2.セカンドハウスを購入する「エリア」を検討する
検討するセカンドハウスのタイプが決まったら(ただし、このシリーズ記事では「リゾートマンションを検討する」という前提で書きます)、次に検討すべきは、購入を検討するエリアの絞りこみです。
リゾートエリアを大別すると、「山エリア」と「海エリア」と「スキー場エリア」に分かれます。
「山エリア」とは、標高が高く山に囲まれていて、夏の避暑地として発展してきた観光地エリアです。首都圏の観光地では、箱根・軽井沢・清里・那須・富士五湖などが該当します。
「海エリア」とは、太平洋に面した海沿いのエリアで、夏はマリンスポーツを楽しめ、冬は温暖な観光地エリアです。首都圏の観光地では、湘南・湯河原・熱海・伊豆・房総など(大穴で沖縄)が該当します。
最後に「スキー場エリア」は、端的にスキー場の近隣エリアで、湯沢・苗場・水上などが該当します。
このうち、「スキー場エリア」はもっともバブル後遺症の激しいエリアで、200万円以下の叩き売り物件がごろごろしています。
ただ、そういった物件は以前の回でお話ししたような「一度買うと手放せない物件」が多いですし、スキー場も経営が苦しいところが少なくなく、観光地としての魅力も他のエリアに劣りますので、よほどスキーにこだわりがない限りおすすめできません。
ただし、賃貸物件なら相場も安くてリスクも低いので、「お子さんの外泊の練習拠点」としては選択肢に入ってくるかもしれません。
エリア選びで個人的に最重要だと思うのは、「自宅からの交通の便」です。
一般道と高速(人によっては電車)を含めた「Door to Door」で1時間半~2時間以内の場所を選ばないと、出かけるのが段々面倒になってくる可能性が高くなると思われます。
また、さらに絞り込みが必要な場合、「なじみのあるエリアから選ぶ」という方法が安全です。
行ったことのないエリアの物件をイメージだけで選ぶのはリスクが高いです。ただ、物件見学に合わせて周辺環境を見ることはできるので、有名観光地エリアであれば、よく知らない場所でも絶対に選ぶべきではないとは言えないでしょうし、見学を兼ねて一度実際に旅行に行ってみればいいとも言えます。
また、「1年中、繰り返し行く」ことになるので、通常の旅行先を選ぶのとは少し違った視点をもつことも必要です。
具体的な例をあげると、熱海や伊豆エリアは、年中温暖でオフシーズンが少ない一方、夏は海水浴で、秋は紅葉で道路が大渋滞します。出かけるたびに渋滞に巻き込まれるのはあまり楽しい経験ではありません。逆に、交通手段として新幹線を想定される方には利便性の高いエリアでしょう。
一方、避暑地として知られるようなエリアでは、紅葉シーズンが終わってから桜の開花シーズン前くらいまでは、寒さのため「オフシーズン」になります。この期間は確かに非常に寒いですが、道路も観光地も空いており、行きなれた場所に出かけるには意外と悪くありません。
また、入場料で一人何千円もかかるような大型観光施設にはそう何度も行けるものではありませんから、そういった大型施設よりも、むしろ「無料で立ち寄れる公園や自然」「安価で遊べるちょっとした観光スポット」のバリエーションの多さを重視したほうが、結果的に遊べる場所が多くなり楽しめると思います。
(次回に続きます。)