2013年06月03日

NOといえる(ようになる)療育 (3)

娘が、私たちから何らかの行動を促されたり誘われたりしたとき、それをやりたくなければ「しない」と言うことでNOの意思表示ができるようになったのは、比較的最近のことです。

この「しない」ということば、最初は、外出時の寄り道(歩いて外食ランチに出かけた際に公園や神社に立ち寄ること)をしたい・したくないというときに限って出てきていましたが、そこから少しずつ般化し、やがて、自宅や学校で、私たちや先生からトイレに誘われたときにも、尿意のないときには「しない」と言えるようになりました。

これは、トイレトレーニングの過程を考えたとき、小さいけれども本当に大きな一歩(a small but great step)だと言えます。

なぜならそれは、トイレトレの過程の大きな段階としての「定時排泄」から「自立排泄」に進むために欠かせない進歩だからです。

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2013年05月27日

NOといえる(ようになる)療育 (2)

先週の週末、娘とふたりで留守番していたときに、こちらから何かすることを促して、娘がそれをしたくないときに、「しない」という返事を返すことができるようになったことを、嬉しい気持ちで思い返していました。

それは例えば、ランチを食べに歩いて牛丼屋に行った帰りに、いつもの帰宅ルートの途中にある神社におまいりするかどうかを、

「○○(娘の名前)、おまいりは?」

と聞いたときに、時おり返ってくる返事だったりします。

おまいりする気があるときは、こうやって促すと、そのままニコニコと神社の境内に入っていって、おまいりをしますし、その気がないときは、はっきり「しない」と言ってくれるので、私たちは、

「はい、じゃあおまいり、『しない』」

と繰り返したうえで、神社には入らずにそのままその前を素通りします。
素通りする際、娘が神社に行きたがることはないので、「しない」という娘のことばは、私たちが解釈しているとおり、「行きたくない」という意味だということが確認できます

そんな、娘のもつ語彙のなかでは数少ない、他人に意思を伝えることのできる「しない」ということばですが、このことばが他のどんな場面よりも活きるとても重要な場面が、家の中にあります。

それは、

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2013年05月20日

NOといえる(ようになる)療育 (1)

昨日は、妻が昼間外出していたので、娘と二人で留守番をしていました。

で、昼は近所の牛丼屋に二人で牛丼を食べに行き、それ以外は家でのんびりとしていました。
「のんびり」の時間には主に、私は趣味のウクレレ作り、娘はタブレットで音楽鑑賞をやっていました。最近、娘はきゃりーぱみゅぱみゅの「インベーダーインベーダー」と「ラジオ体操第一」がマイブームです(笑)。





ところで昨日、そういう時間をすごしている中で、「ランチの時間」と「家にいる時間」、どちらにも共通する1つのコミュニケーション療育についてつらつらと思い出していたので、今日はそのことについて書いてみたいと思います。

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2013年05月13日

ホワイトボードでコミュニケーション(15)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

夕食のメニュー、夕食後の家族の家事と応用範囲が広がってきた我が家での「ホワイトボードによるコミュニケーション」は、さらに対象を広げて、「朝起きてから登校までの手順」を示す(そして、1つ終わるごとに順に消していく)ことにも活用されるようになりました。



これによって、娘の朝の不安定の原因だった(と思われる)、「早く学校に行きたいのに、いろいろな手順があっていつになったら行けるのか見通しが立たない(から不安になる)」という問題がかなり改善されたようで、娘も落ち着いて朝がすごせるようになってきました。

そして、朝の手順にホワイトボードを活用することで、もう1つの問題も解決できるようになりました。

それは、

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2013年05月06日

ホワイトボードでコミュニケーション(14)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

時間という概念をうまく理解することができず、これまではスケジュール表などを掲示してもなかなか「この先の手順・イベントの流れ」を伝えることができなかった娘ですが、夕食のメニューをホワイトボードに掲示したことをきっかけに、(偶然も手伝って)「手順・時間の流れ」を、「ホワイトボードに並べて描いて、順に消していく」ということでなんとか理解できるようになってきました。


↑夕食のメニューを描いたホワイトボード。

これは本当に大きな成長です!

