2006年05月28日

ちょっと驚いたこと。

日曜日ですので、気軽な話題を1つ。

最近、本屋や古本屋をのぞいていろいろな本を見るようになったのですが、そんな中で、最近気づいてとても驚いたことがありました。

このブログのごく初期に、娘の生まれたばかりの頃の話を少し書きました。

 多少発達が遅れてるのかな、と最初に感じたのは、生後4か月くらいの頃でした。効果的な刺激をうまく与えて脳の発達を促そう、と考えていた私は、光が点滅しながら左右に動くメリーを与えたり、私の考えに近い子育ての本を探して、そこに書いてある「働きかけ」をやったりしていました。
(当ブログ記事「初めて気づいた日(2005/11/1)」より)

ここで少し触れている「私の考えに近い子育ての本」というのは、「赤ちゃんに適切な刺激を与えると脳の発達が促される」といった趣旨の本で、当時、いろいろな本を立ち読みして、いちばん理にかなっていると感じて買ってきたものでした。

この本はその後、子どもが自閉症だと分かったのと前後して処分してしまいましたので、具体的に誰のなんという名前の本かは分からなくなっていました。

が、先日、この本を古本屋で偶然見かけたのです。
「懐かしいな」と思って手にとってみてみた私は、ある事実に気づいてものすごく驚きました

ちなみに、「その本」というのは、これでした。

0~2才 能力と意欲を伸ばす育児法
著:久保田 競
主婦の友社

ちなみに、この本は既に絶版になっていて、中古しか存在しないようです。

この本だけ見て、私が何に驚いたかが分かる方はものすごくこのブログを読み込んでいる方だと思いますが、さすがにそんな方はいないと思うので、解説します。

その答えになるのは、「脳から見たリハビリ治療(ブックレビュー)」という記事です。(2005/12/17)

この記事で紹介されている本は、脳梗塞などの患者に対して、大脳生理学者が科学的なリハビリに取り組むという内容なのですが、この本をよく見るとあることに気づきます。


脳から見たリハビリ治療―脳卒中の麻痺を治す新しいリハビリの考え方
著:久保田 競、宮井 一郎
講談社ブルーバックス

そうです、著者が同じなのです。
さらに、このブックレビューではこんなことまで書いていました。

立ち読みして、何となく興味をひく部分があり、実際読んでみて面白かったのですが、改めて調べてみると、この久保田先生というのは、こんな本も書いていたんですね。


能力と意欲を伸ばす積極育児法―脳の発達期0~2才
著:久保田 競
主婦の友社ベビモブックス

これは、新生児に積極的に働きかけて脳の発達を促進しましょうという内容の子育ての本で、いわゆる英才教育に関心のある親御さんの間では有名な本のようです。(中略)
残念ながら読んでいないので断定的なことは言えませんが、「お勉強」を詰め込むタイプの英才教育とは異なり、脳の発達段階に合わせた的確な刺激を与えることによって脳の発達そのものを促すという考え方に立っているということで、脳の発達障害により起こっている問題を解決するためにどんな刺激を与えればいいか、という療育のヒントになりそうです。機会があれば読んでみたいと思います。

これを書いているときは全然気づきませんでしたね・・・。
本は微妙に違いますが、私が娘が生まれてすぐに読んで使っていた本はこの人の本だったんですね。

偶然にしてはできすぎな話です。

これはつまり、私は娘が自閉症だと知って療育のためにいろいろな本を読み込むようになった後と、そうなる前とで、子育てとか脳の発達に関する基本的な価値観は実はほとんど変わっていない、ということになのでしょうか。
そうでなければ、これだけカテゴリの違う(子育てとリハビリ)本について、まったく偶然に同じ著者の本を選んで、しかも同じようなことを語るということはないでしょうから。
私自身、「前」と「後」ではそれなりに考え方は変わっていると思っていましたから、この発見はそういった意味でも驚きでした。

ともあれ、ここで紹介した久保田先生の子育て本はけっこうおすすめです。特に、絶版になっている「0~2才 能力と意欲を伸ばす育児法」は、今回あらためて古本屋で立ち読みしても(さすがにもう娘には使えないので買いませんでしたが)的確な内容が書かれていると思いました。Amazonで古本が安く売られているようですので、ご興味をお持ちの方はチェックしてみてください。

ちなみに子育て本というと、最近のベストセラーである「子育てハッピーアドバイス」も、見た目の軟弱っぽさとは裏腹に、ABA的な視点も取り入れられており、けっこうしっかりしたことが書いてあるな、と感じました。(これも立ち読みですが(笑))
posted by そらパパ at 09:31| Comment(1) | TrackBack(0) | 雑記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この記事で話題にしている久保田先生というのは、最近「脳を鍛える大人のトレーニング」等の著作で有名な、川島隆太教授の師だそうですね。

最近そのことを知って、また少し驚いてしまいました。

Posted by そらパパ at 2006年06月02日 22:36
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