
↑DVDを見る、現在の娘の様子。こうやって写真に撮ってみると、以前と比べても体が大きくなりましたねー。ちなみに、お尻の下に敷いているのは、最近大好きなバランスボールです。器用に乗りこなしています。
「おくちがみえるDVD」シリーズは、今から約2年前の2005年の11月ごろ、知人を通じて音大生の方にアルバイトで来ていただいて素材を収録し、1か月ほどかけて制作しました。
DVDを作った目的については以前の記事でも書きましたが、「娘が好きな歌を通じて、ことばを発するときの口の動きに興味を持って欲しい」ということにありました。
幸い、このDVDは娘にはヒットしたようで、当時あまり何事にも関心を示してくれなかった娘がテレビにかじりついて見てくれるようになり、その後1年半ほどという非常に長い間、ほぼ毎日かけ続けたにもかかわらず興味を持って見続けてくれました。
(ちなみに、その間、我が家で活用していたDVDは「おくちがみえる おうたのDVD 第1弾」と同「第2弾」で、「ことばのDVD」と「ゆっくりおうたのDVD」は使っていませんでした。「ことばのDVD」は一度見せてみたのですが、当時はあまり興味を示さなかったからです。)
とはいえ、今年の春あたりからはさすがに飽きたのか、DVDを再生してもあまり見てくれなくなり、夏になってほとんど見なくなったので、残念ではありましたが、DVDを見せることをやめることにしました。
ところがここで、ちょうど偶然にも(もしかすると偶然ではないのかもしれませんが)娘が自宅や病院での療育で音声模倣ができるようになってきたので、これはもしかするとと思い、以前は興味を持たなかった「ことばのDVD」のほうを見せてみることにしました。
そうしたら、これが今回はヒットしたようで、上にある写真のように、またじっとDVDの映像を見てくれるようになりました。
しかも、このDVDの「ことば」(単語)のセクションでは、例えば「さ」の音には「さる」が割り当てられていて、「さ さる さ・る」のように、50音の発音、単語、最後にその単語を音節を切ってゆっくり発音、という順に発音されるのですが(こちらの実際の映像で確認してください)、娘は通常の速度で発音される単語をまず聞き取って、まるで音声模倣のトレーニングを受けているかのように、続くゆっくりの発音のところで口マネをしています。
これを見たときは、こちらの意図していた狙いがばっちり当たったということで、とても嬉しかったですね。
そんなわけで、この「おくちがみえるDVD」シリーズ、制作から約2年たった今でも、我が家ではいまだに現役です。(これを喜ぶべきかそうでないか、冷静に考えてみると微妙ともいえますが・・・笑)
また、今回の経緯をみると、「ことばのDVD」は、シリーズの中ではやや子どもへの要求水準の高いDVDである可能性が高いということも分かってきました。
今後、当DVDシリーズのお申し込みを検討されている方は、まず「おうたのDVD」から導入していただき、子どもが「歌」ではなく「ことば・単語・発音」そのものにも興味を示すようになってくるタイミングにあわせて「ことばのDVD」を次のステップとして導入することをおすすめしたいと思います。
参考リンク:オリジナルDVDまとめページ
ご無沙汰してます!
息子は4歳になりましたが、現在、表出言語はまだありませんが、絵カードを使ったコミュニケーションを覚えてきました。
今 PECSを実践中です!
現在 フィズ4です。
この段階で、ことばの表出が出ないかな~と期待していたのですけど・・・
ちょっとサボってたそらパパさんオリジナルDVDを毎日の療育に取り入れてみようかな!
音声模倣 息子にもチャレンジさせてみます!
