2008年12月18日

これでわかる 自閉症とアスペルガー症候群(クイックレビュー)

このところネガティブなレビューが続いているので、とり急ぎそうではない(評価できそうな)本のクイックレビュー。



これでわかる 自閉症とアスペルガー症候群
監修:田中 康雄、木村 順
成美堂出版

自閉症・アスペルガー症候群とは?
 自閉症やアスペルガー症候群は心の病気ではない
 しつけが悪いのではない
 発達障害は脳の機能障害と深い関わりがある
 発現には遺伝子が関係している?
 自閉症スペクトラムとは?
 グレーゾーンの子どもたち 他

うちの子、なんだか育てにくい
 人と視線を合わせない
 親から離れてします
 音や肌に触れるものに敏感
 パニックを起こす
 友達の輪に入らない
 姿勢のくずれ、運動能力が低い 他

相談先とケア
 サインが出る理由を理解して、早期対応を
 始めて受診するときのポイント
 自閉症・アスペルガー症候群の診断のつけ方
 診断は「療育」の始まり
 障害受容に向けて
 納得できる相談先を数多く見つける 他

症例別アドバイス
 言葉の遅れが気になる
 問題行動が気になる
 身辺自立が遅れている
 触覚防衛・聴覚防衛が目立つ
 姿勢のくずれ・不器用が気になる
 コミュニケーションがうまくいかない 他

保育園・幼稚園・小学校との協力
 親から教師への効果的な伝え方
 モンスターペアレントなんて言わせない
 従来の教育法にとらわれず、個性を伸ばす
 その子の行動の前に存在を受け止める 他

進学・就労・社会的支援
 しっかり調べて子どもに適した環境選びを
 子どもの意思をふまえた選択を
 就労するための選択肢
 暮らしを支える施設サービス
 障害者手帳を申請するには
 自立して生きていくために

自閉症・アスペルガー症候群の子どもを育てて
 うちの子にとっていい教育が学校にとってもいい教育
 彼らのほうからこちらを見ると何をすべきかわかる
 周囲に援助を求めることは、悪いことではない
 外に発信することが大事。するといい人に巡り会える
 周囲に適応させることより、本人の気持ちを尊重して育てたい 他


ここ1年くらいでいくつか登場した、1000円台の実用書シリーズでの自閉症と療育の入門書に、また新たに1冊の本が登場しました。

既に似たような本はいっぱい出ていますし(過去の紹介レビューはこちらこちら、新書サイズの入門書でのおすすめならこちらなど)、屋上屋を重ねるような感じかな、と思って読んだのですが、ちょっと他の本とは毛色が違っていて面白いな、と思いました。

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2008年12月11日

言えない気持ちを伝えたい(立ち読みレビュー)

<これは、「立ち読み程度」の読み込みで書いている、特殊な形態のブックレビューです。その点留意のうえお読みください。>

これはきっと「プロジェクト・ヒガシダ」の一環なんでしょう。



言えない気持ちを伝えたい
著:筆談援助の会(鈴木 敏子 他)
エスコアール

日本語の本としては極めて珍しい、「筆談FCのガイドブック」。
「筆談」ではなく「筆談援助」ということで、あくまでも自分では筆談できない障害児がファシリテーターに手を動かしてもらう(援助)ことで筆談するというもののようですので、これは明確にFCです。

でも、どういう人たちが関わっているかをみると、この本からはある種の「プロジェクト事業」的なものが見えてきます。そのプロジェクトの中心には、かの「東田直樹」さんが存在します。少しずつ解きほぐしていきましょう。

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2008年11月24日

もしかして自閉症?(ブックレビュー)

一言で言うと、「おすすめできません」。



もしかして自閉症?
著:矢幡 洋
PHP新書

とても不思議な本です。
内容をものすごく大ざっぱにまとめると「ロヴァース法最高!家庭でも頑張れ!」という、ロヴァース法至上主義の本なのに、ロヴァース法が前提とするABA的な哲学的立場(徹底的行動主義)を採ることはなく、「内面的な発達プロセスを重視する発達的アプローチに最も共鳴している」とあるとおり、「内面をいろいろ考える(非行動主義的)立場」をとっているのです。

それより何より、この本には1つの致命的欠陥(だと私が考えること)があります。

それは、

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2008年11月20日

「ことばどんどん あかちゃんえほん」Amazonの案内が改善されました。

「はじめての絵本のおすすめ」として以前からご紹介していてなかなか好評な、「ことばどんどん あかちゃんえほん」ですが、Amazonでは永らく、本の表紙の写真もないという状態が続いていました。

