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2008年01月28日 [ Mon ]

「適応」という視点(1)

自閉症のことを考えるとき、ここ最近ずっと頭の中で回っているキーワードがあります。

それは、「適応」ということばです。

このアイデアについて、しっかりとした構成のシリーズ記事としてまとめられるまで温めているつもりだったのですが、なかなかそこまできれいな状態にまとまっていかないので(^^;)、まずは考えの出発点だけ書いておこうと思いました。

私たちは、なぜ今あるようにあるのでしょうか?

私たちが今あるように環境を知覚し、今あるように環境のなかにあるさまざまなリソース(資源)を利用し、今あるように行動する。これらすべて(知覚・行動)は、私たちが生まれた瞬間には存在しなかった、少なくとも「今ある」ようには存在しなかったことは間違いありません。
つまり私たちは、生まれながらにして今あるようにあるのではなく、時間と経験を重ねて今あるように「発達」してきた、ということです。

この、私たちの「今ある状態」−−−それは、私たちの「からだ」のもつ潜在的な能力(それは制約でもあります)を前提として、この「せかい」、つまり環境のなかでの試行錯誤の経験を通じて、自分自身の「からだ」が最も高いパフォーマンス(環境との相互作用の力)を出せるように自己調整、自己組織化してたどりついたものです。

そのような過程をより端的に表現するならば、「適応」と呼べるでしょう。

適応というのは、生物が時間の経過とともにより生存に有利なようにその姿や行動を変えていくことですが、これには系統的なもの発達的なもの、両方が含まれると考えられます。

系統的、というのは進化に基づいたもので、たとえばヒトが二本足歩行をするようになって、手の指が伸びて器用になったように、(ダーウィン的にいえば)淘汰によってより生存に有利な種が生き残ることによって、後の世代の種ほど、より「適応的な」ものに変わっていくということを指しています。

一方、発達的な適応というのは個々の生物が幼体から成体に成長していく過程で、周囲の環境に対応してより「適応的に」変化していく=成長することを指しています。

ここで一旦、系統的な適応、つまり「進化」のほうに目を向けて、適応における「からだ」と「せかい」の影響について考えてみたいと思います。

進化においては、かなり大きな形態的変化も起こりますが、それでもまったく何もないところに突然手が生えてくるということはあまりなく、例えば同じ前足が鳥類では羽になったりヒトでは手になったりと、もともとの形態が持っている「素質」のようなものによって制約を受けていると考えられます。

その一方で、その進化の過程、すなわち「系統的適応」というものが、周囲の環境がどのようなものであるかによってその方向性を大幅に変えていくものである、という点も非常に重要です。
元になった種が同じであったとしても、周囲の環境が暑いか寒いか、森深いジャングルか見通しのいいサバンナか、あるいはより大きな違いとして陸上か水中かといった環境の違いによって、進化の方向性はまったく違ってくるでしょう。

つまり、適応を大きく左右する要素は2つあって、1つは「からだ」がもともと持っている制約条件、もう1つは「からだ」を取り囲む周囲の環境(「せかい」)です。これは系統的適応でも発達的適応でも本質的には同じです。

次回からは、このような「適応」という視点から、「障害」について考えていきたいと思います。

(次回に続きます。)

posted by そらパパ at 21:00 はてなブックマーク | コメント(0) | トラックバック(0) | そらまめ式
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