2010年11月15日

絵でわかる自閉症児の困り感に寄り添う保育(ブックレビュー)

これは分かりやすい!支援入門書として好適。


絵でわかる自閉症児の困り感に寄り添う保育
著:佐藤 曉
学研 ヒューマンケアブックス

「意味の島」をつくる
「プレイ」を企画する
「要求」を育てる
「移動」を教える
スケジュール指導
生活習慣をつくる
「保育の流れ」をつくる
「保育の流れ」に乗れない子どもに
集団の中での支援
仲間と共に育てる
行事に向けた手だて
保護者と共に

佐藤氏の「困り感」シリーズは定評のある特別支援教育シリーズで、当ブログでも別の本のブックレビューのなかで触れたことがあります(参考記事)が、この本はちょっと色合いが異なります。

サイズが大判でハードカバーになっており、ページ数が極端に少なく、オールカラーで、「幼児向け絵本」のような装丁になっています。
中身はほとんどが大きな手書きのカラーイラストになっており、そこに補助的に解説文が添えられています。「困り感」という用語も、実際にはあまり出てきません。

イラスト中心でTEACCH的で絵本みたいな装丁、ということで、同じ出版社による、佐々木正美氏の「自閉症児のための絵で見る構造化」シリーズとのつながりも感じます。


自閉症児のための絵で見る構造化 パート2―TEACCHビジュアル図鑑(レビュー記事

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2010年09月06日

拙著(幸せプロジェクト)の増刷決定&改めてご案内

先日、ぶどう社さんより連絡があり、拙著『自閉症の子どもと家族の幸せプロジェクト ~お父さんもがんばる!「そらまめ式」自閉症療育』が増刷の運びとなったそうです。


自閉症の子どもと家族の幸せプロジェクト ~お父さんもがんばる!「そらまめ式」自閉症療育
ぶどう社
2008年7月発行

今回の増刷で、おかげさまで拙著は第3刷となります。
皆さんの拙著へのご支持とご愛読に感謝いたします。本当にありがとうございます。

そんなわけで、今日はこの拙著について、本を書いてから丸2年ほど経過して、改めて感じていることについて書いてみたいと思います。

siapro.jpg
↑先日ご紹介いただいた、拙著の「避けるべき療育法」のページ。

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2010年07月26日

子どもが発達障害?と思ったら ペアレンティングの秘訣(ブックレビュー)

「発達障害の子の子育てに悩んでいる」という親御さんに向けた、ペアレンティングの本です。



子どもが発達障害?と思ったら ペアレンティングの秘訣
著:服巻 智子
NHK出版

1 もしかして…
  わが子が何か違っていると感じたら
  親としての心構え
  家族計画と人生設計
  “困った行動”の考え方と「氷山モデル」
  家族のキーパーソン
  夫婦のあり方
  きょうだいに気配りすべきこと
2 これからどうすれば…
  その子自身の人生
  「子どもがかわいいと思えない」本音
  家庭での工夫のコツ
  自閉症スペクトラムとペット
  サポートブックを作ろう!
3 親だって癒されたい
  親だって癒されたい―夢をあきらめて
  ストレスマネージメントを生活に取り入れる
  親のための時間管理法
  お役立ち情報を手っ取り早く求める
4 支援あれこれ
  自閉症児支援のノウハウ
  支援方法のいろいろ
  専門家の活用法
  園選び・学校選びのコツ
  園や学校の先生との関係づくり
5 子どもと自分自身の人生も考えて
  すれ違いの間をつなぐこと
  親の気持ちの変遷と子離れの計画
  理解し合うことから生まれるもの

この本、一言で言えば、「子どもが発達障害かもしれない」と考えて不安になったり落ち込んだりしている、あるいは「子育てのしかたが分からない」と感じている親御さんに向けたアドバイス集です。

内容は、目次を見れば分かるとおり、

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2010年06月27日

高機能自閉症児を育てる(クイックレビュー)