そして、その成長をとっかかりとして、今度は「夕食後の家事(と自分がすること)の流れ」についても、「ホワイトボードに並べて描いて、順に消していく」という同じ方法をとることで、娘に理解してもらえるようになり、これによって、それまで続いていた「夕食後の家事の時間になると、そのあとのイベントの見通しがつかないために不安定になり、親の後をついて回って確認せずにはいられなくなる」という問題についても、解決のきっかけがつかめるようになりました。


↑夕食後、入浴までの「家事その他のイベントの流れ」を描いたホワイトボード。

そしてさらに、やはり娘が、見通しが立たずに不安定になっていた時間帯について、ホワイトボードを導入することにしました。

それは、

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2013年04月22日

ホワイトボードでコミュニケーション(13)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、夕食のメニュー提示をきっかけに、娘と家族との間で始まった「ホワイトボードを使ったコミュニケーション療育」は、結果として娘に「時間の流れ」という、非常に大切な要素を伝達する機能を得たころで活用範囲が広がり、それまでの方法では解決できなかった(であろう)、「夕食後の手持ち無沙汰な時間を構造化し、見とおしがつかないことによる崩れ・パニックを軽減する」という別の目的にも応用することができました。



今では、娘は夕食が終わると、妻に「かいて」と言ってホワイトボードを手渡し、夕食後の家事の流れをホワイトボードに描くことを要求するようになりました。
そして、その家事が1つ終わるごとに、その家事のイラストを着実に消していくことを求め、もしうっかり消し忘れてそのまま次の家事を進めたりすると、怒ってすぐに消せと詰め寄ってきたりします。

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2013年04月15日

ホワイトボードでコミュニケーション(12)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、これまで書いてきたとおり、我が家では、夕食のメニューの提示のやり方にヒントを得て、「夕食後の予定」についても、ホワイトボードで娘に伝えていく方法を試してみたわけですが、これは期待通りの効果をあげてくれました。



このように、ホワイトボードに「夕食後、おふろに入るまでの手順」をイラストと文字で並べて提示し、その手順が終わるたびに、「○○は、おしまい。つぎは、○○」と言いながら、1つ1つ消していくことにしたわけです。

娘は、初日の提示で、私たちがホワイトボードで何をしようとしているかを理解したようでした。
そして、親が家事をしている間、ずっと崩れているということはなくなり、ホワイトボードを見ながら、だんだん手順が消されていくのを落ち着いて待っていることができることが多くなりました。

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2013年04月08日

ホワイトボードでコミュニケーション(11)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。



このシリーズ記事、だいぶ話が行ったり来たり、しかも前回はエイプリルフールのネタにしたりと、ちょっと流れが分かりにくくなっていますので(すみません、今回はわりと流れに任せながら書いています(^^;))、いちどこれまでの話をまとめておきたいと思います。

・娘の夕食へのこだわり(好き嫌い等)が強くなってきた
        ↓
・あらかじめ夕食のメニューを提示すればいいのではないかと考えた
        ↓
・メニュー用の絵カードをたくさん準備するのは非現実的
        ↓
・ホワイトボードにイラストでメニューを描く方法を採用し成功
        ↓
・夕食が進むごとに、メニューを順に消していくことを娘が要求するように
        ↓
・今まで困難だった「時間の概念」を娘が獲得しつつあることに気づき驚く
        ↓
・ほぼ同時期に、崩れることが多くなった。特に夕食後。
        ↓
・関わり不足では?という仮説から一緒に遊ぶようにしたがあまり成功せず
        ↓
・仮説があまり適切ではなかったと考え、仮説を再検討
        ↓
・夕食後、入浴までの「何もすることがない時間」に崩れているのでは?
        ↓
・この時間を構造化し、見通しを立てられるようにする支援をやってみよう
        ↓
・夕食のメニューで活躍しているホワイトボードが役に立つのでは?


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2013年03月25日

ホワイトボードでコミュニケーション(10)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

前回は、夕食メニューについてのホワイトボード療育がきっかけとなって、



これまでどうしてもできなかった「時間の流れを生活のなかに取り入れること」がようやく娘のなかに芽生えてきた、という話を書きました。

実際、それまでは、トランジションエリアを活用した絵カードスケジュールを提示しても、どうしてもそのスケジュールのなかの「好きなこと」に目がいってしまって、それを最初にやれないとパニックしてしまい、どうしてもそこから先に進めませんでした。

結果として、複数のスケジュールが順に処理されていく、というスケジュール表を提示するのはいったん諦めて、コミュニケーションの階層性を1段下げる、つまり、直近のスケジュールだけを提示して「今すぐに何をするのか」だけを伝える形に最終的に落ち着きました。


