2009年04月13日

自閉症の人の人間力を育てる(ブックレビュー)

具体的かつ実践的なアイデアが満載で、重度や最重度のお子さん向けのアドバイスも充実しているのが魅力です。



自閉症の人の人間力を育てる
著:篁 一誠 (著)、編:東京都自閉症協会
ぶどう社

第1部 自閉症の人を、どう理解し、どうかかわるか
 第1章 自閉症の人の行動の特徴
  1 目からの情報をたいへん多く使っている
  2 音に対してとても敏感
  3 独特な味覚・触覚・嗅覚
  4 模倣する力がたいへん弱い
  5 自分の意思でないときは、能力を出さない
  6 見通しが立たないと、変化を拒否する
  7 いくつもの生理的な特徴を持っている
  8 表情にあらわさないけど、とても不安が強い
 第2章 〈問題行動〉を、どう考えるか
  1 〈問題行動〉に隠された意味
  2 〈問題行動〉にかかわるときのポイント
  3 〈問題行動〉の背景にあるもの
 第3章 自閉症の人に育てたい3つの力
  1 模倣する力を育てる
  2 人からものを教わる姿勢をつくる
  3 意欲を育てる
 第1部Q&A

第2部 自閉症の人の考える力を、どう育てるか
 第4章 知能と頭の中の活動について
  1 知能とはなにか
  2 知能の分布の範囲がとても広い
  3 人の頭の中の活動の流れ
 第5章 自閉症の人の能力の使われ方
  1 視覚と聴覚のバランスが悪い
  2 関心が文字などの方に向いてしまう
  3 シングルフォーカスの人たちではない
  4 自分の興味と合ったときは、能力を発揮する
 第6章 自閉症の人にわかる言葉、わからない言葉
  1 どう行動すればいいのかわからない言葉
  2 わかる言葉で、イメージの湧く言葉で
  3 自閉症の人の中の独特の論理
  4 「よしてちょうだい」がわかるまで
  5 オーム返しの本当の意味は
 第7章 自閉症の人に届く、言葉のかけ方
  1 「言葉をたくさんかけなさい」は正しいだろうか
  2 小さな声で・短く・肯定形で
  3 反応してくれたら、必ずほめる
 第8章 教える力を育てるときのポイント
  1 目と手と頭を使う
  2 文字を使って言葉を教える
  3 自分で行動を選択させる
  4 〈経験の統合〉が考える力を育てる
 第2部Q&A

第3部 自閉症の人の働く力を、どう育てるか
 第9章 教えることの大切さ
  1 模倣する気持ちを、なるべく早く育てる
  2 人からものを教わる姿勢をつくる
  3 一定の時間集中できる力を育てる
  4 家庭が教育の場になってください
 第10章 自律する力を、こうして育てる
  1 10年計画で家事を教える
  2 調理・掃除・洗濯への挑戦
  3 家事の中で、自律していく力を育てる
 第11章 働く力を育てるときのポイント
  1 「自閉症の人は就労できない」は本当だろうか
  2 目と手がきちんと動くこと、終わりまでやること
  3 できるようになるまでチャンスを与える
  4 自分で選んで、自分で決める
  5 仕事場の空間を、どう管理すればいいか
 第12章 仕事をしていくときに必要な配慮
  1 自閉症の人たちが取り組めるのは、どんな仕事か
  2 どんな配慮をしたらいいか
 第3部Q&A

専門家向けでない(一般の人も対象にした)自閉症の本を、ちょっと乱暴な軸で切り分けると、「おもしろい本」と「あまりおもしろくない本」に分けられます

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2009年03月16日

桑田氏の発言に思う

数日前になりますが、かつて甲子園や巨人軍で活躍し、現在は早稲田大学の大学院でスポーツ科学を学んでいる桑田真澄氏が、野球界にはびこる「誤った指導法、迷信に振り回される指導者」への苦言を呈している、という記事が話題になっていました。

例によってネット配信記事はすぐ消えることがあるので、念のため全文引用します。
桑田真澄氏が野球指導者に苦言「そろそろ“気が付いて”もらいたい」。
2009/03/11 23:48 Written by Narinari.com編集部
 

