2017年10月16日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(138)

すでに触れたとおり、家の周囲の敷地を整備する外構工事には、以下のようなものがあります。

1)駐車(駐輪)スペースの舗装
2)玄関までのアプローチの舗装
3)駐車スペース・玄関アプローチ以外の舗装
4)上記1)〜3)の結果としての余剰土砂の廃棄
5)敷地境界へのフェンス・門塀等の設置
6)門柱・表札・インターホン・ポスト等の設置
7)植栽
8)物置等の設置


これら外構工事の費用ですが、意外とかかります。

駐車スペースの舗装、玄関アプローチの舗装と機能門柱の設置、隣地との敷地境界へのフェンスの設置、最低限この3つの工事は必要になると思いますが、どんなに費用を抑えたとしても3つそれぞれに10〜30万円程度はかかると思いますので、外構工事全体では、かなり割り切って安く済ませようと思っても50万円では難しく、どうしても100万円近くはかかるのではないかと思います。

そして、使用する建築資材に少しでも凝り始めると、簡単に100万円を超えて200万、300万というオーダーになってきます。

特に大きなコスト変動要素になるのが「」です。
敷地の境界というのは、たとえば敷地の4方全部を囲うとなると10m✕10mの正方形100平米の敷地でも40mになるわけですから、想像以上にボリュームのある工事になります。
そこに基礎をつくり、ブロックや石、フェンスなどを積み上げていくわけですから、職人の手間賃、積み上げる部材の費用などによりコストが膨れ上がっていきます。

・どうしても必要な隣地との境界だけはフェンスを建てるが、道路に面している部分は何も作らない(オープン外構にする)
・フェンスの地面からの立ち上がりは最低限の段数(2段程度)の、最も安価なコンクリートブロックとする
・そのコンクリートブロック塀の上に、背の低い(80cm程度の)最も安価な既成のスチールフェンスを単純に並べる


というのが、もっとも安くあがる方法ですが、これでもメートルあたり1万円ではできないと思います。
ここからさらに、いかにも安物のコンクリートブロックではなく表面が立体的に加工されているものをつかいたいとか、ある程度の高さまではフェンスではなくブロック塀で囲いたいとか、家の正面をオープン外構ではなく塀で囲いたいとか、玄関の周囲にしっかりした門塀を作りたいとか、さらにそれら素材にコンクリートブロックではなくちゃんとした石材を使いたいとか言い出すと、どんどん費用が膨らんで車が新車で買えるような金額になっていってしまうわけです。

駐車スペースの舗装についても、プレーンなセメント舗装ではなく、表面に石やタイルを敷きたいとか、舗装のすきまにグラウンドカバーの植栽を植えたいとか考え出すと費用が膨らんでいきます。(アスファルト舗装というのも非常に高価です)

植栽についても、立派な庭を作りたいみたいなことを考えればそれはそれだけの費用がかかることは当然ですね。

そんなわけで、外構工事は費用がどんどん膨れ上がっていく傾向が強いので、余裕のある手持ち資金を想定しておくことが重要ですし、また、実際の工事にあたっては、コストをかける部分と抑える部分、優先順位をしっかりつけてコストコントロールする必要があるでしょう。
posted by そらパパ at 22:46| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
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