当面、この本のレビューを書く予定はなかったのですが、Twitterで2日前くらいから急にこの本の話題が盛り上がってきて、そこでの評価も非常に高いので、ごく短く、ご紹介してみることにしました。



高機能自閉症児を育てる
著:高橋 和子
小学館101新書

第1章 自閉症と診断されるまで
第2章 幼稚園時代
第3章 小学校時代
第4章 中学校での支援とアルクラブ活動
第5章 義務教育後の進路

高機能自閉症児(ことばの発達が遅れたために、アスペルガー症候群ではなく高機能自閉症の診断となっているのだと思われます)を育てた(ている)母親による子育て・療育本です。

この方のお子さんは、現在京都大学の大学院に在学中とのことで、本のオビにも赤字の大きな文字ででかでかとそのことが書いてあったので、中を読む前は「我が家のようなカナー型の子どもの親が読んでもあまり役に立たないんじゃないかな?」と思っていました。

でも、Twitter等でも評判が立ち始めていて興味をもったので立ち読みしてみると、思っていたのとはかなり違って、参考になりそうな内容だったので買って読んでみることにしました。

この本の特徴は、「特定の子どもの子育て本」であり、「当事者本」であるにもかかわらず、可能なかぎり客観的な視点に立ち、一般化された「子育て・療育上の問題の解決方法」が随所に書かれている点にあると思います。

なかでも、学校に入って以降の、教師や保護者との関係作り、子どもの特性や障害を理解してもらう方法、トラブルの乗り越え方といった、「親-子-学校(教師・保護者)」関係のなかでの親の役割、動き方といったあたりの話題は、もしかするとこれまでどんな「専門書」とか「療育ハウツー本」にも書かれていなかったくらい、具体的かつ一般化された分かりやすいものになっていると言ってもいいかもしれません。
そして、この部分は間違いなく、我が家のようなカナー型の自閉症児をもつ親御さんにとっても役に立つ部分だと思います。

このような「引いた」記述ができるのは、著者が単に自閉症児の親というだけではなく、親の会を自ら設立し、さらには発達障害の研究者・臨床者にまでなっていて、自閉症について、親であると同時に専門家である、という稀有な立場にいらっしゃるからなんだろうと思います。

また、本書を実際に読む前に「子どもが京大」というキャッチコピーから想像したような「詰め込み教育」的な療育は全然登場せず、肩の力の抜けた、子ども自身の「伸びる力」を支えるような自然体の療育にも、大変共感できました。

自閉症スペクトラムのお子さんをもつ、すべての親御さんにおすすめできる本だと思います。
新たな「新書版の自閉症本」の定番誕生の予感がします。

※その他のブックレビューはこちら

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2010年05月03日

うちの子かわいいっ親ばか日記(3)小学校編(ブックレビュー)

定評のある自閉症子育てマンガ、シリーズ3冊めが出ました。


※左がAmazon、右が楽天ブックスです。どちらも送料無料。

うちの子かわいいっ親ばか日記〈3〉小学校編―自閉症児あやの育児まんが
著:あべ ひろみ
ぶどう社

2年生になりました!
パパの転職で、学校探し!
新しい学校で、よろしく!
あやちゃん、賞状をもらう
たかぴーの入院、あやちゃんは?
好きなコト、できるコト、増えたね!
歯医者さん、よくがんばりました
ファッションショー、大成功!
おかたづけスケジュールは、スゴイ!
2泊3日の宿泊学習 ほか

ゴールデンウィークでもあるので、気軽な気持ちで手にとることができるまんがシリーズの1冊について、肩の力を抜いたレビューを書きたいと思います。

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2010年04月12日

あきらめないで!自閉症 幼児編(ブックレビュー)

実に評価の難しい本です。


あきらめないで! 自閉症 幼児編
著:平岩 幹男
講談社

第1章 自閉症って何だろう
第2章 わが子が自閉症かなと思ったら
第3章 乳幼児健診でどこまでわかるの?
第4章 自閉症と診断された…どうしたらいいの?
第5章 いろいろある自閉症療育法
第6章 個別療育に取り組もう
第7章 高機能自閉症をめぐって
第8章 「できるようになった」を増やそう
第9章 幼稚園(保育園)に通う際の注意点
第10章 お父さんにできること
第11章 小学校に入る前に準備しておくこと