昨年3月に「野球の神様のお告げ」を受けたとして、22年間にわたる現役生活の幕を下ろした桑田真澄氏。引退後は野球解説者を務め、サントリーの缶コーヒー「ボス 贅沢微糖-いいとこドリップ-」のテレビCMでソフトボール日本代表の上野由岐子投手と共演したことも話題になっているが、現在の目標は指導者になることだ。引退を表明したTBS系「筑紫哲也 NEWS23」のインタビューでは、「野球が好きだというのが、自分の誇り」としたうえで「野球界の後輩たちを1人でも多く育てていければいいと思う」と語っていた。

桑田氏ほどの実績がある人物ならば、指導者としては引く手あまたなはず。実際、現役最後の所属球団となった米大リーグのパイレーツからコーチ就任の要請があったほか、古巣・巨人の監督就任も噂されていた。しかし、理論を重んじる桑田氏はスポーツ科学を修めることを選択。その第一歩として、早稲田大大学院に入学した。現在は指導者の基礎を猛勉強中のようで、自身のブログの3月10日付エントリーでは「読書、読書、勉強、勉強の毎日で、少し目が疲れ気味です」としている。

こうして指導者とはどうあるべきかを模索中の桑田氏が、同エントリーで日本の野球指導者への苦言も呈した。ボーイズリーグ、麻生ジャイアンツの会長を務める同氏は、現場で多くの「あまりにもひどすぎる」指導者を見てきた模様。その苦言は試合での起用法や選手への接し方、練習方法などに及んでおり、こうした指導者へ向けて「そろそろ『気が付いて』もらいたい」と呼びかけている。

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)韓国戦の解説を務めた桑田氏は、同大会で投手の投球数が70球に制限されていることに注目。プロの投手に制限を与えているにもかかわらず、大学生以下の選手に100~200球を投げさせている指導者がいることについて「とても恐ろしいこと」「勝利至上主義以外、何物でもないよね」とした。

また、選手を怒鳴り散らしたり、タバコを吸いながらミーティングをしたり、昼食にアルコールを飲んで練習をしたりする指導者も少なくないようで、こうした指導者に対して「怒鳴らないと理解してもらえないほど、私には指導力がないんですと、周りに言っているようなもんだよね」「自分に甘くそして、優しく、子供達に厳しい指導者は要らないですよ」と一刀両断している。

さらに練習方法についても、投げ込みや打ち込み、走り込みなどをすべて「迷信」と断言。疲労を蓄積するだけの練習方法をやめ、「効率的、合理的な練習メニューを考え、短時間集中型の練習をして、残りの時間を勉強や遊びに充てるべき」とした。

競技が異なるものの、スペインの少年サッカー指導者の免許を持つサッカー専門誌「フットボリスタ」編集長、木村浩嗣氏も、指導者勉強会で「技術や体力に特化した反復練習自体が不要」との結論を得たという。どの競技でも指導者がこうした勉強会に参加すること、独学でもスポーツ科学などを学ぶことが、桑田氏の言う「気付く」ことにつながるのは間違いないだろう。

桑田氏はよほど指導者への不満が募っているようで、「落ち着いたら、指導者について、本を書こうと思う」としている。勉強中の最新スポーツ科学が反映されるであろうこの書籍は指導者必携となりそうだが、果たして「気付いていない」指導者たちが桑田氏のアドバイスに耳を傾けるのだろうか。

ちなみに、話題になっている桑田氏のブログ記事はこちら。
http://kuwata-masumi.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-ea9b.html

なんか、これを読んでいると、ほとんど自閉症の療育の話をしているかのようですね。

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2009年03月09日

自閉症の本―じょうずなつきあい方がわかる(ブックレビュー)

問題もあるのですが、いいところもいっぱいあって、全体としては評価できる本です。


自閉症の本―じょうずなつきあい方がわかる
監修:佐々木正美
主婦の友社

プロローグ あなたの周りにこういう子はいませんか?
第1章 自閉症ってどんな障害なの?
第2章 家族として子どもをサポートしていくために
第3章 周りのみんなで支え、共に暮らそう
第4章 世界で、そして日本で療育の中心となっている「TEACCH」
自閉症Q&A
コミュニケーションカードを活用しましょう

