これ以外にも、不動産売買の相場を得るための資料としては、「公示地価」や「土地情報検索」などがあります。
うまく自分の家に近い条件(所在地、駅徒歩などの利便性、土地面積など)の物件の取引事例があれば参考になると思いますが、「そのものずばり」は当然ないので、結局、それらの土地単価よりも自分の家の土地がどのくらい高いか・安いかを見定めるのはなかなか難しいということになりがちです。
ちなみに、これらの情報をまとめて見られるサイトとして、「全国地価マップ」というのができたようです。
私がチェックした当時はこんなサイトはなかった気がするなあ。
でも便利です。ここでは路線価が2種類出ていますが、前回のエントリで紹介したのは「相続税路線価」のほうで、前回も書いたとおりここで出て来る路線価は実勢価格の8掛け程度です。
このサイトにもう1つある、「固定資産税路線価」の場合、出て来る路線価は実勢価格の7掛け程度と言われているので、路線価を実勢価格に翻訳するには、0.7で割る必要があります。
それともう1つ、いま現に売られている不動産物件(土地)を参考にするという方法もありますが、これもまた必ずしもうまくいきません。
なぜなら、そこに出てくるのは「売れる値段」ではなくて「(売り主が)売りたい値段」だからです。
ですから、実際に売れる金額よりも「必ず」高いと言えます。
逆にいえば、「売れるかもしれない相場の上限」としては、参考になると言えるかと思います。
次に、「上物」、つまり建物のほうですが、非常にぶっちゃけていうと、
・素人が期待するような値段はまったくつかないことを覚悟しよう
というのが基本です。
木造住宅の場合、「売る際の」建物の価値は、人が住んで中古になった瞬間に7割くらいになり、そこから一直線に年をへるごとに価値が下がり、築20年ほどで「ゼロ」、築30年ともなると、逆に「更地にするコスト」分だけ評価がマイナスになることを覚悟しなければなりません。
我が家の場合、だいたい10年ほど住んで売ったわけですが、売れたときの金額から計算してみると、建てたときにかかったであろうコスト(建売だったので正確なとこはわかりませんが)の1/3程度しか、「土地代」に上乗せすることができませんでした。
建売の場合、全体的にローコストな作りでもあるので、外観としてもチープな印象は避けがたく、中古になったときの値下がりはなかなか抑えがたいというのが印象です。