この本の内容を一言で表現するなら、「家庭で親御さんが自らロヴァース式のハードなABAをやりましょう、そうすれば自閉症の子も大きく伸びる可能性があります(だからあきらめないで)」という本だ、といえます。
もっと平たくいえば「つみきの会のすすめ」とでも言えばいいでしょうか。
実際、平岩氏は、つみきの会の顧問を務められていらっしゃいますし、つみきの会への入会を勧める記述も本書のなかで何度か登場します。

内容的には、自閉症の理解から診断、さまざまな療育の解説(TEACCH、PECSからキレーション、GFCFダイエットといった代替療法まで)、そしてABAによる家庭での個別療育(集団療育に対するもの)、幼稚園への通わせかたから就学相談、小学校入学準備と盛りだくさんで、「ロヴァース式ABAを中核にして自閉症の子どもの療育にチャレンジしてみたい」と考える親御さんへのガイドブックとして、かなり良くできていると思います。

ひたすらABA一本やりというわけでもなく、TEACCHの構造化の解説が何ページにもわたって詳しく書かれていたり、「特定の療育法への教条主義に陥って他の療育法を攻撃したりしないようにしましょう」あるいは「肩の力を抜いて、頑張らずに療育を続けていきましょう」といったメッセージがあったりと、ロヴァース式ABAをすすめる本としては、かなりソフトな語り口になっているのも特徴です。

でも・・・
それでも私は、この本をもろ手を挙げておすすめするのは、ちょっとためらわれます
なぜなら、

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2010年04月05日

「孫が自閉症らしい、何をしてあげればいい?」という祖父母の方へ

もうだいぶ前になりますが、こういう記事を見て、当ブログとして、「子どもが自閉症だと知った親御さんへのアドバイス」だけでなく、「孫が自閉症だと知った祖父母の方へのアドバイス」にもニーズがあるのではないか、と思っていました。そこで今回、専用のエントリを立てることにしました。

基本的に、以前書いた親御さんむけエントリからの一部改訂版です。
※文字が大きく、印刷も簡単なページを作りました。→こちら

1.自閉症とは要はどんな障害なのか?
 ひとことでいうと、「まわりの世界とうまく関わって、いろいろなことを学んだり適応したりすることが難しくなる障害」です。
 まわりと関わり、学ぶことがうまくできないために、ことばが遅れたり、コミュニケーションがうまくできなかったり、興味が限定されてこだわりが強く現れたりします。
 自閉症は「社会的ひきこもり」と混同されがちですが、両者はまったく別のものです。
 自閉症は、環境による情緒障害ではなく、先天的な脳の障害だと考えられています(親の子育てが悪かったために自閉症になるのではありません!)。
 また、「外界とかかわらない」のではなく、「外界とうまくかかわれない」障害なので、よくあるイメージとは逆に、初対面の人になれなれしく接したり、延々と同じ質問を繰り返したり、外で大声で歌ったりといった「外向的な」自閉症的行動を示す子どももたくさんいます。

 自閉症、発達障害、アスペルガー症候群など、いろいろな用語があって紛らわしいですが、これらの用語の関係を乱暴にまとめると、「自閉症とは、いろいろある子どもの発達障害(生物学的な要因から生じる、発達の遅れや偏り)の一種で、ことばや社会性などに遅れや偏りが見られる障害のことをいいます。ことばの遅れがなく、知能の低くない自閉症のことを、特に『アスペルガー症候群』と呼ぶこともあります。」となります。