この本は、先日の三重への往復の間に読んでいました。
タイマーや絵カードなど、いろいろな記事がたてこんでいるので、のんびりレビューしようと思っていたのですが、けっこう書店で複数入荷していたり、平積みされているのを見て、早めにレビューを書いたほうがいいかな、という気持ちになりました。

冒頭にも書いたとおり、この本は、すごくいいところと、そうでないところが混在しています

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2009年01月29日

DVDのお手本つき 手あそび歌あそび(ブックレビュー)

またまた・・(略)出ました。


DVDのお手本つき 手あそび歌あそび
監修:小泉 八重子
新星出版社

DVDのついた、手あそび本です。
類書はここ2年ほどの間に大量に出ていますが、療育効果が高い(我が家では今でも毎日大活躍)と個人的に感じているので、その都度購入してレビューしています。過去にレビューした類書の記事は以下のとおりです。

みんなの手あそびうた DVDつき・手あそびうたブック―DVDとイラストでよくわかる!
たのしい手あそびうたDVDブック(当ブログ殿堂入り)
DVDで楽しむみんなの手あそび・CD+DVD たのしい手あそびうた
たのしくおどろう!DVDつき手あそびうた
からだあそび(小学館のおやこ図鑑プチNEO)

今回は、廉価な実用書を中心とした出版社である新星出版社からのリリースで、値段も1000円台中盤と平均的。特徴としては、お手玉遊びや手まり遊びが載っている(本のほうだけ。DVDには収録されていません)ことでしょうか。また、大判でカラー写真をふんだんに使っているところは頑張っているな、と思いますが、その分、若干紙質が落としてあるかな?という感じもします。(厚手の紙が使ってありますが、平面性が悪く反りやすい感じです)

とはいっても、当ブログでこのタイプの本をレビューするときには、「療育ソフトとしての付属DVDの完成度」だけを見ますので、紙質とかはあまり関係ありません。以下はそういった意味で「非常に偏った視点からのレビュー」であることを、予めご了承ください。

では、まず、いつものとおりDVD収録の全曲一覧から。

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2008年12月18日

これでわかる 自閉症とアスペルガー症候群(クイックレビュー)

このところネガティブなレビューが続いているので、とり急ぎそうではない(評価できそうな)本のクイックレビュー。



これでわかる 自閉症とアスペルガー症候群
監修:田中 康雄、木村 順
成美堂出版

自閉症・アスペルガー症候群とは?
 自閉症やアスペルガー症候群は心の病気ではない
 しつけが悪いのではない
 発達障害は脳の機能障害と深い関わりがある
 発現には遺伝子が関係している?
 自閉症スペクトラムとは?
 グレーゾーンの子どもたち 他

うちの子、なんだか育てにくい
 人と視線を合わせない
 親から離れてします
 音や肌に触れるものに敏感
 パニックを起こす
 友達の輪に入らない
 姿勢のくずれ、運動能力が低い 他

相談先とケア
 サインが出る理由を理解して、早期対応を
 始めて受診するときのポイント
 自閉症・アスペルガー症候群の診断のつけ方
 診断は「療育」の始まり
 障害受容に向けて
 納得できる相談先を数多く見つける 他

症例別アドバイス
 言葉の遅れが気になる
 問題行動が気になる
 身辺自立が遅れている
 触覚防衛・聴覚防衛が目立つ
 姿勢のくずれ・不器用が気になる
 コミュニケーションがうまくいかない 他

保育園・幼稚園・小学校との協力
 親から教師への効果的な伝え方
 モンスターペアレントなんて言わせない
 従来の教育法にとらわれず、個性を伸ばす
 その子の行動の前に存在を受け止める 他

進学・就労・社会的支援
 しっかり調べて子どもに適した環境選びを
 子どもの意思をふまえた選択を
 就労するための選択肢
 暮らしを支える施設サービス
 障害者手帳を申請するには
 自立して生きていくために

自閉症・アスペルガー症候群の子どもを育てて
 うちの子にとっていい教育が学校にとってもいい教育
 彼らのほうからこちらを見ると何をすべきかわかる
 周囲に援助を求めることは、悪いことではない
 外に発信することが大事。するといい人に巡り会える
 周囲に適応させることより、本人の気持ちを尊重して育てたい 他


