娘も、この4月からは健常の子どもに混じって毎日の多くの時間を集団生活の中で過ごすことになります。
当然、私たちの目の届かない時間も長くなり、その時間は、私たち以外の方のサポートを受けながら、成長していくことになります。
そのときに、周囲の方がとまどうことなく、スムーズに娘のサポートができるようにするためには、「私たちがこれまでしてきたこと」と、「これからサポートしてくださる方にやっていただくこと」との間を、うまく橋渡ししていくことがとても大切だと感じています。その役割をはたしてくれるのが、私たちにとっては「サポートブック」だと思っているわけです。
そんなわけで、仕事が忙しい中ではあるのですが、これだけは娘の幼稚園生活が始まるまでに完成させなければ、という思いで、サポートブック作りを開始しました。
ところで、サポートブックを作るにあたっては、次の2つのことを考える必要があります。
・どんな体裁(形式)で作るか。
・どんな内容を盛り込むか。
体裁として最も簡素なものとしては、以前ご紹介した「障害をもっていますワッペン」も、ある種のサポートブックだといえます。なぜなら、これをつけていることで、周囲の人からの理解を深め、周囲の人がどう対応すればいいのかについての最小限の情報を提供することができるからです。
これをもう少し拡張して、カードサイズの見開きくらいの大きさに、名前や連絡先、苦手なもの、パニック時の対処法などを最低限まとめたものが、一般に「サポートブック」と呼ばれるものの中ではもっともシンプルなものでしょうか。
こんなものでも、常時首から下げていたりできるのであれば、意外に役に立ってくれる可能性があります。「情報の量」と「携帯性・利便性」とは、トレードオフ(どちらかを重視すればもう一方が弱くなる)の関係にありますので、子どもにとって最もバランスのいい「落としどころ」を見つけなければなりません。
我が家で現在制作しているのは、メモ帳サイズで15~20ページくらいのものです。
システム手帳やスクラップブック、ラミネートカードなどいろいろな作り方を検討しましたが、現時点では、写真L判サイズのカードに内容を印刷して、100円ショップで売っているクリアファイルタイプのフォトアルバムにはさんで使う、というやり方でいこうかと考えています。
↑百円ショップで買ってきた、このフォトアルバムを使うことにしました。
フォトアルバムを使うことにしたのは、内容が落ち着くまで、当面は中身の差し替えが頻雑に起こることが予想されること、娘が普段から食べ物の写真をはさんだフォトアルバムをお気に入りのおもちゃとして持ち歩いていて「慣れ親しんている形態」であること、親にとってもコストが低く済むことなどから、総合的に判断しました。
↑中のクリアポケットは、横入れになっています。これなら、多少振り回したくらいでは中のカードは飛び出しません。(上入れの場合は、上下に振ると飛び出す恐れがあります) この特長も、このファイルを使うことに決めた決め手の1つです。
現在は、実際にサポートブックの原稿を作ってみて、妻と中身について話し合って入れ替えてみたり、という段階です。
↑自己?紹介のページ。
↑コミュニケーションに使えるようにと、「絵カードのページ」も作ってみました。
ある程度完成形ができたら、またこのブログでもご紹介したいと思います。
ちなみに、サポートブック作りで私が一番参考にしている本はこちら。
発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール―ポジティブにいこう!