が、たまたま先日覗いてみると、なぜか今ごろになって表紙の写真がちゃんと掲載されるようになっていました。


ことばどんどん あかちゃんえほん
(1)たべもの (2)どうぶつ (3)のりもの (4)せいかつ
ひかりのくに


ちなみに、このシリーズの中の「(1)たべもの」は、我が家では超ロングセラーで、いまだに妻のかばんの中にはこの絵本が入っていて、外出先での娘の時間つぶしになっています(ようやく最近、食べ物以外に興味が向きはじめて、少し関心がなくなってきたようですが)。

いま改めてみても、とてもいい絵本だと思います。
詳細はレビュー記事に詳しいですので、よろしければご覧ください。(もう3年近く前の記事です(笑))
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2008年10月06日

そだちの科学 11号(ブックレビュー)

入手する価値・読む価値はあります。でも、評価は難しい。

  そだちの科学11号

そだちの科学 2008.10 11号
特集:自閉症とこころのそだち
編集人:滝川一廣・小林隆児・杉山登志郎・青木省三
日本評論社

特集によせて

I 治療・研究のフロンティア
 自閉症のこころの問題にせまる 小林隆児
 自閉症への多面的アプローチ─発達というダイナミックな視点から 神尾陽子
 自閉症スペクトラムの原因論─人間の多様性のひとつとして捉える 鷲見 聡
 広汎性発達障害とトラウマ 杉山登志郎
 高機能自閉症という「くくり」について 岡田 俊
 特別支援教育のなかの自閉症 田中康雄

II 自閉症のこころにせまる
 昨今の児童精神科臨床と発達障害─日常臨床のなかで考えたこと 安藤 公
 家族へのアプローチ 西本佳世子
 精神分析の立場から 平井正三
 発達臨床の立場から 山上雅子
 心理臨床の立場から 酒木 保

III そだちの現場から
 発達障害者支援施策の現在 大塚 晃
 自閉症児への自立支援 高畑庄蔵
 地域に生きる自閉症児たち 小林秀次・辻井正次
 自閉症児とのコミュニケーション─保育の現場から 七木田方美
 クリニックの役割について 鈴木啓嗣
 家族の立場から(1)─41歳になった博 深見 憲
 家庭の立場から(2)─高機能発達障害の息子 植原淳子

Ⅳ ライフステージと自閉症
 自閉症の兆候がある乳児のケア 黒川新二・米島広明
 幼児期における療育の焦点 若子理恵
 学童期のペアレント・トレーニング 飯田順三
 思春期における広汎性発達障害─外来診療から 青木省三
 アスペルガー少年の思春期─児童精神科病棟から 西田寿美
 大学生における「アスペルガー症候群」の理解と対応 滝川一廣
 成人期の自閉症者とむきあう 村田豊久

ブックガイド・児童精神医学のながれ
 『自閉症とは何か』小澤 勲
 『詳解 子どもと思春期の精神医学』中根 晃・牛島定信・村瀬嘉代子編
 『闇の子供たち』梁 石日


「そだちの科学」が創刊号以来の自閉症特集を組んでいて、中身を読んでみると、確かに全面にわたって自閉症の話題が書かれていてボリューム感があったので、買ってみることにしました。

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posted by そらパパ at 21:32| Comment(27) | TrackBack(1) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2008年09月23日

当ブログのベストセラー

当ブログでは、ささやかながらAmazonのアソシエイト・プログラムを活用しています。当ブログのリンクをご利用いただいている皆さん、いつもありがとうございます。
ここで、ふと思いついたので、ここで当ブログでよく売れている商品をランキング形式でご紹介してみたいと思います。(集計期間:2007年9月18日~2008年9月18日、金額ベース
※ちょっと恥ずかしいので拙著は除きました。もし含めたとすると、一応2冊ともベスト10には入っていました。

第1位


認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 自閉症治療の到達点2
著:太田 昌孝、永井 洋子
日本文化科学社(レビュー記事


第1位は、実はこれです。高価な本ですが、コンスタントに売れています。金額ベースだけでなく、件数ベースで集計しても第13位に入ってきます。家庭の療育にも活用できる「課題の事典」です。著者が日本人なので翻訳文でなく読みやすい、というのもポイントかもしれません。