ここ1年くらいでいくつか登場した、1000円台の実用書シリーズでの自閉症と療育の入門書に、また新たに1冊の本が登場しました。

既に似たような本はいっぱい出ていますし(過去の紹介レビューはこちらこちら、新書サイズの入門書でのおすすめならこちらなど)、屋上屋を重ねるような感じかな、と思って読んだのですが、ちょっと他の本とは毛色が違っていて面白いな、と思いました。

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2008年12月11日

言えない気持ちを伝えたい(立ち読みレビュー)

<これは、「立ち読み程度」の読み込みで書いている、特殊な形態のブックレビューです。その点留意のうえお読みください。>

これはきっと「プロジェクト・ヒガシダ」の一環なんでしょう。



言えない気持ちを伝えたい
著:筆談援助の会(鈴木 敏子 他)
エスコアール

日本語の本としては極めて珍しい、「筆談FCのガイドブック」。
「筆談」ではなく「筆談援助」ということで、あくまでも自分では筆談できない障害児がファシリテーターに手を動かしてもらう(援助)ことで筆談するというもののようですので、これは明確にFCです。

でも、どういう人たちが関わっているかをみると、この本からはある種の「プロジェクト事業」的なものが見えてきます。そのプロジェクトの中心には、かの「東田直樹」さんが存在します。少しずつ解きほぐしていきましょう。

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2008年11月24日

もしかして自閉症?(ブックレビュー)

一言で言うと、「おすすめできません」。



もしかして自閉症?
著:矢幡 洋
PHP新書

とても不思議な本です。
内容をものすごく大ざっぱにまとめると「ロヴァース法最高!家庭でも頑張れ!」という、ロヴァース法至上主義の本なのに、ロヴァース法が前提とするABA的な哲学的立場(徹底的行動主義)を採ることはなく、「内面的な発達プロセスを重視する発達的アプローチに最も共鳴している」とあるとおり、「内面をいろいろ考える(非行動主義的)立場」をとっているのです。

それより何より、この本には1つの致命的欠陥(だと私が考えること)があります。

それは、

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2008年11月20日

「ことばどんどん あかちゃんえほん」Amazonの案内が改善されました。

「はじめての絵本のおすすめ」として以前からご紹介していてなかなか好評な、「ことばどんどん あかちゃんえほん」ですが、Amazonでは永らく、本の表紙の写真もないという状態が続いていました。

が、たまたま先日覗いてみると、なぜか今ごろになって表紙の写真がちゃんと掲載されるようになっていました。


ことばどんどん あかちゃんえほん
(1)たべもの (2)どうぶつ (3)のりもの (4)せいかつ
ひかりのくに


ちなみに、このシリーズの中の「(1)たべもの」は、我が家では超ロングセラーで、いまだに妻のかばんの中にはこの絵本が入っていて、外出先での娘の時間つぶしになっています(ようやく最近、食べ物以外に興味が向きはじめて、少し関心がなくなってきたようですが)。

いま改めてみても、とてもいい絵本だと思います。
詳細はレビュー記事に詳しいですので、よろしければご覧ください。(もう3年近く前の記事です(笑))
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2008年10月06日

そだちの科学 11号(ブックレビュー)

入手する価値・読む価値はあります。でも、評価は難しい。

  そだちの科学11号

そだちの科学 2008.10 11号
特集:自閉症とこころのそだち
編集人:滝川一廣・小林隆児・杉山登志郎・青木省三
日本評論社

特集によせて

I 治療・研究のフロンティア
 自閉症のこころの問題にせまる 小林隆児
 自閉症への多面的アプローチ─発達というダイナミックな視点から 神尾陽子
 自閉症スペクトラムの原因論─人間の多様性のひとつとして捉える 鷲見 聡
 広汎性発達障害とトラウマ 杉山登志郎
 高機能自閉症という「くくり」について 岡田 俊
 特別支援教育のなかの自閉症 田中康雄

II 自閉症のこころにせまる
 昨今の児童精神科臨床と発達障害─日常臨床のなかで考えたこと 安藤 公
 家族へのアプローチ 西本佳世子
 精神分析の立場から 平井正三
 発達臨床の立場から 山上雅子
 心理臨床の立場から 酒木 保

