「文句が多い!」じゃなくて「たまに話題にするときはいつも愚痴ばかりだと誤解される」と言っただけですが(笑)、新たに、私が以前書いたメモのことが触れられていましたので、その当時のメモを公開したいと思います。
もしかすると、皆さんが病院などでお子さんの診察を受けるときの参考になるかもしれません。(^^)
いくつかバージョンがありますが、今回公開するのは、ちょうど2年前、娘が1歳11か月で、最初の福祉施設での相談を受けるときに作成した最初のバージョンです。
ボリュームが多すぎても読んでもらえないので、A4の紙1枚に収まるように作ったものです。
気になるポイント(そらまめ) 2004/6/XX作成
特に気になるポイント
- ことばが1つも出ない。こちらのことばも理解しない。
- 呼びかけへの反応がほとんどなく、指差しもしない。
- かんしゃくが激しく、後ろにのけぞって泣く。一度泣き出すと好きな歌のDVDを見せない限り泣きやまない。
現在の行動の整理
1.ことば・コミュニケーション
- ぶつぶつ言ったり叫んだりはするが、意味のあることばは1つも出ていない。こちらのことばを理解しない。耳は聞こえているようだが、名前の呼びかけにはほとんど反応しない。
- 何かしたいときに「その場所」に行くことで表現することがある。(お腹がすいたらキッチンへ、外出したいときは玄関へ)
- どこかに連れて行ってほしいとき、両手を上げてだっこをせがむ仕草をする。(2階の寝室に寝に行きたいとき、外出したい時等)
- おもちゃを親の手元にもってきて、自分でできない操作(ラッパを吹く、スイッチを入れる等)をさせようとすることがある。
- 「バイバイ」ができない。「チョーダイ」は、ことばだけでは無理で、何か持っているときに目の前に手を出すとときどきできる。
2.指差し・目線
- 指差しはまだない。親が指差しをしても、そちらを見ず指そのものを見てしまうことが多い。親の目線は追わない。
- 絵本やレストランのメニュー、皿の上の食べ物やコップの液体の表面などを人差し指で(指差しのように)さわる。
- 最近は目が合うようになってきた。ただ、何か(おもちゃ、テレビなど)に注目しているときはまったく目が合わない。
3.遊び
- 現在「できる」遊びは次のようなもの。
- おもちゃの機能を使った簡単な遊び(おもちゃの車を押したりひもでひっぱる、ボールをスロープから転がす、ラッパを吹く)
- 人形遊び(顔をじっと見つめる、ぶつぶつ話しかける、おもちゃのくしで人形や自分、親の髪をとかす、歯みがきをする)
- ジャングルジムをくぐったり登ったり、すべり台に下から登っておなかですべったりして遊ぶ。
- 鏡をのぞきながら、手を動かしたり顔に手をあてたり表情を変えたりして遊んでいる。
- 現在「できない」遊びは次のようなもの。(うまく遊べないおもちゃは、「床に並べたり、かじるだけ」になってしまう)
- おえかきボード、ペン、クレヨンなどを使ったお絵かき(ペン自体をかじる方に興味がいってしまう)
- ブロックや積み木、はめこみパズルなど、抽象的なおもちゃでの遊び
- ままごと道具、人形用の細かい部品を使った「ごっこ遊び」
- 親やテレビの動きを真似するような、手遊び、歌遊び、体操、ダンス
- 公園のブランコやロッキングアニマルなど「ゆれる動きのおもちゃ」(ものすごく嫌がる)
- ボールは、ビニールや塩ビ製、風船はすぐにかじって穴をあけてしまう。厚手の素材のものはちゃんと転がして遊べる。
- おでかけが大好き。外出したくなると玄関前の廊下にはりついて泣いている。外出中はご機嫌。帰って来ると泣く。
4.食事
- ストロー飲みは問題なくできる。コップ飲みは、口から離すときにこぼすが、補助してやればできる。
- スプーン、フォークは食べ物を乗せて渡せば食べられる。すくったり刺したりは、やろうとするがうまくできない。