↑こちらがその、直近の予定だけを表示する「1枚スケジュール」です。
 以前書いたシリーズ記事、「そらまめ式絵カード療育」でも、最初に導入する「もっとも易しいスケジュール」として、この方法から始めることをおすすめしていますが、それは娘に対する経験からきているわけです。

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2013年03月18日

ホワイトボードでコミュニケーション(9)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、前回までの記事で、従来から、娘に「時間」の概念を理解して活用できるように支援することに非常に苦労してきたこと、そして、それとはもともとは独立して、「夕食のメニューのホワイトボードへの提示」という支援を始めたことを書いてきました。

もともと、私たちがホワイトボードに描いて伝えようとした「夕食のメニューの表示」には、時間の要素は入っていませんでした。
というより、より正確には、「入れたつもりはなかった」と言ったほうがいいかもしれません。

たまたま、先に食卓に並ぶメインの夕食が上に描いてあって、食後に出てくる果物は下に描いてあったわけですが、それは特に意識をしたわけではなく、私たちが常識的、無意識的に、「先に食べるものを上に描く」ということを行っていたにすぎません。



でも、娘はそのホワイトボードに対して、私たちが予想していなかったリアクションをとりました。
最初に食卓に並ぶ食事がひととおり終わったら、ホワイトボードのそこまでの部分を消し、ホワイトボードの表示を「果物」だけにすることを求めてきたのです。
私たちがその要求にしたがって食事部分を消すと、残った果物の名前を読んで、「ください」と要求する、そして家族で食後の果物を食べる、そういう流れを、娘が自発的に作っていったことになります。

ここには「時間の流れ」があります

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2013年03月11日

ホワイトボードでコミュニケーション(8)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

前回の記事くらいから、少し昔話を書いていますが、もう少しお付き合いいただければと思います。

これまで娘への療育として取り組んできた、さまざまな「時間の構造化」の働きかけの結果から、娘にとって、時間を構造化すること=時間を時間として認識し、理解し、その知識を実際の生活のなかで生かしていくことは、とりわけ難しい、もっとも困難なことの1つであるらしいということを実感している、という話を書きました。
これはもちろん、現在でも同じです。



改めて考えてみると、「時間」というのは非常に難解な概念です。

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2013年02月25日

ホワイトボードでコミュニケーション(7)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、前回のエントリまでの流れで、娘の「夕食後の崩れ」という課題に対し、いくつかの仮説を設定・検証していくなかで、どうやら、夕食が終わってから入浴・就寝にいたる時間について、何らかの構造化を検討しなければならなそうだ、ということがわかってきました。

実は、この仮説が有力になってきたことについては、私たちのなかでは、
「やっぱり」
「またか」
「今回もまた苦労しそうだな」
という気持ちが強かったのです。

というのも、これまでもしばしば、娘はこの「時間を構造化していく」という部分について困難を示していたからです。
娘に対していかに時間を構造化し、時間の流れの概念や、時間にともなって進む手順・順序を理解してもらうか、ということは、これまでずっと、我が家の療育上の大きな課題であり続けてきました。

もちろん、「時間の構造化(ないしは視覚化)」について、これまでもいろいろな取り組みを行ってきました。

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2013年02月18日

ホワイトボードでコミュニケーション(6)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、前回のエントリでは、娘が夕食後、家族が家事を始めると機嫌が悪くなることが多い、という現象に対して、問題解決のために最初に「(遊んでほしいサインを出しているので)遊んでもらいたがっているのではないか」という仮説を立ててみた、ということを書きました。
そして、実際にその仮説に基づいて「夕食後、しばらく娘と遊んでみる」という働きかけに取り組んでみたわけですが、遊んでいる間は少し喜ぶものの、その後家事に戻ると結局同じように崩れてしまうため、抜本的な解決にはならなかったわけです。

働きかけがうまくいかなかったときは、その働きかけの前提となっている仮説が間違っているか、その仮説は正しいものの、選択した働きかけが必ずしも適切でないか、どちらかということになります。

今回の問題については、確かに一緒に遊ぶとその間は崩れることはないので、その部分では働きかけとしてまったく間違っているわけではないようですが、比較的長い時間(20分程度)遊んでも、その後家事を始めると結局同じように崩れてしまうことから、「より重要なもの」に対して働きかけることができていないように思われました。
ですから、そういう意味ではやはり「機嫌が悪くなるのは遊んでもらい足りないから(だから、もっと遊んであげればいい)」というシンプルな仮説では十分でないことは間違いなさそうです。