武蔵 博文・高畑 庄蔵
エンパワメント研究所
※当ブログ殿堂入り書籍です。ブックレビューはこちら。
うちも4月の保育園入園に向けてサポートブックを作成中です。いや、構想中です。(^_^;)
作りかけてみたのですが、なかなかまとまらなくって行き詰まってます。
参考にさせてもらいますね。
サポートブックの作り方については、昔はノブくんママこと丸岡REIKOさんのものぐらいしかなかったですが、最近はいろんなものがでていますよね。
サポートブック作りの情報源として貴重なのが、保育園や幼稚園で使う「連絡帳」です。これは、園と家庭とのコミュニケーションをとると言う意味だけでなく、つけてみるとよくわかりますが「育児日誌」となります。それも、保育士さんとの共通の、です。長男のアスペっ子は、とうとう4月で6年生になりますが(通常学級です)、いまでも昔の連絡帳を見直すことがあります。今一度、プロセスを確認するためにだったり、逆に、昔と今との違いを確認するためだったりします。
子供の成長とともに、サポートブックの内容はどんどん変わってゆくので、最初からしっかりしたものを、と思わずに、まずは作ってみる→で、どんどん更新する、というのが一番だと、思います。以上、経験者でした(^^;
私が試作したサポートブックのページ構成は、こんな風になっています。
・こんな女の子です
・好きなこと・苦手なこと
・接し方のコツ
・通じることば
・その他の可能なコミュニケーション
・サポートネットワーク
(行きつけの病院や療育施設など)
・その他、知っておいていただきたいこと
・絵カードの活用について
・問題行動への対応方法
・パニックへの対応方法
・絵カードのページ
JKLpapaさん、こんにちは。
そうですね、実際作ってみるとなかなか大変ですし、まさに試行錯誤をずっと続けていかないといけないものなんだろうな、と実感しながらサポートブックを作っています。
連絡帳みたいなものは今度行く幼稚園にはあるのかどうか、ちょっと私は聞いていませんが、もしそれがあれば確かに役に立ちそうですね。
これからもよろしくお願いします。
おかげでずいぶん頭の中が整理できて、なんだかやる気になってきました。p(・∩・)q
↑JKLpapaさんもおっしゃっているように、まずはとにかく作ってみることですよね。
で、不都合があれば変えればいい!ですね。
4月も近づいてきましたし、我が家も基本的にはほぼこのサポートブックで行くことになりそうです。
クリアーファイル形式ですので、気が付いたことがあればいつでも差し替えていこうと思っています。
こんばんは。
一ヶ月程前にコメントさせていただいたTARAKOです。
うちは、集団生活はまだ早いだろうな・・・といった発達段階なのですが、
事情があって4月より保育園に預けます。
面接で断られまくりましたが、遠方でやっと受け入れて下さる園をみつけました。
でも、サポートブックをお読みいただきたいとお願いしても断られてしまいました。
入園したばかりではどの子も状況はわからないので、お子さんと接しながら
やっていきますよ!プロなんですから任せて下さい!との事でした。
その後のお医者様との面談では「散歩など一人で留守番となっても
仕方ないので了承してください」と言われ泣いてしまいました。
息子が大好きなお散歩に行けないなんて、保育園が嫌いになってしまう、
今も保育ママさんに預けているのですが、親以外でも手をつないで
散歩に行っているんだから、そのやり方など参考として知っておいて欲しい
という願いがあったのですが、言えませんでした。
無理強いはしたくなかったのと、情けないのですが、やっと預かってもらえる
という後ろめたさもあったと思います。
お忙しいかと思いますが、こんな言い方でお願いしてみては?といった
アドバイスがあれば、教えていただけると幸いです。
(既に似たような内容を記事として掲載されていたらすみません。
場所を教えていただけますでしょうか。)
コメントありがとうございます。
なかなか難しい状況だと思いますが、サポートブックも結局は「道具」の1つであって、「目的」は、子どものことを知ってもらうことですよね。
入園後、先生とコミュニケーションする方法は他にないですか?(例えば連絡帳とか、面談とか、お迎え時の会話とか)
そういったものがあれば、その機会を使って、絶対伝えたいことから優先順位をつけて、少しずつでもいいのでお子さんのことを伝えていくのがいいんじゃないだろうか、と思います。
散歩についても、粘り強くコミュニケーションをしたり、場合によっては(これは難しいのかもしれませんが)最初だけはTARAKOさんが誘導して参加させるなど、あの手この手を使って工夫していくことも必要かもしれません。
我が家もそうでしたが、「分かっているつもり」という対応をとられてしまうことは往々にしてあります。
それはそれとして現状として受け止めて、そこから自分の影響力の及ぶ範囲のなかで、少しずつ状況を変えていくしかないのかな、と思います。
あまり参考になっていないかもしれませんが・・・
お忙しい中、アドバイスありがとうございます!
質問コーナーでもないのに、すみません。
門前払いされたような気持ちになって凹んでおりましたが、救われました。
そうですよね、目的は子どもの事を知ってもらうことですもんね。
連絡帳は、とても小さなメモ紙サイズなのですが、おっしゃるように優先順位をつけて、
ご理解いただけるように工夫してみます。
これから先もっと色んな事があるだろうに、これしきの事で凹むとは弱い母ちゃんだなと
反省しました。メンタル面を強化するぞー☆