III そだちの現場から
 発達障害者支援施策の現在 大塚 晃
 自閉症児への自立支援 高畑庄蔵
 地域に生きる自閉症児たち 小林秀次・辻井正次
 自閉症児とのコミュニケーション─保育の現場から 七木田方美
 クリニックの役割について 鈴木啓嗣
 家族の立場から(1)─41歳になった博 深見 憲
 家庭の立場から(2)─高機能発達障害の息子 植原淳子

Ⅳ ライフステージと自閉症
 自閉症の兆候がある乳児のケア 黒川新二・米島広明
 幼児期における療育の焦点 若子理恵
 学童期のペアレント・トレーニング 飯田順三
 思春期における広汎性発達障害─外来診療から 青木省三
 アスペルガー少年の思春期─児童精神科病棟から 西田寿美
 大学生における「アスペルガー症候群」の理解と対応 滝川一廣
 成人期の自閉症者とむきあう 村田豊久

ブックガイド・児童精神医学のながれ
 『自閉症とは何か』小澤 勲
 『詳解 子どもと思春期の精神医学』中根 晃・牛島定信・村瀬嘉代子編
 『闇の子供たち』梁 石日


「そだちの科学」が創刊号以来の自閉症特集を組んでいて、中身を読んでみると、確かに全面にわたって自閉症の話題が書かれていてボリューム感があったので、買ってみることにしました。

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2008年09月23日

当ブログのベストセラー

当ブログでは、ささやかながらAmazonのアソシエイト・プログラムを活用しています。当ブログのリンクをご利用いただいている皆さん、いつもありがとうございます。
ここで、ふと思いついたので、ここで当ブログでよく売れている商品をランキング形式でご紹介してみたいと思います。(集計期間:2007年9月18日~2008年9月18日、金額ベース
※ちょっと恥ずかしいので拙著は除きました。もし含めたとすると、一応2冊ともベスト10には入っていました。

第1位


認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 自閉症治療の到達点2
著:太田 昌孝、永井 洋子
日本文化科学社(レビュー記事


第1位は、実はこれです。高価な本ですが、コンスタントに売れています。金額ベースだけでなく、件数ベースで集計しても第13位に入ってきます。家庭の療育にも活用できる「課題の事典」です。著者が日本人なので翻訳文でなく読みやすい、というのもポイントかもしれません。


第2位
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2008年08月13日

TEACCHと行動主義

TEACCHと行動療法、ではなくて、TEACCHと「行動主義」です。

このブログでは、TEACCHに共感的な記事を割と多く書いていて、逆に行動療法には批判的な記事も少なからず書いているので、恐らく私はTEACCH派で行動療法に批判的だと受け止めていらっしゃる方が多いんじゃないかと思います。
それはある程度事実ではあるのですが、でも私は、行動療法の前提となっている「行動主義」という考えかたには非常に強い共感を持っています。

もっとはっきり書くなら、私は、行動主義者です。

とはいえ、行動主義というのは、「行動療法が一番いいと考えること」ではありません
続きがあります・・・
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2008年07月29日

TEACCHプログラムによる日本の自閉症療育(ショートレビュー)

※ブックレビューがかなりたまっています。しばらくブックレビュー中心の記事更新になりますが、ご容赦ください。

書こう書こうと思いつつ、なかなか時間が取れないので、取り急ぎショートレビューを。


TEACCHプログラムによる日本の自閉症療育
著:佐々木 正美、編:小林 信篤
学研のヒューマンケアブックス

総論 TEACCHプログラムの原理と日本の今
第1章 幼児期の診断と支援
第2章 学齢期の支援
第3章 医療現場での取り組み
第4章 早期からの地域と家庭における支援
第5章 自立を目ざす青年期の支援
第6章 支援者育成の最新情報

これ、なかなかすごい本です。

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2008年07月21日

キレーションの話題

興味深い記事を発見したので、ブックマークしておきます。

http://blackshadow.seesaa.net/article/102896143.html
キレート療法の心臓病臨床試験が炎上中:幻影随想

この記事によると、過去4回も「効果なし」という結果がすでに得られているキレーション療法について、なぜかアメリカのNIH(National Institutes of Health)が治験に3000万ドルもの大金を計上したということで、論争が起こっているようです。

