・しゃぼんだま
・はとぽっぽ
・はるよこい
・あかいくつ
・はるがきた
・うさぎのだんす
・きんたろう
・かたつむり 他
今回、歌は音大で音楽教育学を専攻されている「かんだ さやか」さんに歌っていただきました。こちらでサンプルを試聴することができます。(サンプルは、画質・音質はかなり落としてあります。)
また、このDVDはマルチ音声になっていて、「伴奏あり」「伴奏ひかえめ」「伴奏なし」の3種類のモードを選ぶことができます。これは、お子さんの特性に合わせて、歌声の聞き取りやすいレベルを選んでいただければと思ってつけた機能です。リンクをクリックして比較してみてください。
なお、今回、オリジナルDVD作りに初挑戦したということもあり、作成したDVDが他の方の環境でも正しく動作するのか、お子さんに楽しんでもらえるのかといったことを勉強させていただきたいので、このDVDを試していただけるモニターの方を募集したいと思います。募集要項は下記のとおりです。→無料モニターは終了しています。
(このDVDの入手方法については、こちらをご覧ください。)
最後に、今回、私がオリジナルDVDを制作した「狙い」について、簡単に補足しておきたいと思います。
既に書かせていただいているとおり、今回のDVDは、一番の目的としては、自分の娘の療育のために、こういう教材がぜひ欲しい、という思いから制作したものです。
ことばがほとんど出ない一方で音楽が大好きで、音楽に関する遊びならある程度集中できるという娘に、歌っている口もとがはっきり映っているDVDやビデオを見せてことばの練習をさせたい、というのは、実はもう2年近く前から考えていたことでした。ところが、そう思っていろいろなDVDを調べてみても、口もとがしっかりと映っている映像というのはほとんどありません。アニメや着ぐるみの映像のバックに歌が流れているものばかりで、ヒトが出ていても口は判別できないくらい小さくしか映っていません。
そうこうしているうちに時も流れ、最近、娘が、私たちがことばをしゃべるときの口の動きに興味を持ち始め、じっと見つめるようになりました。時には、口の動きを真似るそぶりさえ見せ始めました。
こんな風に、ことばのきっかけが芽生え始めている娘に、やっぱりどうしても「口の見える映像」を見せたい。世間にないならこうなったら自分で作ってしまおう。
それが、このようなDVDを作りたいと思った理由です。
幸い、知人に音大出身の方がいて、その方のつてをたどることで、アルバイトで歌っていただける音大生の方を紹介いただいたので、このような美しい歌声の映像に仕上げることができました。
次に、このDVDを、「療育プログラム」の1つとして皆さんにもご紹介したい、と思った理由を書きます。
私自身がDVDを作った理由の1つにもなりますが、こういった映像を活用することは、私が「そらまめ式」という形でまとめていきたいと考えている「がんばらない療育」の方法論の1つだと考えています。
つまり、考えようによっては、このようなDVDを作らなくても、親が直接、子どもの目の前で毎日歌を歌ってあげれば問題ないと言えなくもありません。でも、私自身もよく経験していますが、自閉症の子どもは同じ遊びをひたすら求めてきます。子どもが歌が好きになったとして(それ自体はとても喜ばしいことですが)、それに応えて毎日長時間歌を歌うのはかなり大変なことです。終わりがなくなってしまう、ということもあります。いろいろな負担を感じながら、「ことばのトレーニング」としてこれを継続していくことは、そう簡単なことではないと思います。
そんなときに、ちょっとした教材を活用することで「余裕」や「区切り」を作ることができれば、その余裕を使ってちょっと休みをとってもいいし、心を込めた歌を1曲だけ歌ってもいいし、別の課題に取り組んでもいい。そのほうが、親の側のQOL(生活の質)も上がるし、メンタルヘルスも維持できるし、結果としてより充実した子育てができてお子さんのためにもなるのではないだろうか。
ちょっと大げさですが、そんなお役にたてればいいな、と考えています。
1.再生したDVDプレイヤーのメーカー、製品名
パイオニア DV-280(再生専用タイプ)2005年製
2.DVDが正しく再生できたか
動作確認して問題はありませんでした。
