このシリーズ記事、だいぶ話が行ったり来たり、しかも前回はエイプリルフールのネタにしたりと、ちょっと流れが分かりにくくなっていますので(すみません、今回はわりと流れに任せながら書いています(^^;))、いちどこれまでの話をまとめておきたいと思います。
・娘の夕食へのこだわり(好き嫌い等)が強くなってきた
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・あらかじめ夕食のメニューを提示すればいいのではないかと考えた
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・メニュー用の絵カードをたくさん準備するのは非現実的
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・ホワイトボードにイラストでメニューを描く方法を採用し成功
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・夕食が進むごとに、メニューを順に消していくことを娘が要求するように
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・今まで困難だった「時間の概念」を娘が獲得しつつあることに気づき驚く
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・ほぼ同時期に、崩れることが多くなった。特に夕食後。
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・関わり不足では?という仮説から一緒に遊ぶようにしたがあまり成功せず
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・仮説があまり適切ではなかったと考え、仮説を再検討
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・夕食後、入浴までの「何もすることがない時間」に崩れているのでは?
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・この時間を構造化し、見通しを立てられるようにする支援をやってみよう
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・夕食のメニューで活躍しているホワイトボードが役に立つのでは?
というわけで、夕食後の、「娘にとって、特段することがない時間」(ただし、親はいろいろ家事をすませていかなければならない時間)に崩れてしまう、という問題に対して、それらの家事を順番にホワイトボードに描いておき、その家事が終わるごとに順に消していく、というやり方で構造化を試みることにしたわけです。
↑こちらが、「夕食後のイベントリスト(スケジュール?)」として、実際に使っているものの、ある日の記入内容です。
ちなみに、ここに描かれているイベントには、主語が親であるものと、主語が娘であるもの(例えば「よーぐると」は、「娘が」ヨーグルトを食べる、というイベントです)が混在していますが、これは漫然とそうなっているというよりは、ある程度意識的にそうなっているものです。
娘のふだんの行動を見ていると、まだ自分と他人が完全には意識のうえで分離できていないように見受けられます。
例えば、自分が何かをする手順にこだわるのと同程度かそれ以上に、周囲の人間が何かをする手順にもこだわり、思ったとおりでないと手を出して、自分が思っているとおりにやってくれと要求するなど、他人の行動と自分の行動を同じような次元でみて、同じように統制しようとすることがよくあります。
それは、幼い頃に、娘にも強くあった、いわゆる「クレーン現象」につながるものがあるようにも感じられます。
ですから、このホワイトボードでも、あえて「誰の」行動か、というポイントについてはそれほど明確化せずに(描いてあるものもありますが)、娘にとって分かりやすいのではないかと思われる情報の詳細度で記載されているわけです。
これは、当初、夕食のメニューをホワイトボードに提示したときに「時間」の要素を入れなかったことに、少し似ているかもしれません。ですから、逆にいえば、将来、娘の認知スキルが向上し、「主語を明確に分ける」ことが、娘にとって意味のある情報になったならば、その情報も追加していけばいいのだと思います。
(次回に続きます。)
わくわくします。
ご本人が楽しみなことも、ちょっと我慢することも、併記されていて、それが、アナログホワイトボードの味、良さかもしれませんね。
保存もコピペもできない…黒い細かいけしカスに還元されるのみ。
全然本文と関係ないですけど、カールジンマーさんの進化(岩波書店)という本、面白いですよ。たまたま読んでいるところですが、命は時間と数に翻弄されるうたかただなあ、なんて、最新の{進化}研究を読みながら、思うのでした。
コメントありがとうございます。
はい、「よーぐると」は娘が食べます。
以前は、ヨーグルトに薬を混ぜて飲ませていたのですが、やがて直接薬は飲めるようになったのですが、ヨーグルトを食べることだけは習慣で残ってしまって(笑)、この流れで薬とヨーグルトを別々に食べるような感じになっています。(^^;)
アナログのよさは、その場その場のアドリブが効きやすいところや、電源などがいらないがゆえの安心感、安定感、低コストでいろいろ素人でも工夫したり改造したりできる、といったあたりにあるんじゃないかな、と思います。
エイプリルフールネタのときも書きましたが、少なくとも当面は、このアナログなホワイトボードを「デジタル化」する予定は我が家ではないですね。
「進化」という本は、書名だけは聞いたことがありますが読んだことはないですね。確かすごく豪華な高い本だった記憶が(笑)。