2007年01月24日

幼児期の療育を考える(40)

今回のシリーズ記事の趣旨にそって、おすすめの自閉症関連図書を厳選してご紹介しています。
より多くの書籍のレビュー一覧がこちらにありますので、ぜひそちらもご活用ください。

4. TEACCHと構造化を学ぶ



自閉症児のための絵で見る構造化 パート2―TEACCHビジュアル図鑑 (レビュー記事
佐々木 正美
学習研究社

TEACCHの構造化の実例を、詳細なイラストで目で見て実感・理解できる本。ブログではなかなかここまでビジュアル化して解説することは難しいので、そういう意味からも手元におく価値のある本です。家庭の構造化のアイデアも豊富。



本当のTEACCH―自分が自分であるために (レビュー記事
内山 登紀夫
学習研究社

「TEACCHを『理論として』学びたい」、あるいはTEACCHとは何なのかをちゃんと知りたい、そういったニーズに応える恐らく現時点で唯一の本です。日本のTEACCHの第一人者の一人が、TEACCHへの誤解を解き、「本当のTEACCH」とは何であるかを熱っぽく語る本です。

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講座 自閉症療育ハンドブック―TEACCHプログラムに学ぶ (関連記事
著:佐々木 正美
学研 障害児教育指導技術双書

出版から20年あまりがたち、もはや「古典」になりつつありますが、それでもこの本の価値はいまだ高く、まだまだ古臭さを感じさせません。TEACCHプログラムが日本に導入された頃のみずみずしさを感じさせる良書。


5. その他療育関連書籍

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認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 (レビュー記事
著:太田 昌孝、永井 洋子
日本文化科学社

自閉症児向けの課題を詳しくまとめた本。値段は高いですがそれ以上の価値があると思います。「太田ステージ」と呼ばれる療育理論に基づいていますが、一般的な療育課題事典として活用できます。

 


入門 新・感覚統合法の理論と実践 (レビュー記事
著:坂本 龍生,花熊 暁
学習研究社 障害児教育指導技術双書

感覚統合療法に関する、安価で入手しやすい入門書。既に書いているとおり、「理論」については特に学ぶ必要はありませんので、実践例の部分を中心に読むことをおすすめします。



発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール (レビュー記事
武蔵 博文・高畑 庄蔵
エンパワメント研究所

療育のための働きかけを大きく分けると、「課題をやらせること」と「生活支援をすること」の2つに分かれますが、本書は後者の「生活・学習支援」のためのさまざまなツールとアイデアをまとめた本です。情報満載、ぜひ手元に置きたい本です。当ブログ殿堂入り。



ツレがうつになりまして。 (レビュー記事
著:細川 貂々
幻冬舎

療育を考えるときに避けて通れないのが、親の側のメンタルヘルスです。そして、メンタルヘルスの管理の第一歩は「うつを知ること」だと思います。まんがでさらりと読めてうつへの理解が深まる好著です。
posted by そらパパ at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | そらまめ式 | 更新情報をチェックする
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