「伴奏あり」「伴奏ひかえめ」「伴奏なし」の3種類のモードの切替もできました。
3. お子さんに見せたときの反応や新しい発見など
(第1回)最初に見せたときの様子についての報告
最初、始まりのアニメ画面に釘付け状態でしたが、お姉さんが最初に出てくる画面に驚いて逃げ出しました。これは、びっくりしただけだったので、直ぐに戻ってきました。1曲目のしゃぼん玉はGouが初めて聞く曲だったので画面からちょっと距離を置いて見てましたが、2曲目のはとぽっぽはGouの大好きな曲なので画面に近づいてきました。どこをみているのか注意してみるとお姉さんを見ているようでした。それとこのとき気づいたのですが、Gouが普段遊んでいる『音が出る童話の絵本』も見ていました。おそらく 好きな歌がどうしてTVから聞こえてくるのかな~と思ったのでしょう。5曲目のあかいくつはこの曲が流れると怖がって逃げ出しました。
しばらく怖がって戻ってきませんでしたので一旦、終了しました。
しばらく時間を置いて見せましたが、初めの画面で今度は逃げ出しました。それで今度はGouの好きな曲を流してみるとトコトコ足音が聞こえてきて部屋のドア付近で聞いてることが分かりましたので、繰り返し この曲を流していると部屋に入ってきて画面をみるようになりました。
その後は慣れてきたのか他の曲に変えても怖がらなくなりましたが、肝心のDVDには興味をなくしたようで、自分の遊び(ミニカー遊び)などをするようになりました。
ただ、画面は見てませんがBGMとしては聞いているようで1曲終わる毎にチラッと画面を見てました。
この日は計4回 繰り返し最初から最後まで流して終了しました。
4. このDVDに関する親御さん・療育・教育担当者としてのご意見・ご感想
このDVDは喋る時の口の動きがとても画面を見ててわかります。実際 音声を消して見てても何を歌っているのか分かりました。言葉を喋れない息子がお口の動きを真似してくれたら、ほんとに喋るかも・・・という期待が持てました。
ただ 今の息子は、まだ お口の動きを注意して見ることができない、そういう興味自体をまだ持っていないようです。
このDVDは最初から画面構成が変わらない(ずっとお姉さんの顔)なので、口の動きが見える映像を流すことで、そのことに興味を持つようにならないかな~と思いました。
当面 1日に朝・昼・夕・夜 と1日に4回 映像を流していこうと考えています。
(第2回) モニター開始 一週間経過後
モニターを始めて1週間経ちました。毎日4回、映像を流しています。
最初の始まりの画面、お姉さんが最初に出てくる画面には、2日目も驚いて逃げ出しました。この時は怖がっていて呼んでも戻って来ませんでした。好きな音楽を流しても戻ってきません。急に出てくるお姉さんの映像が怖いようです。
その日は、半日くらい時間を空けて映像を見せましたが、今度は用心してDVDをセットする時から警戒しているのが分かるくらいでしたので、最初の画面(お姉さんが出てくる画面)を飛ばして2曲目(はとぽっぽ)から始めました。そうすると画面を見ても逃げ出すことなくその後最後まで見ていました。
3日目からは最初の画面を飛ばして見せるようにすると、怖がることなく、それどころか楽しむようになってきました。特に大好きな歌(はとっぽっぽ)は画面に近づいて、笑ったりしています。その他の歌も時には画面に近づいたりして楽しんでいます。これだけ楽しんでいるので昨日、1度だけ最初の画面から映像を流してみました。
結果は・・・・ やっぱりダメでした!!
このDVDに関するご意見・ご感想
息子は歌が好きで、療育で通っている施設でも歌の時間が大好きです。ただ、TVなど映像を伴う歌番組で、ある決まった歌が流れると怖がって逃げ出します。今回、モニターをやって思ったのですが、どうも歌に怖がっているのではなく映像に怖がっているのではないかと思いました。そらパパさんが制作されたDVD、始めの画面だけ他と構成が違います。そして怖がっているのはその始めの画面だけです。歌が始まると映像はお姉さんが歌う画面構成で最後まで続きます。息子は、歌が始まって最期まで変わらない画面だと分かっているので色んな歌が流れても安心して見ていられるのだと思いました。そらパパさんもその辺を考えて制作されたのでしょうね! いや~本当にすごいです!
