・コンセントの数・位置
・照明の数・種類・位置、スイッチの位置とロジック
・有線LAN・電話線の数・位置、ネットワーク
・同軸配線の数・位置、ネットワーク
一般的な家づくりにおいては、このあたりにそれほどこだわるということはほとんどないようです。
つまり、
・各居室に適当にコンセントを設置。
・各居室に適当にアンテナ端子を設置。
・施主が希望する1箇所に電話端子を設置。
・アンテナと光回線の引き込み場所を適当に設定。
・各居室や廊下に照明とスイッチの配置を設定。
といったことを、ビルダーの側でざっと決めて、あとは施主がそれを確認して終わり、というのが一般的な流れのようです。
ところが今回、私はこれをすべて自分で決めました。
しかも、同軸ケーブルの配線などは、送信と受信を同じケーブルでまかなうなどかなりマニアックな設定で、ビルダーの担当者では理解できませんでした。
さらに、ここまで複雑なプランだとビルダーの「標準プラン」のなかにまったく収まらないため、ビルダーの側で見積もりをとると、この部分だけで車が1台買えてしまうほどの金額になってしまったのです。
そこで、ビルダーの担当者とも相談した結果、以下のようなやり方でこの問題を乗り切ることになりました。
・ビルダーの標準プラン+オプションの範囲で安く済ませられる範囲は、ビルダーとの契約で施工する。
・それで収まらない範囲は、今回ビルダーが発注する業者と私が直接打ち合わせをして直接契約を結んで施行する。この部分についてはビルダーは責任を負わない。
・さらに照明については、ビルダー経由で発注して安く済むものはビルダー発注とし、それでは高くつくものは施主支給とする。
ビルダーのオプションに「マルチメディアコンセント」というのがあり、これを選ぶと、LDKや個室の数だけ、コンセント+LAN+アンテナ端子(同軸)+電話端子という大きなコンセントを配線込みで設置できました。
なのでこれをベースとして、それでもマルチメディアコンセントが足りないので足りない分は直接契約に回し、さらにそれに加えて、オプションにない他のタイプのコンセント(AC電源と同軸端子のみ、AC電源とLANのみといったタイプ)も直接契約しました。
単なる電源コンセントはビルダーオプションで1ついくらでいくつでも安くつけられたので全部ビルダー設定にしました。
照明については、配線とスイッチはすべてビルダーと契約、照明本体については基本はシーリングソケットにしてあとで自分でつける形式、埋め込みになる場合も施主支給でコストダウンといった形をとりました。
結果、契約は非常に複雑になりました。
ビルダーとの契約では契約分の配線のみを描いた「仮図面」で契約し、電気業者とは直接契約分を含めた「本当の図面」を作り、実際の作業はそちらでやり、さらに直接契約分については別途契約書を作り別途打ち合わせをして代金も別で払う形になったわけです。
でも、これらの工夫によって、電気・配線まわりにかかる費用の全体は、「ミドルクラスの新車が買えそうな金額」から「コンパクトカーの中古車を買うくらいの金額」にまで抑えることができたのです。