課題をやらせる、ということではなく、より高い認知スキルの基盤となるようなスキル、将来の生活に直結するスキルにつなげていけるようなスキルを中心に伸ばしていく必要があるでしょう。

 そう考えたとき、当面特に重要なのは「マッチング」と「模倣」だと思われます。

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2007年01月16日

幼児期の療育を考える(34)

3) 何を療育するか?

この時期の療育というのは、とにかく思いつくまま量だけ与えていればいいというものではなく、かと言って困った行動にだけ対応していれば十分というものでもないでしょう。
ここで目指すべき当面の目標は、やがてくる幼稚園や学校での生活にむけて、集団のなかで適応し、自律的に生活できるようになってもらうことです。問題行動の解消も、集団生活に対応できるような行動を「代替行動」として提示することとセットに考えるのがいいと思います。

ここでは、療育すべき領域を大きく次のように分け、それぞれについて発達水準に見合った療育を行なっていきます。

①コミュニケーション
②認知力
③生活自立
④社会性
⑤時間
⑥余暇


この療育課題の分類については、佐々木正美先生の「自閉症のすべてがわかる本」を参考に作成しました。

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2007年01月15日

幼児期の療育を考える(33)

2) 構造化の考え方

構造化というのは、TEACCHで採用されている療育の枠組み作りのやり方で、自閉症児が理解しやすいように、家庭を含めた「療育の環境」を改変することをいいます。
自閉症児がもっとも苦しんでいるのは、いま自分がどういう状況にいて、何を求められていて、あとどのくらい続けなければいけないのか、といった情報を環境から手に入れることです。「情報を環境から手に入れる」というのは、人から手助けを受けずに、自分ひとりで必要な情報を見つけて理解し、それに従うことをいいます。
例えば、自分がいま療育センターに来ていて、隣の教室に移動してひも通しの課題を始めなければいけない、そしてその課題を10分くらいやったらおやつが食べられる、といったことがよく理解できません。理解できないから、「おやつが食べたい」という短絡的な欲求のためにパニックしたり、なぜ移動させられるか分からなくて混乱したり、いつまで課題をしなければいけないか分からなくて逃げ出したりするのです。
こういった問題は、自閉症児がなまけていたり、言うことをちゃんと聞いていないから起こるのではなくて、まさに自閉症児が持っている脳の障害からくる避けられない困難さから起こっています。ですから、「何度も言って聞かせる」とか「子どもにもっと頑張ってもらう」とか「ビシビシ叱って鍛える」といったやり方では効果がないどころか自閉症児にストレスを与えて状況を悪化させてしまいます。

ここで必要になってくるのが、「構造化」という考え方です。

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2007年01月12日

幼児期の療育を考える(32)

ABAについての解説の続きです。今回は「記録」についてです。

ABAでは記録をとることを非常に重視します。
もちろん、私たちは「療育」をしたいのであって、必ずしも厳密に「ABA」をやらなければならないということではないので、普段の生活においてはあらゆることを記録しなければならない、と考える必要はないと思います。
ただ、問題行動や難しい課題などに直面したときは、ABAが持っている記録に関するテクニックが役立つ場面があると思いますので、簡単に説明しておきたいと思います。

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2007年01月11日

幼児期の療育を考える(31)

ABAについての解説が続いています。
最後に、やや高度になりますがABAのルールをあと2つ追加しておきましょう。

h. 連続強化から部分強化へ
i. 記録をとる(ABC分析とABデザイン)


少し前に、ABAを始めるときは子どもが好きな食べ物(強化子)を小さく砕いて使う、という話をかきましたが、小さく砕く理由は、子どもが課題を1つこなすごとに、直後に毎回強化子を与えるためです。
例えば、カードのマッチングを20回やらせるときは、20回のマッチングが終わったところで強化子を1回あげるのではなく、マッチング1回ごとにすぐに強化子を与え、全部で20回強化しなければならないのです。このように望ましい行動を毎回強化するやり方を「連続強化」といい、新しいことを学習させる・身に付けさせるときに効果的なやり方です。
ただし、その行動が定着し、いつもうまくできるようになったら、今度は毎回強化するのではなく、何回かに1回だけ強化するようにします。先のマッチング課題20回でいえば、課題5回につき1回とか、20回終わったら1回といった形で食べ物を与えて強化する頻度を下げていきます。ただし、完全にゼロにしてはいけません。また、食べ物を与えないときでも、ほめことばのような二次強化子、フィードバックは毎回与えます。このように、望ましい行動に対して「ときどき」強化するやり方のことを「部分強化」といい、学習した行動を定着・維持するために効果的なやり方です。

