Slide 25 : 療育を支える「科学の目」(続き)(再掲)
ここまで、「科学の目」をもった療育の大切さについて、お話ししてきました。
では、「科学の目」を鍛えるためには、どうすればいいのでしょうか?
実は、仮説・検証のプロセスのなかでいちばん難しいのが、仮説を設定するところです。
スジのいい仮説が設定できなければ、どんなに検証しても結果につながってきませんからね。
逆に仮説を設定する力がつくと、普段の子どもの何気ない行動から療育のヒントが見つかったりして、療育の面白みが増してきます。
仮説を設定する力を磨くには、次の3点が特に重要です。
まず「子どもと長く接し、しっかり観察すること」。
次に、「専門家、書籍、ネット等からできるだけ多くの知識を得ること」。
そして、「その一方で、その知識を妄信せず、常に仮説・検証を怠らない姿勢」。
この3つです。
普段からよく子どもを観察していないと、子どもの小さな「変化」に気づけません。
また、十分な知識がなければ、今度はその変化の意味を見誤ってしまいます。
そしてさらに、知識ばかりで検証することを忘れてしまったら、子どもの本当の姿を見失ってしまうでしょう。
仮説設定力をつけることはすごく大切ですが、それはちゃんと実践の中で検証していくことがあって初めて活きてくるわけです。
(次回に続きます。)
結局、自分程度のものが探すんだから、間違いも時々はあるさ、そのときそのとき修正できるさ。
狂信せず、即応できる。
自分たちの人生を創造することができる。
人生の時間の使い方として、いいもんです。
コメントありがとうございます。
そうですね。
仮説と検証というプロセスは、まさに他の家事と同じように、その日その日の結果を振り返り、次の日につなげて、そうやって少しずつ前に進んでいく(でも全体としては1つのつながった流れが作られていく)というものだと思います。
決して魔法のように一気に前に進めることはなくても、毎日、自分のいま立っている場所を確認して、歩みを進めていく、そんな積み重ねですよね。
子育てはみんなそうなのかもしれませんが、「仮説と検証」という表現は、「それなりの工夫」がなければなかなか成功を実感できない自閉症児の療育にこそよく合ったものなんじゃないかな、と思います。
そして、そういう「人生」も、確かに悪くないものですよね。(^^)