第2位
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2008年08月13日

TEACCHと行動主義

TEACCHと行動療法、ではなくて、TEACCHと「行動主義」です。

このブログでは、TEACCHに共感的な記事を割と多く書いていて、逆に行動療法には批判的な記事も少なからず書いているので、恐らく私はTEACCH派で行動療法に批判的だと受け止めていらっしゃる方が多いんじゃないかと思います。
それはある程度事実ではあるのですが、でも私は、行動療法の前提となっている「行動主義」という考えかたには非常に強い共感を持っています。

もっとはっきり書くなら、私は、行動主義者です。

とはいえ、行動主義というのは、「行動療法が一番いいと考えること」ではありません
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2008年07月29日

TEACCHプログラムによる日本の自閉症療育(ショートレビュー)

※ブックレビューがかなりたまっています。しばらくブックレビュー中心の記事更新になりますが、ご容赦ください。

書こう書こうと思いつつ、なかなか時間が取れないので、取り急ぎショートレビューを。


TEACCHプログラムによる日本の自閉症療育
著:佐々木 正美、編:小林 信篤
学研のヒューマンケアブックス

総論 TEACCHプログラムの原理と日本の今
第1章 幼児期の診断と支援
第2章 学齢期の支援
第3章 医療現場での取り組み
第4章 早期からの地域と家庭における支援
第5章 自立を目ざす青年期の支援
第6章 支援者育成の最新情報

これ、なかなかすごい本です。

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posted by そらパパ at 19:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2008年07月21日

キレーションの話題

興味深い記事を発見したので、ブックマークしておきます。

http://blackshadow.seesaa.net/article/102896143.html
キレート療法の心臓病臨床試験が炎上中:幻影随想

この記事によると、過去4回も「効果なし」という結果がすでに得られているキレーション療法について、なぜかアメリカのNIH(National Institutes of Health)が治験に3000万ドルもの大金を計上したということで、論争が起こっているようです。

当ブログでは、過去に何度かキレーションを取り上げています(1, 2, 3, 4, 5)。私自身、キレーションの効果自体についても懐疑的ではありますが、基本的に、「効果があるかないか」については、こういった医学的・疫学的な研究に譲り、少なくとも危険性があることだけは間違いないという前提から、主に倫理面から意見を多く書いています。

もちろん、こうやって有効性を検証する(そして、結果として有効性を否定する)研究が積み重なっていくことはとても重要なことなのですが、それが結果として、キレーションを研究している人間の懐を潤して、キレーションを続ける原資と言質を与えてしまう結果になるのは残念なことだと思います。
posted by そらパパ at 09:07| Comment(5) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2008年07月14日

療育は、花を育てるように

先週の記事「療育と『万能感の錯覚』」には、予想していた以上の反響をいただきました。

もともとこの記事は、療育についてのある一つの「意見が対立する問題」について、私が特定の一方の立場に立っていることを宣言する内容だと自覚していたので、コメントがあるとしても賛否両論になると思っていました。
ですから、結果として肯定的なコメントが多くいただけたことは嬉しかったですし、また、反対の意見をいただいたことも、議論としてはとても健全なことでよかったと思います。

先週の記事へのたくさんのコメントへを読ませていただき、またレスを書いている過程で、改めていろいろなことを考えたので、その辺りについて、先週の記事のまとめ・補足といった意味もこめて、改めて書いていきたいと思います。

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posted by そらパパ at 21:36| Comment(16) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2008年07月07日

療育と「万能感の錯覚」

療育に対する親としての意識、スタンスに関連して私が最近思うことに、「万能感の錯覚」というのがあります。
この話題は、実は「適応という視点」のシリーズ記事とも若干関連性があるのですが、話題としては独立していると感じたので、独立した記事として書いてみることにしました。

このことを考えるようになった直接のきっかけは、かなり前にレビューした「発達障害だって大丈夫―自閉症の子を育てる幸せ」を、たまたま書店で久しぶりに目にして、レビュー記事のコメントのやりとりで、「なぜこの本の著者の堀田あけみさんは心理学の専門家なのに、療育に対してすごく醒めているように見えるのだろうか」といった議論があったことを思い出したことだったりします。



かくいう我が家も、家族で取り組んでいる療育の「量」は決して多くないです。我が家の毎日の子どもへの接しかたを誰かが見たとすると、おそらくそれは「熱心に療育に取り組んでいる」姿には見えないんじゃないか、と思います。