2.自閉症って治るの?
 病気やケガが治るような意味では、残念ながら治りません。「治る」と言っている人が周囲にいたら、無知なのかインチキである可能性が極めて高いです。
 ただし、適切な働きかけを行ない、環境を整えることで、障害によって生じる困難を低減させ、能力を伸ばしたり社会適応力を高めたりすることは可能です
 そういった「適切な働きかけ・環境整備」のことは、「療育(りょういく)」と呼ばれます。
 自閉症に対する適切な働きかけは、「自閉症を治す」のではなく、「障害による困難を低減し、能力を伸ばす」ことをめざす「療育」です。

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2010年02月15日

DSM-5のドラフトが公開されています。

とりいそぎ情報のみ。
自閉症を含めた精神医学の診断基準である「DSM」の改定版、現在がDSM-IV(4)ですから今度はDSM-V(5)になるわけですが、そのDSM-5の草案が公開されているそうです。

http://www.dsm5.org/Pages/Default.aspx

自閉症スペクトラムについては大きく変わっています。
これまで、DSM-4では、発達障害という大分類の下に、「広汎性発達障害(PDD)」という中分類があり、さらにその下に「自閉性障害」「レット障害」「小児期崩壊性障害」「アスペルガー障害」「特定不能の広汎性発達障害(PDDNOS)」という5つの小分類があったのですが、DSM-5ドラフトでは、自閉性障害・小児期崩壊性障害・アスペルガー障害・特定不能の広汎性発達障害の4つを「自閉症スペクトラム障害」にまとめ、「レット障害」を削除することが提案されています。

つまり、「アスペルガー障害」とか「PDDNOS」いう障害名が消える(そして、広汎性発達障害(PDD)=自閉症スペクトラム障害ということになるので、PDD、広汎性発達障害ということばも、あえて使う必然性がなくなる)ということになります。

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2010年01月21日

自閉症関連書籍をお譲りします。

久しぶりに、読み終わった手持ちの本をまとめて放出したいと思います。







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2010年01月18日

障害と「経済的」自立、「精神的」自立について

このエントリで考えたいことは、自閉症をはじめとする「障害」と、そういった障害をもった子どもを育てる親御さんの多くが目標にする「経済的」ないし「精神的」な「自立」、そして、その両者の間に存在する「社会」という枠組みとの関係についてです。

なお、今回の記事は、経済的な価値観についての個人的な意見表明になりますので、「正しい」「間違っている」という議論には乗りにくい性格の内容になることをあらかじめご了承ください。

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2009年12月21日

「子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!」という親御さんへ

クリスマス(の週)に書く記事はどんなのがいいかな、と考えて、こんな記事を書いてみました。

当ブログには、検索などを通じて初めていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。
その割には、そういった皆さんが「最初に知りたいこと」に応えていないかも知れない、という思いがずっとあったので、今回、私なりに「はじめて自閉症と向き合うために」必要だと思われること簡単にまとめました。
書きたいことはたくさんありますが、あえて1記事で。このブログ自体について知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。

1.子どもが自閉症かどうかを簡易診断したい
 M-CHATという、1歳半以降3歳未満のお子さんに使える簡易診断があります。→ こちら

2.自閉症って要はどんな障害なの?
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2009年11月26日

オーソモレキュラーって何?

先週のサブ記事も代替療法についての話題でしたが、今週もその手の話題になってしまいました。

http://www.jiheisho.org/dan/index.html
DAN!(Defeat Autism Now!)

日本オーソモレキュラー医学会というところが、自閉症を対象にした大々的なキャンペーンを始めようとしているようです。

直近のキャンペーンとしては、こんどの日曜日、11月29日に、札幌でセミナーをやるそうです。
まあそれだけだとよくある代替療法の宣伝活動なのですが、このセミナーを札幌市の教育委員会が後援して(しまって)いるらしい、ということが話題になっています。
(ちなみに、このセミナーの告知ページに、自閉症の人のことを「患者」と平然と書いてあるのを見てちょっと慄然としますが)

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2009年11月19日

ホメオパシーが自閉症を明確にターゲットにしています。

既にあちこちで何度も取り上げられている話題で、当ブログでもコメント欄等で話題にのぼったことがありましたが、ホメオパシージャパンにこんな記事がアップされていたので、ちょっと問題提起としてご紹介します。

http://www.homoeopathy.co.jp/sinchyaku_new/image/081116kyoiku_2.jpg
「教育医事新聞」の記事だそうです。

