前回に続き、今回も、現地に飛び、実際の物件の見学をするときのチェックポイントについて書いていきたいと思います。
5.現地見学する(続き)
現地で物件に到着し、建物の外観等をチェックしたら、続いて、建物の中に入ります。
入ったら、すぐ「くんくん」と、鼻を利かせてください。
あまり利用されていないリゾートマンションは、エントランスロビーがほぼ確実に「カビくさい」です。
この「カビくささチェック」は、物件の利用度を測る、かなり強力なツールです。(あとで出てきますが、部屋に入ったときにも有効です)。
もしエントランスロビーが、かすかに、程度ではなく「はっきりと」カビくさくて、エントランス周辺の空気がよどんでいるのが分かるような物件は、率直にいっておすすめできません。
もちろんロケーションや日照、シーズンなどにもよりますが、それなりに活発に利用されているマンションであれば、そこまでエントランスがカビくさくなることはないはずだからです。
売却の際も、いくら部屋をきれいにしても、エントランスに入った時点で敬遠されてしまうでしょう。
なお、エントランスがカビくさいのは問題だ、といっても、「温泉街のちょっとさびれた旅館」程度のカビくささであれば、あまり気にせずに目をつぶってしまってもいいと思います。
さすがにリゾートマンションは一般のマンションより人の出入りが少ないので、築20年以上ともなれば、一般の居住用マンションよりはそういった臭いがつきやすいと言えますから。
さて、マンションに入ると、営業マンは案内する部屋の合鍵を受け取るために、まずは管理事務室(フロント)に立ち寄ると思いますが、そのとき、その近辺にある「管理組合からのお知らせ」といった掲示板等をチェックしましょう。
それを見れば「管理組合がちゃんと機能しているか」「管理事務室は機能しているか」「いまマンションでどんな問題が発生しているか」といったことがだいたい分かります。
私の実経験では、温泉地のリゾートマンションで、掲示板に「大浴場に外部の人間が勝手に入って大小便をしていく」という問題が書かれていたこともありました。
これは相当ひどい話ですが、でも、「ちゃんと掲示板に問題事項が書いてある」ということ自体はポジティブな話です。なぜなら、管理組合がマンションの問題を把握し、ちゃんとそれが話し合われて掲示されている、ということになるからです。逆にいえば、日常のささいな問題(共用設備の破損など)がいろいろ掲示されているような状態が、もっとも望ましい状態だと言えるでしょう。
マンションの管理人さんと話をするチャンスがあったら、以下の点を聞いておきましょう。
・定住している世帯は何件くらいあるか
・これから入居する人にも駐車場は確保されているか、料金はいくらか
・管理費の滞納はあるか
率直に「この物件っておすすめですか?」と聞くのも効果的です。
これで「やめておいたほうがいいですよ」とか「なんとも言えませんねえ」と返ってきたら、それはよほどのことですので、絶対にやめたほうがいいです。
まあ、たいていは「いいと思いますよ」となると思いますが、そのときの微妙なニュアンスで本音が見えることも少なくありません。
マンション内では、売出し中の部屋と、大浴場などの共用施設を見ることができると思います。
それらについてのチェックすべきポイントは、次回の記事でまとめたいと思います。
(次回に続きます。)