時間という概念をうまく理解することができず、これまではスケジュール表などを掲示してもなかなか「この先の手順・イベントの流れ」を伝えることができなかった娘ですが、夕食のメニューをホワイトボードに掲示したことをきっかけに、(偶然も手伝って)「手順・時間の流れ」を、「ホワイトボードに並べて描いて、順に消していく」ということでなんとか理解できるようになってきました。
↑夕食のメニューを描いたホワイトボード。
これは本当に大きな成長です!
そして、その成長をとっかかりとして、今度は「夕食後の家事(と自分がすること)の流れ」についても、「ホワイトボードに並べて描いて、順に消していく」という同じ方法をとることで、娘に理解してもらえるようになり、これによって、それまで続いていた「夕食後の家事の時間になると、そのあとのイベントの見通しがつかないために不安定になり、親の後をついて回って確認せずにはいられなくなる」という問題についても、解決のきっかけがつかめるようになりました。
↑夕食後、入浴までの「家事その他のイベントの流れ」を描いたホワイトボード。
そしてさらに、やはり娘が、見通しが立たずに不安定になっていた時間帯について、ホワイトボードを導入することにしました。
それは、
「朝起きてから登校まで」です。
この時間帯については、大きく2つの問題がありました。
1つは、これまでご紹介してきた「夕食後の家事その他の流れ」と同じく、いくつかのイベントが順に発生するため、見通しが立てにくくて不安定になる、という問題です。
「夕食後」と「朝」には、実は1つの大きな共通点があり、それが見とおしの立たない娘を不安定にさせる大きな要因になっていました。
それは、「最後に登場するイベントを娘が心待ちにしている」ということです。
「夕食後」についていえば、娘は夕食さえ済んでしまえば、あとはさっさと風呂に入って寝てしまいたい、という気持ちが強いようです。(テレビとか全然見ませんから、ある意味とても健康的です(笑))
だからこそ、夕食の後に、次から次へと「入浴ではないイベント」が目の前で発生し、「いつになったら風呂に入って寝ることができるのか」が分からず、先の見通しが立てられずに不安定になってしまう、あるいは、(お楽しみの)入浴というイベントが始まる前にいろいろなイベントが発生して、待ちきれずに怒ってしまう、ということが発生しているわけです。
そして、「朝の時間」も同じです。
娘は、今のところ学校に行くのは好きなようで、朝起きると「早く学校に行きたい」という気持ちがとても大きくなってしまうようです。
そのため、朝起きてからトイレ、着替え、食事、はみがき、バスの時間まで家で待機、といった「回りくどいイベント」が次々と発生し、先の見通しがうまく立てられないという状況に耐え切れず、不安定になってしまうのです。(ちなみに、もちろんこれも、実際に働きかけて検証するまでは仮説に過ぎません)
というわけで、「先が見えない時間帯」というのは、娘にとってはほとんど常にそうなわけですが、そんな中でもとりわけ、「楽しみにしているイベントがある」「でも、そのイベントに到達するまでには、いくつかの(それ以外の)イベントが終わらなければならない」という状況におかれた場合に、見通しが立たないことによって不安定になりやすい、ということになるわけです。
そんな、「夕食後」とよく似た問題が起こっている「朝の時間」の支援に登場させるのは、当然「ホワイトボード」です!(^^)
↑こちらが、「朝起きてから登校まで」を示したホワイトボードになります。
前の日の夜、娘が寝室に行った後でホワイトボードを描いておいて、朝の忙しい時間に描かなくていいよう、工夫しています。
ちなみに、「♪おんがく」というところは、家でのんびりタブレットで音楽を聴きながら通学バスの時間を待つ時間で、ここでは、別にシリーズ記事でも書いている、タブレットで余暇時間を過ごすスキルが役立っています。
朝の登校については、もう1つの問題があったのですが、それについては次に書きたいと思います。
(次回に続きます。)