5.大きな玄関スペースと框上の荷物スペース
というのがあります。
これらの配慮ポイントは、あまり一般化できないかもしれませんが、うちの子どもにとっては割と重要なポイントでした。
長女は、何か用があって外出するとき(登校時や家族での外出など)、リビングから玄関へ、そして靴をはいて一気に外へ、という単純な動線で移動してしまうので、「外出の準備のためにいったん別の部屋に行って、それから外出する」という形をなかなかとることができません。
なので、外出するにあたっては、かばん類や上に羽織るもの(ジャンパーなど)は玄関に用意しておき、玄関で一気に「外出準備」を完結させて出かける、という動線を作れると非常にスムーズになります。
そのためには、玄関は広めなほうが使いやすいですし、かばんやジャンパーなどは土間ではなく框の上に置きたいですから、「広めの玄関、かつ余裕のある框」を設定したいわけです。
とはいえ、もともと大して広くない家で玄関ばかり広く取るのはスペースの無駄にもなりますから、「玄関を広くとりつつ、玄関に余計な床面積を使わない」というある種矛盾した要件を成立させなければならないことになります。
ただ、これにはヒントがありました。たまたま、それまで住んでいた家で、1階から2階にのぼる階段下のスペースが一部玄関に抜けていて、玄関が「本来の間取りスペース+階段下スペース」という形で「床面積を消費せずに広く」作られていたのです。
これは素晴らしいアイデアだったので、新しい家でも全面的に採用しました。階段下のスペースをすべて玄関側に回すことで、玄関の広さを本来の広さの2倍近くまで広げることができたのです。
加えて、間取りを工夫して玄関から家に上がる動線の脇に框を少し広げて、その部分に外出の際のかばんや上着などを置けるようにしました。
実際、これらのスペースは想定通り毎日のように活用されています。