前回は、我が家で療育のために使うタブレットとして、auが販売していたSMT-i9100というタブレットを選んだ(その理由も)という話を書きました。
SMT-i9100
au(SAMSUNG)
前回も書きましたが、動作が安定していて、バッテリーが非常によくもつ、さらにスピーカーが裏側ではなく横についているので、テーブルとかにべったりと置いても、それなりにちゃんと音が聞こえる点などが、娘の療育目的にはとても向いているタブレットでした(あと、もちろん「壊されてもぎりぎり我慢できる程度に安価だった」というのも大きかったですね)。
さて、このタブレットを手に入れたわけですが、これを娘に使わせるためには、本当に娘が好きなことを、スモールステップで教えていくしかないだろう、と覚悟を決めていました。
娘が好きなこと。タブレットだからこそできること。
それは、音楽を聴くことです。
究極の目標は、娘が音楽を聴きたいときに、自分でタブレットを起動して、しかもたくさんある曲のなかから、娘が聴きたい曲を自由に選んで聴けるようになること。
これが、とりあえずの「最終ゴール」です。
では、そのための第一歩はなんでしょうか?
それは、このタブレットが「音楽を聴くことができる道具だ」ということを理解させ、興味をもってもらうというところからだ、と考えました。
そこで、娘が大好きな曲を、タブレットのYoutubeアプリなどを使ってすぐに聴ける状態にして、娘が近づいてくるのを待ちます。
娘が特に目的なく近くに来たら、すかさず音楽を再生して、娘の気を引きます。
そうすると、娘は、自分の好きな曲が聴こえてくるタブレットに興味をもちます。
近くまで来てのぞきこむと、動画も同時に再生されているわけですから、そちらにも興味をもってくれます。
そしてそのまま、曲が再生されている間、私が娘にタブレットを見せ続けます。
本当は渡してしまいたいところですが、まだ十分にタブレットの重要性を理解するまでは、乱暴に扱って落としてしまう可能性が高いので、この段階では私がもったまま、見せるようにしていました。
こういうシチュエーションで曲が終わると、娘は「もう一回やって」というしぐさをしてきます。
そこで、娘の手をとって、タブレットのタッチパネルを触らせて、再生ボタンを押すように誘導します。
そして曲が再生されたら、また同じ事の繰り返しです。
これを繰り返すことによって、娘は、私がタブレットを持っていると近づいてきて、音楽を聴きたがり、演奏が終わるともう一度再生するためにタッチパネルを押す(まだ場所はメチャクチャでしたが)、といった一連の動作が少しずつできるようになってきました。
そしてこれは同時に、このタブレットが、娘にとって、「大好きな音楽が聴ける、大切な道具」という存在に少しずつ意味を持ち始めていったプロセスでもある、と言えるでしょう。
こうやって少しずつ、娘はタブレットの超基本的な意味と操作を覚えていきました。
(次回に続きます。)
早速、幼児期の療育概論とABA関連の章を読ませて頂きました。
良質な大学の講義を受けているようで、講義ノートをつけています。
30年前に幼稚園教諭として自閉症の子供に初めて接しました。
(年が分かってしまいますが)
まさに、そらまめお父さんが書いておられる
「自閉症における一般的認識」の歴史の中にいたのです。
もうとっくに、教諭は辞めてしまいましたが、
今こうして新しい考え方、指導法に触れられることが
嬉しいです。
そらまめお父さんの情熱のおかげです。
ありがとうございます。
再度のコメントありがとうございます。
大した記事ではありませんが、もしご参考になることがあったとすれば嬉しく思います。
これからもよろしくお願いします。