「ビタミンK与えず乳児死亡」母親が助産師提訴
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20100709-OYS1T00214.htm
特定の代替療法(ホメオパシーである可能性が高いと考えられます)の「教え」に沿って、本来新生児に与えるべきK2シロップを与えなかったために、その子どもがビタミンK欠乏症で死亡してしまった、という事件です。
この記事に対しては、ネットでも非常に大きな反響が起こっています。
http://b.hatena.ne.jp/entry/kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20100709-OYS1T00214.htm
親が、通常医療を否定し、忌避するような不適切な代替医療を選択して「しまった」ために、生まれてきた命が犠牲になってしまう、それほどに、「インチキな代替療法」というのは有害なのです。
(最大の問題は、上にも書いたように、「通常医療を否定・忌避し、『通常医療の代わりにうちの代替医療をやりなさい』というメッセージが発せられるところにあります。)
そしてこのような構図は、残念ながら自閉症療育においてもはびこっています。
今回の事件を見て、私も含め「障害をもったお子さんの親」は、医療の世界と同じように、「不適切な代替療育法」とそうでないものをしっかりと見極め、賢明な選択、優先順位付けをしていくことがとても大切なのだ、と改めて感じました。
その「不適切な代替療育法を見極める目」を含む、療育についての考え方のことを、当ブログでは「療育リテラシー」と呼んでいます。
今回の「K2シロップ事件」を1つの機会と考え、来週の月曜日より、久しぶりにシリーズ記事でこの「療育リテラシー」を本格的に取り上げてみようと思います。
タイトル(予定)は、「3た論法から療育リテラシーを考える」です。
今回のシリーズ記事が、わずかでも療育選び、優先順位付けについて、皆さんにヒントをご提供できるものになれば、嬉しく思います。
情報リテラシーの問題は、どうすれば解決できるのか、あるいは人間の性(さが)として、解決できないものなのか、難しいところですね。
蛇足ですが、新生児へのビタミンKの投与は、「勧告」であり「指針」ではないようですね。
http://www.kisoh.org/hensyusya3.html
コメントありがとうございます。
エントリは今日アップしました。
まあ、「奮戦」というか、今までと同じく、当ブログの重要テーマとして「療育リテラシー」については今後も取り上げていきたいと思っています。
ビタミンK不投与については、それが「義務」ではないという問題はありつつも、過去にもいくつか事例があり、多額の和解金を支払う(つまり病院側に相応の責任がある)ことで決着しているようです。
療育のなかに、[コロロメッソッド]がありますが、貴殿の療育に通ずるものがあるな、と勝手に感じています。
特に、叱り方やパニック対策は同様の指導法がなされており、私も毎日の事象のなかで活用し、息子の心の動揺を和らげることに役立っております。
私は、パニックを起こしている息子の状態のときに(不謹慎かもですが)彼の人間味を感じられたり、或いは「ああ、訴えてるな、どうしたいんやろ、何を苦しんでるんだろ」とピンチをチャンスに(解決というか、乗り越えられた時に彼と解りあえる何かがみつかる喜び)変えるべく、努力ちゅうです。
文章として体系化できる力もなく、ただ漫然と毎日をおくる私にとって貴殿の記述された情報は本当に貴重でこれからも活用させていただきたいです。
また、コメントさせてください。
コメントありがとうございます。
私はココロメソッドについては詳しくないのですが、お子さんが、なにか私たちの期待と違う行動(問題行動も含めて)をとったときというのは、確かに逆説的に「支援のチャンス」でもありますね。
そこで現われた「課題」を分析して、対応して、前進できれば、それはとても適切な働きかけをしたことになるでしょうから。
今後ともよろしくお願いします。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100824-00000121-jij-soci
情報ありがとうございます。
ホメオパシーは話題になっていますね。