2012年04月02日

ライブ・自閉症の認知システム (15)

このシリーズ記事は、以前、石川にて行なわせていただいた講演の内容を、ダイジェストかつ再構成してお届けするものです。


Slide 18 : プレイングマネージャーの役割とは?

それではさっそく、家庭での療育をすすめる中核となる「プレイング・マネージャー」の役割についてお話ししていこうと思いますが、そもそも、リーダーっていうのは何をする人なんでしょうか?
プロジェクトのリーダーの、究極の役割ってなんだと思いますか?

それはもちろん、「プロジェクトの目的、ゴールを達成すること」だと思います。
そのために、やるべきこととやらなくていいことを整理して、やるべきことをチームのなかで役割分担をして、切り盛りしていくわけです。それが、プロジェクトのリーダーの、第一の役割であり、責任です。

ですから、療育をプロジェクトだと考えるのなら、何よりもまず、そのプロジェクトの目的、ゴールを決めなければいけません。
子どもと家族にとって、どういう将来をこれから作りあげていくのか、家族にとって一番大切なものはなんなのか、そういう、療育をすすめていくときの軸になる考えかたを、家族で話し合って決めましょう。

これが、「ビジョン」になります。

つまり、ここでいうビジョンというのは、「我が家の療育方針」について、家族のなかで価値観を共有するということですね。
これができていないと、家族のそれぞれのなかで、いつの間にか向かっていく方向がずれていってしまう可能性が高くなります。ですから、しっかりとしたビジョンをもつことは、長く療育を続けていくために、とても大切なことです。


Slide 19 : ビジョンの例

例えば、これは我が家のビジョン的なものを、イメージとしてまとめたものです。

まあ、我が家の場合、実際にはこんな風に紙にまとめているわけではなくて、普段の夫婦の会話のなかなどで何となく確認しあっているという程度のものですが、どんな形であれ、療育で何を目指すのか、何を大切に考えるのかといったことを家族でしっかり話し合って共有しておくことは、とても重要なことだと思います。

posted by そらパパ at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 理論・知見 | 更新情報をチェックする
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