子供の反応:
DVDプレーヤーによる再生時:
とりあえずは見ているだけでした。
パソコンによる再生時:
特に見ることもなく、見るのを促しても興味なさそうでした。
ですが、見せて5時間後に赤い靴の歌の一部を口ずさむはじめました。
さて、DVDですが、毎日一回ずつパソコンで見せていました。
見たり、見なかったりの状態でしたが、それでも継続的に見せておりましたら、本日、突然、数曲をくちずさみました。
しかも一語一語はっきりと発音して歌いだしました。
これまでも、「おかあさんといっしょ」の歌の部分をダイジェストの形で録画して見せていたのですが、歌うことはなく、また歌っても、最初の数語で発音はいまいちでした。
事実はわかりませんが、私が見る限り、カメラアイのような形で、おくちがみえる部分をずっとインプットしており、一気に「歌を口ずさむ」形で発揮したのかなと個人的には感じています。
早速、娘(2歳10ヶ月)にみせました。
<DVDプレーヤー>
ソニーPSX DESR-5100(誤作動など特になし)
最初の「しゃぼんだま」の曲が流れると、画面の近くに寄ってきて、じっと見入っていました。
一曲目が終わると、「キャー」という嬉しそうな声と、ぴょんぴょんと飛び跳ねる動作を見せました。2曲目からは、あまり集中して見る事はなく、ときどきチラチラと画面を見てはいるものの、他の遊び(おもちゃなど)に興じていました。
私がときどき歌ってあげていた曲になると、また画面の方に近寄ってきてしばらく見入っていました。
2回、見せましたが、同じような反応でした。
まだ口の動きに興味があるとは思われませんでしたが、本人が聞いたことのある歌だと、反応が違っていたので、親の方もいっしょに歌ってあげるといいかな、と思いました。繰り返し見せているうちに反応が違ってくるかどうか、また変化があればお知らせしたいと思います。
SANYOのプレーヤー(2003年型)を使用。問題なく再生できました。
お子さんに見せたときの反応や新しい発見など
(広汎性発達障害と診断された3歳半の娘に見せました)
歌のDVDが大好きな娘ですが、他の物と違う雰囲気を感じたのか、じ~っと神妙な顔つきで見入っていました。画面内では口以外はほとんど動かないせいか、口元を見ているようでしたので、気が散らないように字幕は消しました。
何曲かじっと見ていましたが、画面が変わらないことがわかって飽きてしまったのか、他の遊びをはじめました。
全曲終わると、自分でもう一度再生ボタンを押しに行きましたが、BGMとしてかけておくつもりだけのようで、その後はあまり画面を見ようとはしませんでした。
翌日以降も見せようとしましたが、途中で自分の好きなDVDに替えてしまい、見てくれませんでした。
このDVDに関する親御さんとしてのご意見・ご感想
口元に注目させるという点では大成功でしたが、我が家の娘にとっては「エンターテイメント度」が低いらしく、継続して見せることはできませんでした。
しかし、自閉のお子さん向けに作られたという点では、よく考えられていて素晴らしいと思いましたし、自閉に限定せず、まだ言葉が出ない赤ちゃんに見せる知育教材としても使えるように思いました。
個人的に気になった点は以下の通りです。
(1) 口元に、より注目させるためには、初期設定では字幕を表示させない方がよいのではないか。
(2)口の動きの模倣を期待するには、もう少しゆっくり歌った方がよいのではないか。第一弾は比較的対象年齢が低い歌だが、その割にはテンポが速すぎるように感じた。
(3)お姉さんの表情が硬く、子供によっては怖がるかもしれないと思った。「あまり口以外の部分を動かしたり、身体を動かしてリズムをとったりしないように」という方針があるのかもしれないが、個人的にはもう少し楽しそうに歌った方が子供が喜ぶのではないかと思った。