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2005年11月13日 [ Sun ]

ガイド・鏡を使った療育(2)

前回の続きです。

3.どんな風に使うか

まずは、子どもに鏡に興味を持ってもらうところからです。うちの娘のように、放っておいても鏡が大好きになるお子さんも少なくないと思われますが、そうでもない場合は、設置場所を工夫する(普段の遊び場所からよく見える場所に設置する)ことがまず第一です。そのうえで、鏡の前に誘導し、こんな遊びをします。(子どもが嫌がらない遊び方を選んで行なってください。)

・鏡に映っている子どもの腕を持って上げ下げする。バイバイをさせる。手を叩かせる。
・鏡の前で体のあちこちに触れてみる。
・鼻や耳をつまんだり、ほっぺたをはさみこんだり軽くつねったりする。
・子どもを抱っこして、鏡に近づけたり遠ざけたり、揺さぶったりする。
・鏡に手を突くような形で、鏡を触らせてみる。
・おもちゃを持たせて鏡の前に立たせてみる。おもちゃを振ったりして遊ばせてみる。

これらの遊びは、子ども自身に身体感覚のある遊び(体を動かす、何かを触る、触れられる)を鏡の前で行なうことによって、自分の体に起こっている「感覚・運動」と、それを客観的に見たときにどんな風に見えるということの「関連」を発見させるのが目的です。
特に、頭や髪、耳、鼻、顔、口(ほっぺた)など、自分で直接見ることができない部分を触ったり、動かしたりする遊びが効果的です。

慣れてくれば、鏡の前で食事をさせたり、服を着替えさせたり、日々のいろいろな動作を鏡に映して見せるのもいいでしょう。
子どもが自分から鏡に興味を持ち、親が関与しなくても勝手に顔を映して表情を作ったりして遊んでくれるようになれば、親の役割は補助的なものになり、新しい遊び方のきっかけを作ってあげる(面白い顔を作ってあげる、後ろから顔を出して驚かせるなど)だけでよくなります。「自他区別の発達」という観点からは、子ども一人の環境で遊ぶ時間があることが望ましい面もあります。

4.鏡の効果を確認する方法

子どもが鏡というものがどういうものか理解したかどうかを確認するには、次のようなことをやってみます。

・子どもが鏡の前で遊んでいるときに行います。
・自分は子どもの後ろにしゃがみます。
・音がしないように、子どもに触れないように、頭の後ろから手を出して、鏡に映るようにしてください。
 手でうさぎのマネをしたり、顔の横でグーパーしたりして興味を引きます。このとき風を起こさないように。
・子どもが後ろを振り向いて手がそこにあるかどうか確認したら、鏡というものを理解しています。

この反応ができるようになっていれば、鏡に映っているのが自分だということも、恐らく分かっているでしょう。「自己像」ができあがり、自他区別ができるようになった、と言えます。今後の療育のためにどうしても必要な、大きな進歩です。

そうなるまでは、親がサポートして、鏡の前でいろいろな動きをさせたり、刺激を与える遊びを継続的に続けていくのがいいと思います。

余談です。
昨日書いた前半部分で鏡のおもちゃを紹介しましたが、よく考えてみると鏡というのは赤ちゃんが最初に遊ぶおもちゃの1つですね。
昨日紹介したミー・イン・ザ・ミラーに至っては対象年齢1か月から!ということで、それこそベッドに転がってまったく動けないような時期でも鏡なら遊んでくれる、というわけです。これは言い換えれば、普通の赤ちゃんにとっての「自他区別」の発達はものすごく早い時期から進んでいる、ということだと思います。

一方、私の娘の場合、こういった月齢の頃には周囲からの刺激にあまり反応せず、先に書いたように鏡に興味を持ち始めたのは1歳後半になってからでした。そう考えると、やはりこの辺りの発達に著しい遅れがあったんだろうな、と思います。
このような根源的な認知力が発達しない限り、どんなにトレーニング的な療育をやったとしても、効果は薄いだろうと思います。逆の言い方をすれば、例えば「課題ができる」というのは、最後の最後のアウトプットなわけで、そこをいきなり行動療法的に訓練するよりも、その課題ができるために必要な能力はなんなのか、その能力の前提となる認知とはなんなのか、そういったことを考えて、それらの認知や能力にまず着目する必要があるのではないか、と思います。

posted by そらパパ at 08:26 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | 実践プログラム
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