そこで着目したのが、「娘の機嫌が悪くなるタイミングと、回復するタイミング」です。

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2013年02月11日

ホワイトボードでコミュニケーション(5)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用した(あるいは、きっかけにしたさまざまな)コミュニケーション療育の話題について書いています。

さて、前回のエントリで、娘の夕食時のメニューの見通しがたたないことによる混乱、パニックを、ホワイトボードでメニューを事前提示することで改善することができた一方で、ほぼ時期を同じくして、夕食後の親の行動、朝の親の行動など、毎日の親の「家事のルーチンワーク」をこなしているときに娘がパニックを起こす傾向が目立つようになってきました。

これに対して、我が家ではいつもの(問題解決の手順の)とおり、いくつか仮説をたてて、その仮説を実際の働きかけで検証していくことで解決しようとしました。

まず最初に気づいたこととして、そうやって娘が機嫌が悪くなっているときは、「親が近くにいるのに構ってもらえない状態」にあって、実際に娘が親の腕を引っ張るなど、「構ってほしい」というサインを出している、ということでした。

そこで、シンプルかつオーソドックスな解決策(の案)として、「一連の家事を始める前にしばらく娘と遊んであげる」という方法を試してみました。

ところが、これはうまくいきませんでした

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2013年02月04日

ホワイトボードでコミュニケーション(4)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用したコミュニケーション療育について書いています。

これまで、3回にわたって、「夕食の献立を表示する」という目的でホワイトボードを導入したこと、その結果の「副産物」として、この「夕食ホワイトボード」が、「夕食時の手順・段取りの進捗を、ホワイトボードの内容を順に消していくことで視覚化する」という機能をもつようになった、という話を書きました。



さて、夕食時のパニックは、このようにホワイトボードを導入することで、かなり改善しました。

・パニックそのものが減りました。
・怒るタイミングが、「夕食時」から「ホワイトボードを描いたとき」に前倒しされました。
・その際、単に怒るのではなく、メニューの変更を求めるなどの双方向的なやりとりが生まれ、「コミュニケーション」ができるようになりました。


ところが、このような形で夕食時については改善されてきたものの、これとほぼ時を同じくして、生活のさまざまな場面で小さなパニックを起こす場面が増えてきてしまいました

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2013年01月28日

ホワイトボードでコミュニケーション(3)

今回のシリーズ記事では、我が家でのホワイトボードを活用したコミュニケーション療育について書いています。

前回までで、我が家で「夕食の献立を表示する」という目的のために、必要に迫られてホワイトボードを導入したことを書きました。



ホワイトボードを実際に導入してみて第一に気づいたことは、娘が、思っていた以上に献立のひらがなを読んで理解できることでした。(これが分かったので、私たちもある程度自信をもって、「絵カード」から「ホワイトボード」に移行しても大丈夫だ、という確信を持ったわけです。)

そして、ホワイトボードを使い始めてまもなく、ホワイトボードで単に献立を表示するだけでなく、それを(食べ終わってひと段落終わるごとに)順に消していくことで、「いまどこまで進んだか」の進捗を表示する機能が加わりました。(これは娘のこだわりが実を結んだものだといえます(笑))

さて、ちょっとホワイトボードの話が末節に広がってしまったかもしれません。
このあたりで、もう一度「本題」に戻って話を進めたいと思います。

そもそも、なぜ夕食のメニューをホワイトボードに表示する「療育」を始めようと思ったのか、というところに戻らなければなりません。

それは、

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2013年01月21日

ホワイトボードでコミュニケーション(2)

今回のシリーズ記事(というほど長くはならない予定ですが(笑))では、我が家でのホワイトボードを活用したコミュニケーション療育について書いています。

前回の記事と一部かぶりますが、我が家でホワイトボードを療育のために導入したきっかけについて、改めて書いておきたいと思います。

きっかけは、夕食のときに娘がパニックすることが増えてきたことでした。
それまでおとなしくしていたのに、夕食をテーブルに並べ始めると、急に怒り出すのです。

何が原因なんだろう、と、いろいろ仮説を立てて試行錯誤していくうちに、どうやら、夕食で出てきたメニューが「期待していたのと違う」ことが、パニックの原因らしいということが分かってきました
そこで、学校の給食でも実施されているように、「今日のごはんは何が出てくるか」を事前に提示することにしたわけです。