当ブログでは、過去に何度かキレーションを取り上げています(1, 2, 3, 4, 5)。私自身、キレーションの効果自体についても懐疑的ではありますが、基本的に、「効果があるかないか」については、こういった医学的・疫学的な研究に譲り、少なくとも危険性があることだけは間違いないという前提から、主に倫理面から意見を多く書いています。

もちろん、こうやって有効性を検証する(そして、結果として有効性を否定する)研究が積み重なっていくことはとても重要なことなのですが、それが結果として、キレーションを研究している人間の懐を潤して、キレーションを続ける原資と言質を与えてしまう結果になるのは残念なことだと思います。
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2008年07月14日

療育は、花を育てるように

先週の記事「療育と『万能感の錯覚』」には、予想していた以上の反響をいただきました。

もともとこの記事は、療育についてのある一つの「意見が対立する問題」について、私が特定の一方の立場に立っていることを宣言する内容だと自覚していたので、コメントがあるとしても賛否両論になると思っていました。
ですから、結果として肯定的なコメントが多くいただけたことは嬉しかったですし、また、反対の意見をいただいたことも、議論としてはとても健全なことでよかったと思います。

先週の記事へのたくさんのコメントへを読ませていただき、またレスを書いている過程で、改めていろいろなことを考えたので、その辺りについて、先週の記事のまとめ・補足といった意味もこめて、改めて書いていきたいと思います。

続きがあります・・・
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2008年07月07日

療育と「万能感の錯覚」

療育に対する親としての意識、スタンスに関連して私が最近思うことに、「万能感の錯覚」というのがあります。
この話題は、実は「適応という視点」のシリーズ記事とも若干関連性があるのですが、話題としては独立していると感じたので、独立した記事として書いてみることにしました。

このことを考えるようになった直接のきっかけは、かなり前にレビューした「発達障害だって大丈夫―自閉症の子を育てる幸せ」を、たまたま書店で久しぶりに目にして、レビュー記事のコメントのやりとりで、「なぜこの本の著者の堀田あけみさんは心理学の専門家なのに、療育に対してすごく醒めているように見えるのだろうか」といった議論があったことを思い出したことだったりします。



かくいう我が家も、家族で取り組んでいる療育の「量」は決して多くないです。我が家の毎日の子どもへの接しかたを誰かが見たとすると、おそらくそれは「熱心に療育に取り組んでいる」姿には見えないんじゃないか、と思います。

私が堀田さんのエッセイに共感したのは、この辺りの「療育に対するちょっと醒めた距離感」が、自分とけっこう近いように感じたからだ、ということもあります。レビュー記事の表現で言えば、「親としての肩の力の抜きかた」が近い、という言い方もできるかもしれません。
少なくとも、堀田さんも私(我が家)も、「心理学を勉強している」のに、「ものすごく熱心な療育をやっているわけではない」という共通項がある(と私は感じている)わけですが、これは実は接続詞が間違っていると思います。つまり、

「心理学を勉強している」からこそ、「肩の力を抜いた療育をするようになった」

のではないか、と思うわけです。
そう考える理由を今から書いてみたいと思います。

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2008年05月12日

それはTEACCHじゃない!(3)

これまで2回にわたって、妻から聞いた話をきっかけに、「何がTEACCHであって何がTEACCHでないのか」について、少し突っ込んだ議論をしてきました。

前回も書きましたが、これはあくまで「聞いた話」であって実際の姿を詳細に検証したわけでもありませんし、そもそも今回話題にしたサービスがTEACCHを標榜していたわけでは必ずしもないと思いますから、今回の議論は、「このサービスはいい・悪い」という話ではなく、また、「TEACCHがいい・悪い」という話でもなく、ただ「もしこんな状況が仮にあったとしたら、それはTEACCHではなく、違った療育である」ということを言っている(それ以上でも以下でもない)のだ、ということをご理解いただきたいと思います。

・・・長い能書きを書いてしまいましたが、それをふまえて、さらに議論を呼びそうな、よりデリケートな話題について最後に触れておきたいと思います。

続きがあります・・・
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2008年05月05日

それはTEACCHじゃない!(2)

前回は、TEACCHというのは「理念」まで含めて初めてTEACCHなのであって、構造化やスケジュールなどの視覚化をはじめとする「技法」だけを取り入れても、それはTEACCHとは呼べない、ということを書きました。

