2015年03月23日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(12)

さて、住替えのための家を郊外に探そう、ということで、さっそく不動産情報サイト等を活用して希望する条件の家を探し始めたのですが、ネットサーフィンを始めてからわずか2,3日で、かなり重大な事実が判明してきました。

その「事実」とは、シンプルに、

・希望する条件に合った家がほとんど市場に存在しない!

ということでした。

といっても、私が希望していた条件というのは、少なくとも私からみれば「ごく当たり前」の条件ばかりで、特殊なものはまったく含まれていません。

具体的には、

1)駅近の物件であること。具体的には最寄り駅から徒歩12分以内くらいでバス利用なし。
2)妻の実家の両親がいつでも来られるように、駐車スペースを2台分確保していること。
3)子ども部屋以外はすべて6畳以上、主寝室は8畳以上を確保した、4LDK(以上)の間取りであること。
4)今までと同等の住環境を維持するため、一種低層地域の2階建て住宅であること。


実際、周囲を見渡しても、こういった条件を満たす家はいくらでもあります。ですから、特にハードルが高い条件ではなく、たくさんの物件の中から選べるだろうと思っていたのですが、この条件をすべて満たす建売り住宅は、ほとんどありませんでした。
これは、現在も状況は変わっていないと思いますので、首都圏エリアの住宅情報サイトで実際に検索してみるとすぐわかります。

なぜでしょうか?

これはたくさん物件にあたって、だんだん気がついたのですが、私が上記であげたスペックは、

・建売り住宅を買いたい層に人気のある=売れやすいスペックではない。
・建売り業者にとっても、利益を最大化しにくいスペックである。


というのが理由だったようです。

簡単に言ってしまうと、私があげた条件をすべて満たす建売り住宅を作ると、建売り住宅としては割高になり、よく売れる価格帯をオーバーして売れない物件になってしまう、ということだったのです。

建売り物件は、売れやすい価格帯がだいたい決まっています。
簡単にいうと、「同じエリアで家族向けの新築マンションを買うのと同じ価格帯に収まっていること」が、「売れる建売り住宅」の条件になっているらしいのです。
それによってお客さんに「マンションか、一戸建てか」という選択肢を提示して、「やっぱり土地付きがいいよね」という形で建売りを買ってもらうというのが、建売りのセールスの一連の流れとしてあるわけですね。

ところが、私の希望する条件をすべて満たそうとすると、どうしてもその「売れ筋」から外れてしまうのです。
posted by そらパパ at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
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