さて、前回のエントリまでの流れで、娘の「夕食後の崩れ」という課題に対し、いくつかの仮説を設定・検証していくなかで、どうやら、夕食が終わってから入浴・就寝にいたる時間について、何らかの構造化を検討しなければならなそうだ、ということがわかってきました。
実は、この仮説が有力になってきたことについては、私たちのなかでは、
「やっぱり」
「またか」
「今回もまた苦労しそうだな」
という気持ちが強かったのです。
というのも、これまでもしばしば、娘はこの「時間を構造化していく」という部分について困難を示していたからです。
娘に対していかに時間を構造化し、時間の流れの概念や、時間にともなって進む手順・順序を理解してもらうか、ということは、これまでずっと、我が家の療育上の大きな課題であり続けてきました。
もちろん、「時間の構造化(ないしは視覚化)」について、これまでもいろいろな取り組みを行ってきました。
たとえば、絵カードによるスケジュール表を導入した際には、スケジュールの絵カードとあわせて時計の絵カードを提示してみました。(関連記事)
その後、この「時計」の部分については、わかりやすくするために分針のない絵カードとし、さらに同じように分針を取り外した時針だけのアナログ時計を制作し、同じ視界に入るように掲示したりもしました。(関連記事1、関連記事2)
いつも娘のいるリビングにかけた掛け時計についても、1時間おきに正時になると時刻の数だけボンボンなるものに交換してあります。
CITIZEN 報時機能つき掛け時計
さらに、待ち時間の構造化のためにタイムタイマーを導入し、タイムタイマーの写真を撮って「XXふんまちます」カードを作って併用してみたりもしました。
タイムタイマー
そして、このアナログのタイムタイマーだと、我が家の療育にとって重要な1分とか3分といった短い時間を視覚化するのが苦手だと感じたことから、マトリックスLEDとPICマイコンを組み合わせたオリジナルの電子タイマーを制作したということについては、このブログでもたびたびご紹介してきたとおりです。(関連記事)
他にもいろいろ取り組みはあるのですが、こういったさまざまな取り組み、チャレンジの中で概して分かってきたことは、娘にとって、時間を時間として認識し、理解し、その知識を実際の生活のなかで生かしていくことは、とりわけ難しい、もっとも困難なことの1つであるらしい、ということでした。
(次回に続きます。)