どこから見ても広告企画のように見えますが、はっきりとそうは書いていないようですね。

そして注目すべきは、中段の「現在由井氏が力を入れているのが自閉症をはじめとする発達障害への対応である。」とあるとおり、日本におけるホメオパシーが「自閉症」を明確なターゲットにすえて活動を行なっている、ということです。

ホメオパシーは、平たく言えば「砂糖玉をなめると万病が治る」という療法ですが、科学的根拠の見出されたことのないプラシーボ療法であることは明らかなので、改めて論じません。
たとえば、こちらに詳しい解説がありますのでぜひ参照してください。

引用部分では発達障害への「対応」になっていますが、本文の別の部分では「治癒」とも書いてありますし、同じく日本ホメオパシー医学協会のリンクから見られる以下の講演録では、
http://www.jphma.org/topics/topics_38.html
■第2回ホメオパシー医学国際シンポジウム in Kyoto 「なぜ、こんなにも自閉、多動、てんかんなどが増えたのか」

由井会長の講演は、「ホメオパシーによる発達障害治癒への応用症例」というテーマで、7ケースの症例を発表され、発達障害の子供たちが治っていく過程をDVDで目の当たりに見られる内容でした。事実、子供たちが治っていく姿を見て、感動が湧き起こり、心に響きました。

と、はっきりと「発達障害の子供たちが『治っていく」と書いてあります。
具体的にこの人がどう語ったかは分かりませんが、こういうのって、医事法・薬事法違反にならないのか、不思議に思えるんですが、そのあたりはどうなんでしょうか。

ともあれ、科学的根拠のないホメオパシー療法が、わらにもすがりたい気持ちの親御さんをターゲットにして活動を拡大しつつある、ということは心にとどめておいたほうがいいでしょう。
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2009年11月10日

TEACCH部の危機について

Twitterでのafcpさんのつぶやきで初めて知りました。

http://tomokoworkdiary.sagafan.jp/e155502.html
TEACCH部の憂鬱~パート1

こちらの情報によると、いまノースカロライナ州のTEACCH部が存亡の危機にあるそうです。
CIDDは、8~9月にかけて、突然、TEACCHの長年の運営スタッフの半分を解雇しました。その中には、多くの日本人がお世話になった有名なスタッフもいます(個人名は伏せます)。そして、TEACCH部に入ってきている予算も別のところに流すようになったのだそうです。また、現時点では、CIDDは、夏の5デイトレーニングも一部のセンターでは実施しないことと、なんと、35年近くも続いてきた自閉症最前線情報の集約するメイカンファレンスも中止としています。その全部の決定について、TEACCH部部長であるメジボブ教授に相談無く行われたとのことです。現在、CIDDは、TEACCH部部長職も失くそうとしています。

素晴らしい支援プログラムがつぶされそうになっているということに対して心痛むということもありますが、逆の視点からは、どんなに評価されていても、こういった福祉・支援システムというのは政治からの力に本当に弱いなあ、ということも痛感します。
TEACCHは「特定の地域に根ざした包括的な支援プログラム」であるがゆえに、その「地域」(の勢力)から政治的に圧力をかけられると脆いということなのかもしれません。(ABAや絵カード療育などに比べると、特にそう感じます。)

ともあれ、これからTEACCHがどうなっていくのか、見守っていきたいと思います。


(上記の本のレビュー , ,
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2009年11月09日

あたし研究(ブックレビュー)

面白くて、ためになる当事者本です。



あたし研究 -自閉症スペクトラム~小道モコの場合
著:小道モコ
クリエイツかもがわ

1 あくまでも私のイメージ
2 慣用句に弱いワケ
3 ちょっと待ってて
4 方向感覚
5 見えないモノはないもの!?
6 ならべる
7 あこがれの優先席
8 体の把握
9 服との格闘
10 マニュアル操作
11 学校はjungleのようでした
12 いじめって何?
13 私を救ったにゃんころりん
14 自分という器
15 特訓の成果

自閉症スペクトラムの人が自ら障害について語る「当事者本」というのは、なかなか難しいものだなあ、と最近思います。

そもそも、「当事者本」の魅力とは、何でしょうか?

