前回、前々回の記事で、リゾートマンション購入にかかる費用のイメージについて書きました。
今回から、いよいよ具体的な「検討・購入ガイド」を書いていきたいと思います。
※以前も書きましたが、私は不動産の専門家ではありません。個人的な購入経験をベースに一般論として書いているだけですので、あくまでひとつの参考としていただくに留めていただければと思います。
1.購入する「セカンドハウスのタイプ」を検討する
ひとくちにセカンドハウスといっても、大きく3つのタイプに分けることができます。
(1)戸建て別荘
(2)リゾートマンション
(3)会員制リゾートクラブ
このうち、(3)の会員制リゾートクラブについては、部屋もエリアも固定されず、予約が必要だったりするので、今回の目的にはあまり合致しないと思います。
ただし、「リゾートマンションの特定の部屋をレンタルする会員制クラブ」という、ちょっと変わったシステムのリゾートクラブもあるようです。(たとえばこちら)
こういったタイプであれば、それが信頼できる業者から提供されるサービスであれば、「購入前のお試し」として利用してみる手はあるかもしれません。
残る(1)の戸建て別荘か(2)のリゾートマンションについてですが、シンプルにいえば、初心者むけでリーズナブルなリゾートマンション、中級者以上・かつお金に余裕のある方むけの戸建て別荘、という構図でしょう。
条件のいい戸建て別荘を入手し、それを良好な状態で維持するためには、普通の居住用住宅以上のコストがかかります。そして、実際に遊びにいったときは、まず大掃除と草むしり、場合によっては留守中に破損した造作の修繕などが必要です。また、不要になったときの別荘の売却は、リゾートマンション以上に難しいと言われます。
ただ、こういったコストと苦労を乗り越えられるなら、そこでの「生活スタイル」の自由度は、リゾートマンションを大幅に上回るでしょう。
とはいえ、戸建ては私も買ったことがありませんし、実際非常に難しい買い物だと思いますので、ここからは(2)のリゾートマンションに限定して話を進めていきたいと思います。
ちなみに、見た目ほど簡単ではないけれども、うまく選ぶとかなり面白い選択として、以下のような選択肢もあります。
(4)リゾートマンションの賃貸物件
(5)リゾートエリア近隣にある、リゾート物件ではない一般住宅
実は、(4)はかなり有望な選択肢です。
最初に用意する資金も少なくて済みますし、仮に管理費の高い物件であっても、自分が払うのは賃貸料だけですから関係ありません。
さらに、手放したくなったときに手放せないという、以前ご説明した「最大のリスク(流動性リスク)」を安全確実に回避できるという非常に大きなメリットもあります。
(4)の選択肢の最大の問題は、賃貸に出ている物件が非常に少なく「ワケあり」のものが多いことです。
扱っている業者も数えるほどしかありません(たとえばこちらやこちらなど)し、そこで紹介されている物件も、売りに出ている物件の数と比べるとはるかに少ないです。
また、現実問題として、賃貸に出ている物件は、既に「売りたくても売れない」状態に陥っている(だからとりあえず賃貸に出している)ものが少なくないので、マンション全体の管理状態などにも注意を払う必要があります。
賃貸物件については、賃貸も売買も扱っている不動産業者を活用し、購入と並行してチェックするのがいいと思います。「購入でも賃貸でも、どちらでもいいので探しています」と宣言して、不動産業者に両方の物件を見せてもらえばいいでしょう。
賃貸期間は2年というのが多いと思います。まあ、同じ場所に2年も通ったら普通は飽きますから、それを考えても、いい部屋さえ見つかれば有効な選択肢ですね。
最後に(5)ですが、「マンション」というより「アパート」、それも賃貸になると思います。うまく選ぶと、(4)以上にリーズナブルな物件を見つけられる可能性があります。
ただし、特に賃貸アパートは隣の部屋との壁が薄いので、パニックなどで騒ぐことの多いお子さんを連れて行くのには向きませんし、大浴場のような共用施設はありません。
一方、最初から駐車場が無料でついている場合も多いですし、商業施設や最寄り駅からの距離などで利便性が高い物件も多いと思います。
この選択肢の場合、観光地そのもので物件を探すのではなく、その観光地に隣接するもっとも賑わっている地方都市まで広げて物件を探すのがおすすめです。
※(4)と(5)を組み合わせるというやり方もあります。
つまり、まずは賃貸リゾートマンションを借り、そこを利用している間に地元の不動産情報などを調べ、ニーズに合致した一般向け賃貸アパートを探して、2年後にそちらに移動する、といった手法です。
ここまでできれば、リゾート物件賃貸のエキスパートですね(笑)。
(次回に続きます。)