出てきた見積もり金額が安かった順に並べてみると、
工務店I:とにかく安さが売りの工務店。それでいて事務所に設計士もいるので間取りの提案力はなかなか。建物のスペックは建売並み。
ハウスメーカーA:格安のハウスメーカー。外断熱・フルスペックのオール電化住宅がかなり安く建てられそう。
工務店H:基礎の仕様がユニークで、基礎床断熱が標準装備なのが魅力の業者。それ以外のスペックは建売並み。
工務店Y:工務店のなかでは唯一外断熱仕様で比較的スペックが高く、設備等の仕様もそれなり高めなのが魅力の業者。
工務店B:設計事務所に近い態勢で、提案された間取りプランは最も本格的でこだわりも感じる。その分、スペックに対するコスト見積もりはやや割高。
ここからの絞り込みの過程で、まず工務店Hが消えました。
当初、かなり安価な見積もりが出てきていたのですが、よくよく見るとスペックがかなり落としてあることに気づき、その点を指摘して希望するスペックに引き上げてもらったところ、数百万円レベルで見積もり金額が上がってしまいました。
さらに、ここは建築確認をとったり本格的な設計をする際には設計士が外注のようで、こちらから「長期優良住宅にしたい」と告げたところ設計料を別途50万円ほど乗せてきたので、この調子ではどこまで最終コストが跳ね上がるか分からない、という不信感が出てきてお断りすることにしました。
続いて消えたのが工務店Bでした。
ここは、渡り廊下があったり、子ども部屋がリビングから見える(ちょっとモデルハウス的な)吹き抜けがあったりといった、非常にユニークな間取りプランが出てきて面白かったのですが、やはりこちらのこだわる条件を入れていくと、コストがどんどん上がっていって、予算の範囲をかなり超えてしまったので、お断りせざるを得なくなりました。また、コストダウンのために全体的なスペックが落としてあったため、長期優良住宅+耐震等級3は必ずしも取れないかもしれない、と言われたことも大きかったです。
そして、工務店Yも消えました。
もともと、Yについては工務店だけを候補に考えていたときに、唯一、予算内のリーズナブルなコストで外断熱を提案できた業者だったので残っていたのですが、同じく外断熱のハウスメーカーAの見積もりをもらい、AのほうがYよりもスペックが上で見積もりが安いことが分かったので、Yを選ぶ理由がなくなってしまったのです。
また、Yは外断熱ではあるものの、断熱材が異様に薄く、計算上は建売レベルの内断熱よりも断熱性能が劣る恐れがあっただけでなく、外断熱といいながら、屋根については屋根裏に断熱材を吹き込む「内断熱」になっていたりと、中途半端な仕様になっていることもネガティブポイントでした。