「当事者以外の第三者には書けないこと」にこそ魅力の源泉があるはずだ、と考えればすぐに分かるとおり、当事者本の魅力とは、

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2009年11月06日

あきちゃんの99の魔法のポケット

少し前にニュースが出ていて気になっていた、東京大学とソフトバンクモバイルの共同プロジェクト、「障がい児のための学習支援・あきちゃんの魔法のポケットプロジェクト」の最初の成果物が出てきました。

http://at2ed.jp/sbm/
障がいのある子どもたちのための携帯電話を利用した学習支援マニュアルの公開について


このプロジェクトは、携帯電話を活用して、障害をもった子どもを支援し、社会参加の促進を目指そうというもので、上記リンクから、学習支援マニュアル(現在は初版)がダウンロードできるようになっています。

「マニュアル」とありますが、実際には特別支援教育等への携帯電話の活用アイデア集、提案集といった印象が強く、まだ体系だったものになっているとはいえない印象です。
また、基本的には携帯電話を自ら使えるようなある程度知的水準の高いお子さんを念頭においていることにも留意する必要がありそうです。

自閉症と関連がありそうな記述としては、下記のようなものがありました。
長いですけど引用しておきます。

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2009年08月13日

イケイケ、パニッカー2 旅立ち編(ブックレビュー)

「参考にする」のではなく、「共感する」ためなら。


イケイケ、パニッカー2 旅立ち編
著:高阪 正枝
クリエイツかもがわ

第1章 みんなは薫のため?
第2章 否定は力の源だ
第3章 折り合いをつける
第4章 みんなが待っている
第5章 思惑をこえて
第6章 訣別のとき

私は書店で必ず自閉症・発達障害のコーナーを覗いて、新刊にはできるだけ目を通していますが、そういった中で、まず読まないタイプの本があります。
それは、「自閉症児の親御さんが当事者体験を綴った本」です。

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2009年08月07日

発達障害とことばの相談(立ち読みレビュー)

うーん、やっぱりだめか・・・


発達障害とことばの相談~子どもの育ちを支える言語聴覚士のアプローチ~
著:中川 信子
小学館101新書

序 章 コミュニケーションを願うすべての人へ
第一章 すこやかな育ちを応援する
第二章 ことばの育ちを支えるということ
第三章 特別支援教育と発達障害の子どもたち
第四章 子どもとの向き合い方、歩き方
第五章 STと一緒に「ことば」を育てた家族
第六章 ことばを窓口として人生とつき合う

自閉症、発達障害に取り組んできた言語聴覚士として著名な、中川信子氏の新刊が、新書で出ました。

・・・が、書店で中をぱらぱらと読んで、ある予想通りの内容が含まれていることを確認した私は、買わずに書棚に戻しました。

それは、

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2009年07月31日

テレビを消したら赤ちゃんがしゃべった!笑った!(立ち読みレビュー)

これまた「これはひどい」ですね。


テレビを消したら赤ちゃんがしゃべった!笑った!―音と光が言葉遅れの子をつくる
著:片岡 直樹
メタモル出版

第1章 新しいタイプの言葉遅れ―テレビがつくる後天的コミュニケーション不良
第2章 新しいタイプの言葉遅れの実際の症例と解説
第3章 脳の発達と成長のプロセス―3歳までに身につく能力とは
第4章 なぜテレビ・ビデオ視聴が悪いのか
第5章 正しい赤ちゃんの育て方
第6章 新しいタイプの言葉遅れの治し方

ブログ用の記事のストックはいくつかあるんですが、どれも割と本格的な「本記事」用のものばかりで、月曜以外に掲載しているような「サブ記事」用の軽いネタが切れてるなあ、と思って本屋に寄ってみたら、期待どおり(?)にネタを見つけてしまいました(笑)。