ブログにはちょくちょくお邪魔していますので、お子さんに本格的なPECSのトレーニングを実施されていることは存じ上げています。
やはりPECSはすばやく効果がでる優れた療育法だな、ということを読んでいて強く感じます。
フェーズ4に入っているとのことですので、私が以前から疑問に思っている、「フェーズ3から4に移行するときに、それまで適切な行動として強化されていた『カード1枚を出す』という行動が、フェーズ4からは不適切行動として消去されるというちぐはぐさ」についてPECSではどう考えているのかについて、何か先生などがおっしゃっていたことがあれば教えていただければと思います。
http://soramame-shiki.seesaa.net/article/15324544.html
http://soramame-shiki.seesaa.net/article/20769999.html
ちなみに音声模倣は、(恐らくPECSの講習などでは触れられていると思いますが)一般に非常に長いスモールステップの積み重ねを必要とします。
http://soramame-shiki.seesaa.net/article/21066210.html
我が家では2歳のころから各種認知課題を使ったABAの訓練を始めて、ようやく5歳になって音声模倣ができるまでになってきました。
子どもと日々接していると、ときどき、「あ、今ならあの教材がヒットしそうだな」と感じるときがありますよね。お送りしたDVDも、そんな、ピンと感じたときに使っていただければ嬉しく思います。
一昨日 こちらのテレビのニュースで、スウェーデンの研究所の様子を取り上げていましたが、そらパパさんのDVDと関係が有るように思いまして、お知らせします。
首が座ったばかりのような小さい赤ちゃんを何千人も呼んで研究をしているラボで、頭に30個位の電極?を着け(まだ頭髪も有りませんので好都合?)、別室に居るママをモニターに映して赤ちゃんに見せる訳です。
胸から上の映像のママが(ちょうどDVDのお歌のお姉さん様な感じ)、いろいろな表情をしながら、しゃべります。赤ちゃんに話かけるような感じで・・・。
すると赤ちゃんの視線はママの目元と口元を行ったり来たり、特に口元に集中していて、その口元や、表情を自分でまねたりもしている・・・ということを装置が見せています。
結果こういうふうに言葉を覚えていくのですね・・・という、あたりまえのようなことを科学的に証明しています。
この研究は自閉症を知る研究でもあり、同じ事を自閉症児にしてみると、視線はまとまり無く映像の全体をサマヨイ、時には胸に付けているピンマイクを見ていたりして、ママの目元口元には全く静止しません。
これからも、自閉症児の他の子と変わった様子が、言語発達に支障をもたらしている事が、解るのではないでしょうか。
我が息子も、小さい時、どんなに顔を見て「語りかけ」をしても、目をそむけられましたから。
それが、段々顔を見てくれるようになり、少し単語を繰り返して発音してくれるようになるまで、時間かかりました。
今やっと自分から、いくつか、言葉を発音してくれるようになったところです。
そらパパさんのDVDを試してみて、お子さんがお歌のお姉さんの口元をあまり見ないということでしたら、それは自閉症のお子さんの特徴と言えると思いますし、もし、そらまめちゃんのように口元を見て「くちまね」までするようになったら、レディネスなんですね・・・。
・・・で、前述のラボの自閉症児への療育として試みているのが、いろいろな人の上半身の写真(それもその人たちは怒った顔や喜んだ顔など、表情を表しています)を見せ、「怒っている」、「喜んでいく」などと言える様にする・・・というものです。
これには少し物足りない気がしますが、研究機関ですからしかたないのでしょうね。
感じた事は、そらパパさんの、無駄を取り除いた上半身アップのイメージによる療育の仕方の良さが、科学的に証明されたのではないか・・と言う事です。
余計な事だったかもしれませんが、この方法に自信を持って、バリエーションされたらよろしいのではと思いお知らせします。
幼い自閉症児が親の顔を見ない(目線が合わない)というのはよく言われることですが、これは、顔を見ないから言葉が覚えられないというよりは、コミュニケーションへのレディネスがないために(顔を見ても意味がないから)顔を見ないという関係なのかな?と思っています。
ですから、子どもの目線が合わないときには、無理に合わそうとするよりは、地道にコミュニケーション療育を積み重ねていくことのほうが効果がある可能性があります。コミュニケーション(他人とのやりとり)への気づき、好奇心が伸びてくれば、自然と自閉症児も目線が合うようになってくるように感じます。
このDVDは、「おうた」に関しては、「歌には興味があるが目線はまだ合いにくい」といった段階から使えると考えています(娘もそうでした)。また、「ことば」のほうはやや段階が後で、「ことばに興味があって模倣の芽生えもある」というお子さんが対象というイメージですね。