私が堀田さんのエッセイに共感したのは、この辺りの「療育に対するちょっと醒めた距離感」が、自分とけっこう近いように感じたからだ、ということもあります。レビュー記事の表現で言えば、「親としての肩の力の抜きかた」が近い、という言い方もできるかもしれません。
少なくとも、堀田さんも私(我が家)も、「心理学を勉強している」のに、「ものすごく熱心な療育をやっているわけではない」という共通項がある(と私は感じている)わけですが、これは実は接続詞が間違っていると思います。つまり、

「心理学を勉強している」からこそ、「肩の力を抜いた療育をするようになった」

のではないか、と思うわけです。
そう考える理由を今から書いてみたいと思います。

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2008年05月12日

それはTEACCHじゃない!(3)

これまで2回にわたって、妻から聞いた話をきっかけに、「何がTEACCHであって何がTEACCHでないのか」について、少し突っ込んだ議論をしてきました。

前回も書きましたが、これはあくまで「聞いた話」であって実際の姿を詳細に検証したわけでもありませんし、そもそも今回話題にしたサービスがTEACCHを標榜していたわけでは必ずしもないと思いますから、今回の議論は、「このサービスはいい・悪い」という話ではなく、また、「TEACCHがいい・悪い」という話でもなく、ただ「もしこんな状況が仮にあったとしたら、それはTEACCHではなく、違った療育である」ということを言っている(それ以上でも以下でもない)のだ、ということをご理解いただきたいと思います。

・・・長い能書きを書いてしまいましたが、それをふまえて、さらに議論を呼びそうな、よりデリケートな話題について最後に触れておきたいと思います。

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2008年05月05日

それはTEACCHじゃない!(2)

前回は、TEACCHというのは「理念」まで含めて初めてTEACCHなのであって、構造化やスケジュールなどの視覚化をはじめとする「技法」だけを取り入れても、それはTEACCHとは呼べない、ということを書きました。

つまり、課題の難易度がその子どもの発達段階やその伸びのペースを無視して勝手に上がっていくなんていうのは全然「個別化」されているとは言えませんし、「その子が待てる限界を超えて順番待ちをさせてパニックさせてしまう」などということが毎回繰り返されるとしたら、それはもうおよそTEACCHとは似ても似つかない別のなにかでしかないわけです。

これは、グループで療育することを否定するわけではないのです。

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2008年04月28日

それはTEACCHじゃない!(1)

これは妻から聞いた話ですが、プライバシーの問題もあるかもしれないので、細部についてあえてぼやかして書いている部分があることをご了承ください。

妻がこれまでの療育等を通じて知り合った「ママ友」のなかの一人の話だということですが、そのママ友さんは、自分の子ども(療育ニーズのあるお子さんです)をある療育サービスに通わせていました。

実はその療育サービスは、我が家でも検討したことがあったところでした。
検討の時点で私が聞いていた情報では、「部屋が構造化してあったり、絵カードとかスケジュールがあったりして、TEACCHをベースにしたグループ療育がされている」とのことだったので、それはなかなか魅力的だな、できることなら娘も入れてやりたいな、と思っていたわけです。それを検討していた時点では、我が家が受けているTEACCHの療育サービスが継続されるかどうかも不透明だったので、TEACCH的な療育を継続したいと考えていた我が家にとっては、「TEACCH的なグループ療育」というのはかなり魅力的でした。

ただ残念ながら、いろいろ条件が厳しくて、結局我が家は参加できませんでした。(見学にも行く機会がありませんでした)
幸い、もともと通わせていたTEACCHの療育を継続して受けられることになったので、我が家の療育体制はどうにか維持できました。

ところが、今回聞いた話では、そのママ友さんは、子どもをそのサービスに通わせることをやめることにしたそうです。

その理由というのが、

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2008年03月10日

図解 よくわかる自閉症(ブックレビュー)

かなり良いです。



図解 よくわかる自閉症
著:榊原 洋一
ナツメ社

第1章 どこか不思議な子どもたち
第2章 自閉症とはどのような病気か
第3章 自閉症の子どもをサポートする
第4章 家庭で自閉症児を支え、育てる
第5章 幼稚園や学校ではこのようにサポートする
第6章 社会生活に向けて、家庭、地域での支援

ここ最近、「よくわかる自閉症」という本が立て続けに2冊出ました。
2冊とも購入しましたので順に紹介していきたいと思いますが、まずはより一般的な内容だと思われるこちらの本から。

こちらの本は、名著「自閉症のすべてがわかる本」と同じ流れをくむ、「自閉症全般についての初心者向け絵解き入門書」です。
何より、あのナツメ社から「自閉症専門の本」が出るというのが驚きで、時代は変わりつつあるなあ、ということを感じさせますね。

