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2006年12月18日 [ Mon ]

熱いものを食べる

療育論については、「一般化障害仮説」と「幼児期の療育を考える」シリーズでひとまず書きたいことが網羅されてしまったので、今後は少しずつ我が家の日常の療育についても書いていきたいと思います。

というわけで、最近の娘の、ちょっとすごいなと思う行動について。

我が家では、毎週土曜日の晩ごはんは私の作るカレーということにだいたい決まっています。
まあ、私が作るのは土日だけ(日曜は下ごしらえは妻にやってもらって妻が娘に食事をあげている間に私が調理するだけ)なのですが、休日にいつもと違うことをするのは、平日の仕事からの精神的な切り替えには役に立っているような気がします。

うちで作るのは大人用の辛口のカレーです。
ところが、このカレーの具を娘が欲しがるのです。

もちろん、そのまま食べさせると辛くてパニックになりますので、汚いですが私たちが一旦口の中でルーを取ってしまって、それからあげると喜んで食べます。
以前、ルーを入れる前に具材をとりわけて、カレー味のしない具を用意してみても食べなかったので、カレーの「香り」自体は好きなのかもしれません。(でもなぜか、「子ども用のカレーライス」は絶対に食べないのですが・・・)

つい最近までは、食べるのはじゃがいもと決まっていたのですが、先日、じゃがいもを買い忘れてじゃがいもがほとんど入っていないカレーを作ったときに、じゃがいもがあっという間になくなってしまって不満だったのか、にんじんを欲しがってきました。じゃがいもと同じようにあげてみると気に入ったようで、それ以降はにんじんも食べるようになりました。

そんなことを毎週やっているうち、最近の娘のちょっとした変化に気づきました。
以前であれば、具材がちょっと熱すぎるような場合、娘はすぐにそれを吐き出すか泣き出してしまっていました。ですので、相当フーフーやってかなり冷ましてからあげるようにしていたのです。
ところがここ最近は、ちょっとくらいなら口に入れたものが熱くても、それがよく知っている好きな食べ物なら(例えばカレーのじゃがいもやにんじん、おでん、ファーストフードのフライドポテトなどなら)、がんばって口のなかでフーフーやりながらパニックせずに食べるようになったのです。

これはちょっとすごいな、と思いました。
食べたものが熱い、というのは本来は反射的な行動を引き起こす刺激だと思います。それに落ち着いて対応できるのは、ある程度認知能力があがって、この程度なら危険ではないと認識できるようになったことを意味しているんじゃないかと思います。

さらに嬉しいことは、どうもよく見ていると、熱くてフーフーやっているときに、むしろ「おいしい」と感じているような表情をしていることがあること。もしかすると、食事は冷め切ったものよりもフーフーやるくらいの熱さのほうがおいしい、ということが分かってきているのかもしれませんね。

こういうちょっとしたことに喜んだり感動したりできるのも、普通の子育てとは全然違う意味で面白いことだな、と思います。

ちなみにカレーについては、ルーが残っていて「辛い」ときは、やっぱり我慢できずにパニックします(笑)。
また、本来は「他人のものを食べる」というのは制限すべき事項ではあるのですが、娘の場合、なぜか私が食べているものだと普段食べないようなものでも食べる(生臭いサバの味噌煮や酸っぱいもずくまで食べます)ので、娘の食のバリエーションを増やすために、あえて黙認しています。まあ、いいかげんやめさせないと、とは思っているのですが・・・(^^;)

posted by そらパパ at 22:48 はてなブックマーク | コメント(4) | トラックバック(0) | 娘の話
この記事へのコメント
そらパパさま

こんにちは。
いつもインドネシアより興味深く拝見しております。

ちょっとしたことに喜んだり感動したりできるというのは、本当にその通りだと思います。

我が家の娘(もうすぐ6歳、結節性硬化症で言葉が出ません)の場合には、次のようなことがありました。

それまでは、棚の上に娘の大好きなミルクが入ったコップがあると、彼女はそのミルクが欲しいあまりに、急いでそのコップを取ろうとして、バランスを崩してミルクが全部こぼれてしまう、ということがよくありました。

ところがある日、いつものように娘が棚の上のミルクを狙っているのを見つけたので、注意しようとしたところ、なんとミルクがこぼれないようにそーっと両手で取っていたのです。

これには感動しました。「コップはそーっと取りなさい」と言ったところで理解できるとは思えないので、きっと自分で「考えて」行動したのだと思います。

普通のお子さんにしてみれば、ほんのささいなことかも知れませんが、やはり娘にとっては非常に大きな一歩だったと今でも思っています。

以上、我が家の例でした。
Posted by ななみママ at 2006年12月21日 12:32
ななみママさん、こんにちは。

子どものほんのちょっとした成長に感動できるのは、ちょっと変な話ですが障害を抱える子どもを育てている親の「特権」かもしれません。コップのお話も、うちの娘もコップでよくこぼすので、情景が目に浮かぶようですね。

先日も、私が風邪気味で、娘に風邪をうつさないように夜ごはんを娘の見えないところで食べていたら、それを娘が見つけて、食べさせてもらえないことを悟ると「ナイヨ」(無いよ?)と声を出してからパニックを始めました。
こっちから何のプロンプトもなく、自分が食べられないという状況の描写をする(これはマンドではなくタクト?)というのは、すごいことだと夫婦で感動しました。(でもそのとき娘はパニックしていたわけですが(^^;))
Posted by そらパパ at 2006年12月22日 00:29
こんばんは、コップのお話でちょっと思い出したことがあったので、書かせてください。
おとといだったと思いますが、うちの5歳半のR(自閉症です)が、確かひじで触ってテーブルからコップを落として割りました。

今までだと物を壊そうが我関せずでも知らん振り。
ところが、今回は神妙な困ったような顔をして、ほとんど泣きそうです。
”なんて言うの?ごめんなさいって言うんでしょ!”(仏語)といいながら、割れたガラスをかたずけるために、私はキッチンから子供を廊下にだしてドアを閉めました。
普段なら知らん振りですぐに忘れて、サロンで跳ね回るRが、今回はドアのガラス越しにキッチンで私が何をしているのか覗き込み、そのうち、そーっとドアを開けて顔を出して中を覗き込んでいます。
へぇ、自分のやった事の顛末に興味が沸くようになったのかとちょっと嬉しくなりました。
Posted by Gabrielle at 2006年12月22日 06:53
Gabrielleさん、こんにちは。

因果関係がわかる、さらにはその因果関係に自分が関わっているのがわかる、というのは実は結構高度な知覚能力が必要なんだと思います。そして、自閉症児がすごく変わって見えるのは、そういう、健常児や大人が当たり前にこなしている「難しいこと」に素直に?つまづいてしまっているからなんじゃないかな?と思います。

だからこそ、自閉症の子どもが、今回のエピソードのようにものすごくゆっくりながらも着実に成長していることを発見すると、とても嬉しくなりますよね。(^^)
Posted by そらパパ at 2006年12月22日 23:24


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