2012年04月23日

ライブ・自閉症の認知システム (18)

※このシリーズ記事は、かつて石川にて行なわせていただいた講演の内容を、ダイジェストかつ再構成してお届けするものです。


Slide 18 : プレイングマネージャーの役割とは?(再掲)

・・・さて、ここまでは、リーダーとしての役割についてお話ししてきましたが、今度は「プレイング・マネージャー」のもう1つの顔、つまり実際に療育の実務を担当する部分についてお話しします。

仮にリーダーが父親だと仮定した場合、その父親がどういった仕事を担当すればいいのかについては、もちろん決まった答えはありませんが、ここではあくまで一例として、一般にお父さんが担当しやすいと思われる仕事を簡単にまとめてみました。

まず「ツールや課題・教材作り」。
絵カードやスケジュールボードなどの療育ツールを作ったり、家での課題を用意したり、さらにはその課題の実施方法をレクチャーしたりというのは、時間の融通の利く仕事ですね。

それから、「空間の構造化」。
トイレや洗面所に足場を作って子どもの生活自立を支援したり、部屋の仕切りや飾りのない机を自作したりして「空間の構造化」をやっていく、といった日曜大工的な取組みは、休日にじっくり取り組めますし、お父さん向きといえるでしょう。

もちろん、休日の「遊びや外食、旅行」も、これはリーダーとしてのモチベーション管理ともつながってきますが、取り組みやすい仕事ですね。

それから、「家事の分担」というのも、もちろんここに入ってきます。

リーダーとしてチームの役割分担を考えていくと、恐らくパートナーの負担が特に重い場面とか時間帯が見えてくると思いますから、そういう負担のかかっている部分を軽減できるような作業分担から考えていけばいいんじゃないかな、と思います。

私も、休日のスーパーの買い物とか晩ご飯づくりとかをやってますけど、ばくぜんと「なんか必要があれば手伝うよ」じゃなくて、「何曜日のこの仕事は僕がやるよ」という感じで分担を明確にすれば、「お父さん」もそんなに負担感なく家事を分担できると思いますし、お母さんの側も、それを計算して少しラクができるようになるんじゃないかな、と思います。
まあ、私自身、家事をバリバリ手伝うというタイプではないので、あまりえらそうなことはいえませんけれども(笑)。

(次回に続きます。)
posted by そらパパ at 22:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
普通学級のとっても元気のいいアスペルガーの子 言葉も表現を変えると元気 私は支援をしていますが 近寄るのを元気な言葉で拒みます クラスで過ごしやすくするために環境を考えてあげたいですお勧めの本 方法を教えてください 元気な反面とてもシャイなこともわかり 行動も理由も少しずつわかり始めたところです このブログにであえてよかったです 突然で申し訳ありません
Posted by ひまわり at 2012年05月05日 08:22
ひまわりさん、

コメントありがとうございます。

状況が詳しく分からないので、個別のご相談にはお答えできませんが、一般論としての支援面での問題解決については、ABAの良書がいろいろ出ています。

http://soramame-shiki.seesaa.net/article/119757405.html
http://soramame-shiki.seesaa.net/article/147880810.html
http://soramame-shiki.seesaa.net/article/165371700.html

このあたりが参考になるのではないかと思います。
Posted by そらパパ at 2012年05月06日 23:29
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック
子どもが自閉症かもしれない!どうしよう!という親御さんへのアドバイスはこちら
孫が自閉症らしい、どうしたら?という祖父母の方へのアドバイスはこちら

fortop.gif当ブログの全体像を知るには、こちらをご覧ください。
←時間の構造化に役立つ電子タイマー製作キットです。
PECS等に使える絵カード用テンプレートを公開しています。
自閉症関連のブックレビューも多数掲載しています。

花風社・浅見淳子社長との経緯についてはこちらでまとめています。