それだけでなく、内容も、入門書とはいえなかなか意欲的なものになっていると言っていいと思います。特に、

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2008年02月17日

自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集(情報)

先日、JKLpapさんから紹介いただいた、「自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集」ですが、手に入れることができました。
また、ちょうどタイミングを同じくしてAmazonからDMメールが入り、この本の取り扱いを始めたという連絡がきました。

そんなわけで、ネットから入手可能になっていますので取り急ぎお知らせまで。


↑こちらはAmazon。いま見たところ「4~5日で発送」になっていました。


↑こちらは楽天ブックスです。私が見たときは、Amazonは「入荷見込なし」になっていたのでこちらで注文しました。だいたい4日ほどで届きました。

編:藤田 理恵子、和田 恵子
エンパワメント研究所

中身をざっと見ましたが、PECS的な、単語1語にカード1枚が対応するような絵カードではなく、例えばトイレや歯医者などで何が起こるかを順番に提示するような、TEACCH的な視覚化を目的とした絵カード集でした。(ですので、ちょっと我が家の娘(重度)にはまだレベルが高そうな感じではあります。)

ともあれ、本書は紹介する価値がある本だと思いますので、改めてレビュー記事にてご紹介する予定です。
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2008年02月11日

自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る(ブックレビュー)

悪くないです。



自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る
著:ニキ リンコ
花風社

目次

品川、北品川、新馬場
「自分にはわからない世界」との和解
大人になってよかった
舞台裏に回ってみよう
自分も使う強調表現
お金は想像を簡略化してくれる
自分を基準にしても、人のことはなかなかわからない
無害なまちがいは楽しくリサイクル
苦手な状況そのものを作らない

最初に「悪くない」と書きましたが、レビューを書くのはちょっと難しかったりします。
というのも、このシリーズ、非常に似た内容のものがたくさん出ているからです。

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2008年01月14日

発達障害の子どもたち(ブックレビュー)

一読、痛快!



発達障害の子どもたち
著:杉山 登志郎
講談社現代新書

第1章 発達障害は治るのか
第2章 「生まれつき」か「環境」か
第3章 精神遅滞と境界知能
第4章 自閉症という文化
第5章 アスペルガー問題
第6章 ADHDと学習障害
第7章 子ども虐待という発達障害
第8章 発達障害の早期療育
第9章 どのクラスで学ぶか―特別支援教育を考える
第10章 薬は必要か

冒頭のフレーズは、本書を読んだときの私の偽らざる印象です。

発達障害の本でそういった印象を持つことはあまり適切ではないのかもしれませんが、意見の対立が続いているような発達障害をめぐる難しい諸問題に対して、著者があえてあいまいな表現に逃げず、自信をもって断定的な結論を述べているのを読んでいると、本当にこういう気持ちになってくるのです。

本書は冒頭からアクセル全開です。

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2007年12月31日

パニックを考える(17)

「パニックを考える」のシリーズ記事、ちょうど大みそかに最後の記事が書けました。

8.まとめ

長い期間にわたって、自閉症児のパニックについてさまざまな角度から考えてきました。
パニックを「正しく」理解するうえで第一に重要なことは、パニックを単なる問題行動としてではなく、ある種の「適応行動」、つまり、自閉症児が彼らなりに獲得した、欲求や混乱を解決するための行動だととらえることだと思います。
自閉症児は、そういった状態を伝えようとしても、ことばやジェスチャーといった健常児が容易に使える方法が(何らかの認知上の困難により)うまく使えないと考えられます。そのために、端的に「泣き叫ぶ」という方法、つまりパニックという「問題行動」が「発達」してしまう、と考えられるのです。

だとすれば、以下のようなパニックへの働きかけは、すべて「望ましくない」ということが理解されるでしょう。


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2007年12月24日

パニックを考える(16)

パニックへの対応の1つとしての、「マイルドな罰の適用」について書いています。今回は「レスポンスコスト」です。

4)-c. レスポンスコスト

レスポンスコストというのは、トークンエコノミーという行動コントロールの枠組みの中で実施される「罰」のことです。ですので、レスポンスコストという罰を実施するためには、トークンエコノミーのシステムが適切に導入されている必要があります

トークンエコノミーというのは、簡単にいえば「ポイント交換システム」だといえます。

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子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

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自閉症関連のブックレビューも多数掲載しています。

花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。