そんなわけで、「初音ミク」って聞いたことありますか?
↓これを歌っている歌手です。
少し癖はあるけどよくあるアニメ声だなあ、と思った方はこの歌手の「正体」を知ると驚くかもしれません。
実はこの「初音ミク」は、音楽ソフトによって演奏されている「合成音声」で、実在する人間ではありません。声の特徴の元になっている声優さんはいるのですが、例えば上の動画で流れる歌は、純粋にコンピュータ上でプログラムされて演奏されているもので、人間の誰かが歌っているものでは全くないのです。
この「バーチャルアイドル」とでもいうべきコンセプトに多くの方が創造力を刺激されてソフトは爆発的ヒット、動画サイト「ニコニコ動画」を中心に、「初音ミク」というキャラクターのアニメや3DCGまで量産され、今も盛り上がり続けているというのが現在の状況です。
この一連の動きを見ていると、これはもはや、「音楽ソフトが売れている」という状況を超えて、「初音ミク」というバーチャル人格がネット上に生まれ、現に共有されていると言わざるを得ないところまで来ていると感じます。
せっかくなので動画をもう1つ。
これらの動画もアニメも音楽も(そして「初音ミク」の歌も)、アマチュアの有志の方がただ「作りたい」というモチベーションだけで作り上げているもので、そこにかけられた労力を考えると、このムーブメントはただごとではないと感じます。
私もパソコン通信の時代から数えるとネット歴はかなり長いほうだと思いますが、その経験の中での「ネットの世界の大事件」の1つに、この「初音ミク」は間違いなく数えられると思います。