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2007年01月10日

幼児期の療育を考える(30)

前回はABAのテクニックである「プロンプト」と、それを減らしていく「フェイディング」について書きましたが、今回はバックチェイニングについて解説したいと思います。

子どもにおもちゃの片づけを教えるとき、散らかっている部屋でいきなり子どもに「片付けなさい」と指示を出してもうまくいきません。「片付け」には、それぞれのおもちゃを片付けるべき入れ物なり場所なりを確認し、おもちゃをその中に入れて、さらにそれを収納場所にもっていく、といった長い手順が含まれます。このような長い手順を頭からいきなり教えることはとても難しいのです。
これらを全部ゼロから「プロンプト」でやらせるというのも、あまり効率的な方法ではありません。

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2006年12月29日

幼児期の療育を考える(29)

前回、ABAの考えでは、問題行動をやめさせるためには「罰」ではなく、「消去と代替行動のセット」を使うのが望ましい、という話をしました。今回は、その代替行動の話題です。

問題行動を起こす子どもは、それによって得られる「ごほうび」を求めていて、それを手に入れるためにその問題行動を起こしている、とABAでは考えます。
ですから、その「ごほうび」を与えなくするだけでは不十分で、問題行動とは別の、より適切な行動で、しかも同じ「ごほうび」が手に入る方法を提示してあげる必要があるのです。そうしなければ、子どもはどうやっても「ごほうび」が手に入らないことになり、強いストレスを与えてしまうことになります。
例えば、課題が難しすぎるときにパニックを起こしてその場を逃げようとする子どもには、パニックをしても課題からは逃げられないと教える(課題から逃げられるという「ごほうび」を与えない=消去)のと同時に、例えば手をあげたり絵カードを提示したりすることで「この課題は難しい」という意思表示ができるように訓練します。そうすれば、子どもはパニックという問題行動を起こさなくても、より適切な方法で「難しいから助けて欲しい」という意思表示ができるようになり、それによって休憩したり別の課題に替えてもらったりといった、子どもが必要とする適切なサポート=「ごほうび」が手に入るようになります。
消去と代替行動の強化をセットで行なうことが、問題行動をやめさせるためのABAの基本になります。

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2006年12月28日

幼児期の療育を考える(28)

5.本格的な療育を始める

療育の最初の目標である、「こちらからの働きかけに最小限の反応がある」、具体的にいうと、何かを欲しがったり、嫌がったり、愛着行動を示したり、鏡に対して自発的な働きかけのようなものが出てきたりといった行動が出てきたら、これまでの最も初歩的な療育を継続しつつ、少しずつ、より本格的な療育プログラムを導入していくことを考えます。

遅くともこの段階で、どうしても知っておきたいのが、ABA(応用行動分析、行動療法)の考え方、テクニックと、TEACCHで活用される「構造化」の考え方です


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2006年12月26日

幼児期の療育を考える(27)

自閉症児のための最初期の具体的な療育についての話題の続きです。

c.「ママは味方」メソッド(母親への愛着形成)

自閉症児がなぜヒトとのコミュニケーションをあまり取らないのかと言えば、それはヒトという存在があまりに複雑で、あいまいで、多義性に富んでいるからだと考えられます。
自閉症児は、複雑な対象に適切に働きかけることに著しい困難をかかえる障害なのです。

恐らく、「孤立型」で、何から手をつけていいか分からないような段階の自閉症児にとって、「ヒト」の存在は、たとえ母親ですらちゃんと知覚されてはいないと考えるべきでしょう。
ですから、ヒトとのかかわりについての療育の最初の目標は、母親の存在に気づくこと、母親と愛着関係を作ること、そして「母親」の存在への気づき出発点にして、ヒトの存在に気づき、初歩的なかかわりを始められるようになることにあります。

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2006年12月25日

幼児期の療育を考える(26)

「何から手をつけていいか分からない」自閉症児のための最初期の療育について具体的に考えていきます。

a. 感覚統合

ここで考えている「感覚統合」というのは、バランス感覚や体のさまざまな部分への触覚刺激、歩く・走るといった体全体の運動(粗大運動)といったものを通じて「自分のからだが存在する感覚」を確かなものにするための療育です。
先に触れたこの段階の療育のテーマに沿って言うとすれば、自分の体が受ける感覚のみで完結する感覚統合は、「ボディ・イメージ」を確立させるための最初の一歩になります。
こういった感覚の学習は、まさに「からだ」で覚えるものですから、リハビリテーションと同様に、子どもが嫌がらない範囲で(できれば楽しいと感じることを)さまざまな刺激を与え、運動をさせていくことが基本になります。

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子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

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花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。