2017年10月30日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(140)

さて、外構工事で私がこだわりたいと思った筆頭が「駐車スペース」でした。

それまでの家は建売で、買った時点で外構工事まで(当然ですが)済んでいたわけですが、駐車スペースは普通の白いコンクリート舗装でした。
買った時点でも実用性一辺倒で、見た目的に貧相な感じ(そして、言い方は悪いですがいかにも建売的な雰囲気)であまり気に入っていなかったのですが、それが時を減るにつれて汚れていき、表面にまだらに薄く苔が混ざった土がこすりこまれたような鈍い色に変色していきました。
古い雑居ビルの、コンクリートむきだしの非常階段みたいな色といえば分かるでしょうか。
リフォームで直してもよかったのですが、駐車スペースの舗装は土をかなり掘り起こすので意外とコストが高くなります。
また、工事中は車を別の場所に停めなければならないなど、面倒なことが多く、結局そのまま使い続けていました。

そんな思いもあって、新しく家を建てるにあたっては、駐車スペースの舗装には凝りたいと思っていました
少なくとも、普通にコンクリートで舗装するだけ、というパターンだけは絶対に避けたいと思っていたわけです。

とはいえ、実はこれってそんなに簡単な話ではありません。
なぜなら、個人宅の駐車スペースの舗装という前提で考えた場合、

シンプルなコンクリート舗装が圧倒的に実用的で合理的だから

です。

例えば、コンクリート舗装をやめたい、と考えたときにまず思いつくのは、「石畳みたいに表面に石を敷き詰めたい」といったアイデアでしょう。
でも、このアイデアをシンプルに実行に移すと、

駐車する車のタイヤの下やタイヤが通るルート上で敷いた石が割れます。

マイカーというのは、コンパクトカーでも1トン超、ミニバンだと1.5トン、さらに大きなSUVとかになると2トンといった重量があり、その荷重がたった4つのタイヤを通じて地面にかかります。
さらに、発進時や駐車スペース内での切り返しなどでは、単なる上からの荷重ではなくめくれやねじれ方向の力までかかることになります。

そういった非常に大きな荷重を、薄い石のプレートを敷き詰めた程度で受け止めるのは非常に難しく、荷重のかかった部分のプレートが割れてしまうわけですね。

実際、建売で住んでいた家の隣の家が、あるときリフォーム工事をして駐車スペースに石を敷き詰めてオシャレな感じに仕上げていましたが、工事後たった数日で敷いた石があちこち盛大に割れてしまっていました。
特に、敷地境界に近い道路に出る部分の石はバリバリに割れて全部取れて凹んでしまって車の出し入れに支障が出るようになり(さらに石の割れ目が尖っていたためパンクのリスクもあったでしょう)、応急処置で段ボールをしいてしのぎつつ、すぐにまたリフォームをやり直していました。(境界に近い部分は石をやめて単なるコンクリート敷きに戻っていました)

駐車スペースの舗装というのは、意外とデリケートな配慮が必要なところだったりするわけです。
posted by そらパパ at 20:53| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
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