ただ、夕食のメニューは種類が多く、また新商品が出てそれを試しに買ってみたりすることも多いので、あらゆるものを絵カードで用意しておくことは困難でした。
また、仮に用意しておけたとしても、絵カードの「写真」はあまりに一意に内容を示してしまうために、メーカー違いや盛り付け違いなど、絵カードとの「違い」でまたパニックを誘発してしまうんじゃないかという心配もありました。

そこで、絵カードではなく、ホワイトボードを使うことにしたのです。



これは、予想以上にうまくいきました。
ラフなイラストとひらがなの文字だけしか書かれていないにも関わらず、娘はちゃんとそれを読んで、夕食の献立が何であるかを理解してくれました。

つまり、ホワイトボードを最初に導入したときの理由は「絵カードよりも柔軟に、多種多様な(かつ新しいものも出てくる)アイテムを提示するため」だったわけです。

ところが、興味深いことに、実際にホワイトボードを使い始めると、娘が新しい手順にこだわり始めました

それは、
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2013年01月14日

ホワイトボードでコミュニケーション(1)

さて、我が家では最近、療育用途で非常に活用されているものがあります。

それは、「ホワイトボード」です。

主にスケジュールを表示する目的で、単独で、もしくは絵カードと併用して大活躍しています。

具体的には、こんな感じで使っています。

ホワイトボード

ちなみにこれは、朝おきてから登校までのスケジュール(手順)を描いたものです。
毎夜、娘が寝室に行ってから妻が翌朝用に描いています。

我が家で、ホワイトボードを使い始めたのには、いくつかの理由がありました。

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2012年12月03日

娘がタブレットを使えるまで (15)

今回のシリーズ記事では、我が家の娘がAndroidのタブレットを使えるようになるまでの長い長い道のり(笑)を振り返りながら、これからお子さんの療育にタブレットを使ってみたい、と考えている親御さんへのガイドになるような話題を書いています。
今回で15回目の記事になります。

さて、前回は、タブレットの操作系の全体像を「ワークフロー」として見て、たとえばフローチャートなどを活用して、そのワークフローをできるだけシンプルにすることが、本質的に複雑なタブレットの操作を、障害のあるお子さんにマスターさせるために有効だ、という話をしました。


SMT-i9100
au(SAMSUNG)
↑我が家の療育で使っているAndroidタブレットはこちら。

前回もご紹介しましたが、現在、我が家で活用している動画再生アプリ「MX動画プレイヤーPro」のワークフローは、このようになっています。

MX動画プレイヤーのワークフロー
↑MX動画プレイヤーProのワークフローです。

このワークフローのポイントの1つは、「ハブとなる状態があり、どんな操作をしても、最終的には常にそこに戻ってくる」ということです。

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2012年11月26日

娘がタブレットを使えるまで (14)

今回のシリーズ記事では、我が家の娘がAndroidのタブレットを使えるようになるまでの長い長い道のり(笑)を振り返りながら、これからお子さんの療育にタブレットを使ってみたい、と考えている親御さんへのガイドになるような話題を書いています。
今回で14回目の記事になります。

さて、これまでも書いてきたとおり、我が家では、タブレットを娘の「音楽鑑賞」という余暇活動、趣味を広げていくためののためのツールとして活用しています。


SMT-i9100
au(SAMSUNG)
↑我が家の療育で使っているAndroidタブレットはこちら。

そして、主としてAndroid用動画再生アプリの「MX動画プレイヤーPro」(それに加えて公式YouTubeアプリ等)を活用して、娘がお気に入りの音楽(の動画)を、自分の好きなように選んで再生できる環境を構築しています。

※MX動画プレイヤーの有償版である「Pro」を使っている理由は、以前も書きましたが、フリー版の場合、動画リスト選択画面に広告が出てしまって、間違ってそれをタップしてしまうことがたびたびあったからです。Pro版にすると、広告は出なくなります。

今回は、このMX動画プレイヤーProの設定(と、タブレットの設定)を追い込むことで、タブレット操作の「ワークフロー」をどのようにシンプルに構築していくか、という視点からエントリを書いていきたいと思います。

tablet_flow.gif
↑これが、我が家で構築している、MX動画プレイヤーProを娘がカンタンに操作するためのワークフローです。

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子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

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花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。