- 食事中、自分の嫌いなものやもうお腹いっぱいのときは親が出したスプーンをつかんで逆に親に食べさせようとする。
5.その他
- かんしゃくがすごい(特に寝起き)。後ろにのけぞって泣く。言い聞かせてもまったく聞かず、好きな歌のDVDを見せると収まる。
- 機嫌よく動き回っているときに、しばしばつま先立ちで歩く。
- こちらから体を触ったり頭をなでたりすると逃げてしまうが、自分から積極的に抱きついたり体にのぼってくることも多い。
- 一度階段を踏み外して以来、階段を怖がるようになった。手をにぎってやれば1段ずつ両足を揃えての階段の上り下りはできる。
- 右手の親指の指しゃぶりががんこに残っている。
6.過去の生育歴
- 生まれた日から、他の赤ちゃんと比べて、夜中もずっと泣きつづける子だった。
- 首が座って以降、泣くと後ろにのけぞるので、イスは背もたれの大きなものしか使えず、腰だけ支えるだっこひもも使えなかった。
- 目が合わず、親にもあまり興味を示さず、いないいないばあにも関心を示さなかった。
- タカイタカイを非常にいやがり、持ち上げただけで恐怖におびえる表情になった。だっこもおんぶもすぐ逃げた(今でも)。
- 歌の入ったビデオへの興味が高く、生後8か月くらいから夢中で見ていた。特定のシーンでいつも笑っていた。
- いろいろおもちゃを与えても、ごく最近(1歳9か月ころまで)は、以下のような稚拙・奇妙な遊びばかりしていた。
- 何を与えても、並べる、なめる、かむといった遊び方しかできなかった。(シール絵本は、ひたすらシールはがしに熱中)
- おもちゃの車は裏返して車輪を回すだけ、ベビーカーで外に出すと車輪が回転しているのをじっと見ていた。
- 公園や散歩に連れて行くと地面に落ちている木の枝や石をずっといじっていた。
- びんやペットボトルのようなものを取り出してきて床に並べる遊びに熱中していた。
今、改めてこのメモを見ると、どこからどう見ても典型的な自閉症であることは明らかですし、私は当時もそう思っていました。
その一方で、一般に自閉症の診断は3歳未満ではなかなかなされない、ということも知っていたので、短時間の面談でも相手に十分な娘の情報を知ってもらい、しっかりした診断と療育方針をもらいたい、と思ってこのメモを書きました。
結果、どこへ行っても、まだ3歳未満であるにも関わらず、スムーズに?自閉症と認定され、必要な福祉サービスを受けることができました。(それがいいことなのかどうかは議論の分かれるところだとは思いますが、娘の場合は障害がかなり重い部類に入るので、しっかりと認定されてサービスを受けるべきだ、という結論を出していました。)
娘は現在、合計で週4日の療育を受けています。相対的にみれば恵まれた療育環境だと言っていいのではないかと思っています。
こういったメモを書いたりする努力が、結果としてそういったいい状況に至る遠因になったのだとすれば、とても嬉しいですね。
母親では ここまで客観的には観察できないかもしれません。
子どものことを(プラス面もマイナス面も含めて)
よく知ることは すごく大事だと思うので そらまめママさんも心強いでしょうね。
ハァ・・・うらやましい。。。
徹底的に理詰めで物事を考えるほうなので、妻にとってはいいときも悪いときもあるでしょうね。
上記のようなメモは、最初の半年くらいはアップデートしつづけて、妻が何か相談に行くたびに持っていってもらってました。
この年(もうすぐ4歳)になると、症状もけっこう典型化してくるし、シンプルに「自閉症なので・・」と言えば通用する場面が増えたので、今はもう更新していないですね。
持っていきました。
おかげですぐ自閉症ですって言われたけど
まあ、これが目的だったわけで。。。
そうですよね。「ちゃんと認定してほしい」と思っている場合は特に、こういうメモを作るのが意味があると思います。
うちもまだ2歳になってすぐくらいの段階から、どんどん療育などの話がまとまっていきましたから。(^^)