今回の記事は、現地見学後の検討フェーズについての話題になります。

6.現地見学から売買契約へ
午前に1業者、午後に1業者(もしくはそれ以上)、物件を見て回ると、恐らく結構な時刻になっていると思いますが、まだ時間的に多少余裕があるなら、近辺の観光をしてみるのがいいと思います。
そうやって、ちょっとした時間に回ってみたときのそのエリアの印象というのは、意外と重要だったりします。あまりなじみのないエリアならなおさらですね。
また、特に気になった物件がある場合は、改めて自分の車でその物件の近くまで行ってみたり、周辺を走ってみることをおすすめします。
そうすることで、より現地までの「交通の便」や周辺の雰囲気が分かるはずです(ただし、自分たちだけで行っても、建物の中に入ることはできませんから、物件は外から見るだけです)。
そして帰途では、来たときの時間帯とは異なる、夕方から夜の時間帯の渋滞状況、自宅までの所要時間をチェックできます。
私の場合、某海エリアの物件を見に行ったとき、行きは1時間半ほどで着いたのに、帰りは渋滞にはまって5時間以上かかったために、「このエリアはやめておこう」と判断したという経験もあります。
以前も書きましたが、現地見学は「複数のエリアで」「複数の不動産業者で」行なうことを強くおすすめします。
実際に現地に行くという時間的・経済的負担は結構大きいですが、エリアごとにリゾートマンションをとりまく状況は大きく違いますし、有力な観光地に必ずしも優れたリゾートマンションがあるわけでもないので、複数のエリアを比較する視点は非常に役に立ちます。
また、リゾート系の不動産業者は当たり外れが激しい(特にローンの条件)ので、複数の業者にあたったほうが安全です。
ともあれ、このように現地見学を何回か繰り返すことで、以下のような「検討材料」が手に入ります。
<エリアの情報>
・現地までの交通手段、料金、所要時間、渋滞状況など
・観光地としての現地の様子、雰囲気
・エリア全体としての物件相場
<不動産業者の情報>
・不動産業者の店構え、雰囲気、応対の印象
・提供できるローンの条件
<物件の情報>
・物件チラシ
・観光地エリアと物件の距離感
・周辺環境、眺望
・利用状況(活発に利用されているか、定住者はいるか)
・共用施設の状況
・居室の状況
・それらについて撮影した写真
これらを総合的に判断して、エリア・取扱不動産業者・物件を絞り込んでいきます。写真やチラシをたくさん並べながら、ああでもないこうでもないと家族で議論するこの時間が、ある意味一番楽しい時間かもしれませんね。
まず、エリアは早めに絞り込んでしまっていいでしょう。「現地に行ったときの印象」で、気に入ったエリアというのは比較的簡単に決められると思います。
不動産業者については「ダメな業者を除外する」というスタンスで大丈夫です。例えば2件の業者に相談して、どちらも悪くないという印象なら、いまの時点でどちらかに絞りこむ必要はありません。
最終的な「物件の絞りこみ」については、次回書きたいと思います。

(次回に続きます。)