タイトルからもある程度想像されるとおり、この本は「自閉症についての本だ」と言ってしまってもいいくらい、自閉症関連の話題が中心になっています。
とはいえ、この本、いろいろな意味ですごい(もちろん悪い意味で)としか言いようがありません。

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2009年07月16日

はじめに読む自閉症の本(立ち読みレビュー)

悪くないです。お父さんの「通勤の友」にどうぞ。


はじめに読む自閉症の本
著:榊原 洋一
ナツメ社

第1章 自閉症の子どもとともに生きる
第2章 子どもの個性と向き合う
第3章 子どもの潜在能力を活かす
第4章 子どもの自立を支える
第5章 よりよい社会生活を送るために

発達障害に関連する著作を数多く出している榊原氏の書いた(まあ、この手の入門書は、実際には限りなく「監修」に近いのだと思いますが)、自閉症についての手堅い入門書です。
(今回「立ち読み」レビューになっているのは、内容が明確に初心者むけで、さすがに私が読んでも新たに得るものがなさそうだということと、後述の、同じ著者・同じ出版社の入門書を既に持っているというのが理由です。)

実は、同じ著者、同じ出版社で、「図解 よくわかる自閉症」という本が既に出ています。当然ながら、書いてある内容にはそれほど違いはありませんが、あえて違いを見つけるとするなら、

・今回の本のほうがより初心者向け
・今回の本には、具体的な療育テクニックなどはあまり書かれていない。あくまで紹介のみ
 ただし、ABA、TEACCH、絵カードという「現代の3大療育法」が網羅されていて、まとめ方はうまいです。
・こちらの本のほうがサイズが小さく軽い
・どちらもイラスト豊富だが、「図解」のほうは「イラスト中心」なのに対して、こちらは「文章中心」
・文章中心なので、ボリューム的にはむしろ「図解」よりもこちらのほうが多いかも
・社会とのかかわりについての記述が多めで、割と「中度~高機能以上の自閉症児むけ」の内容が多いイメージ


といったところでしょうか。

この中で、個人的には(ちょっと意外かもしれませんが)「サイズが小さく軽い」点を高く評価したいと思います。
本書のサイズは「四六版」と呼ばれる、新書より一回り大きい(単行本としては最小の)サイズ(19cm×13cm程度)で、手軽に携帯でき、片手で楽々と保持できる軽さです。
ですから、この本はカバンに入れておいて、通勤電車のなかで気軽に読むことができると思います。

私自身、読書の95%は通勤電車の移動中なので、あまり大きかったり重かったりする本は読むのが難しくなります。
なぜかこれまで、「自閉症についてのわかりやすい入門書」は、どれもサイズが巨大だったり、紙厚が厚手で重かったりで、家で読むのは良くても電車で読むのは難しいものが多かったのです。(新書の「発達障害の子どもたち」はいい本ですが、これは自閉症だけを話題にしているわけではないですし、知的な障害の軽い子どもの話題が中心です。)

そんな中、本書はタイトルどおり「はじめて読む入門書」として必要十分かつ信頼に足る内容が含まれていて、かつサイズ的に通勤電車で読みやすい本になっています
本書をとおして読めば、自閉症とはどんな障害で、子どもにどのように接したらいいか、各種支援はどのように受ければいいか、社会とのかかわりをどう作っていけばいいか、そういう重要な「全体の見通し」が、ひととおり、すっきり見えてくるようになると思います。

子どもが自閉症だと知り、自閉症について勉強しておきたいが、ふだん本を読む時間がない(でも通勤時間になら何とかなる)サラリーマンのお父さんが最初に手に取る本としては、なかなかいい条件を満たしているんじゃないかな、と思います。

※その他のブックレビューはこちら
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子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

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PECS等に使える絵カード用テンプレートを公開しています。
自閉症関連のブックレビューも多数掲載しています。

花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。