つまり、課題の難易度がその子どもの発達段階やその伸びのペースを無視して勝手に上がっていくなんていうのは全然「個別化」されているとは言えませんし、「その子が待てる限界を超えて順番待ちをさせてパニックさせてしまう」などということが毎回繰り返されるとしたら、それはもうおよそTEACCHとは似ても似つかない別のなにかでしかないわけです。

これは、グループで療育することを否定するわけではないのです。

続きがあります・・・
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2008年04月28日

それはTEACCHじゃない!(1)

これは妻から聞いた話ですが、プライバシーの問題もあるかもしれないので、細部についてあえてぼやかして書いている部分があることをご了承ください。

妻がこれまでの療育等を通じて知り合った「ママ友」のなかの一人の話だということですが、そのママ友さんは、自分の子ども(療育ニーズのあるお子さんです)をある療育サービスに通わせていました。

実はその療育サービスは、我が家でも検討したことがあったところでした。
検討の時点で私が聞いていた情報では、「部屋が構造化してあったり、絵カードとかスケジュールがあったりして、TEACCHをベースにしたグループ療育がされている」とのことだったので、それはなかなか魅力的だな、できることなら娘も入れてやりたいな、と思っていたわけです。それを検討していた時点では、我が家が受けているTEACCHの療育サービスが継続されるかどうかも不透明だったので、TEACCH的な療育を継続したいと考えていた我が家にとっては、「TEACCH的なグループ療育」というのはかなり魅力的でした。

ただ残念ながら、いろいろ条件が厳しくて、結局我が家は参加できませんでした。(見学にも行く機会がありませんでした)
幸い、もともと通わせていたTEACCHの療育を継続して受けられることになったので、我が家の療育体制はどうにか維持できました。

ところが、今回聞いた話では、そのママ友さんは、子どもをそのサービスに通わせることをやめることにしたそうです。

その理由というのが、

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2008年03月10日

図解 よくわかる自閉症(ブックレビュー)

かなり良いです。



図解 よくわかる自閉症
著:榊原 洋一
ナツメ社

第1章 どこか不思議な子どもたち
第2章 自閉症とはどのような病気か
第3章 自閉症の子どもをサポートする
第4章 家庭で自閉症児を支え、育てる
第5章 幼稚園や学校ではこのようにサポートする
第6章 社会生活に向けて、家庭、地域での支援

ここ最近、「よくわかる自閉症」という本が立て続けに2冊出ました。
2冊とも購入しましたので順に紹介していきたいと思いますが、まずはより一般的な内容だと思われるこちらの本から。

こちらの本は、名著「自閉症のすべてがわかる本」と同じ流れをくむ、「自閉症全般についての初心者向け絵解き入門書」です。
何より、あのナツメ社から「自閉症専門の本」が出るというのが驚きで、時代は変わりつつあるなあ、ということを感じさせますね。

それだけでなく、内容も、入門書とはいえなかなか意欲的なものになっていると言っていいと思います。特に、

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2008年02月17日

自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集(情報)

先日、JKLpapさんから紹介いただいた、「自閉症の子どもたちの生活を支える―すぐに役立つ絵カード作成用データ集」ですが、手に入れることができました。
また、ちょうどタイミングを同じくしてAmazonからDMメールが入り、この本の取り扱いを始めたという連絡がきました。

そんなわけで、ネットから入手可能になっていますので取り急ぎお知らせまで。


↑こちらはAmazon。いま見たところ「4~5日で発送」になっていました。


↑こちらは楽天ブックスです。私が見たときは、Amazonは「入荷見込なし」になっていたのでこちらで注文しました。だいたい4日ほどで届きました。

編:藤田 理恵子、和田 恵子
エンパワメント研究所

中身をざっと見ましたが、PECS的な、単語1語にカード1枚が対応するような絵カードではなく、例えばトイレや歯医者などで何が起こるかを順番に提示するような、TEACCH的な視覚化を目的とした絵カード集でした。(ですので、ちょっと我が家の娘(重度)にはまだレベルが高そうな感じではあります。)

ともあれ、本書は紹介する価値がある本だと思いますので、改めてレビュー記事にてご紹介する予定です。
posted by そらパパ at 20:16| Comment(3) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
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