2010年04月26日

発達障害のある子の「行動問題」解決ケーススタディ―やさしく学べる応用行動分析(ブックレビュー)

易しくも本格的にも読める、魅力的なABAの療育ガイドです。


※左がAmazon、右が楽天Books

発達障害のある子の「行動問題」解決ケーススタディ―やさしく学べる応用行動分析
編著:小笠原 恵
中央法規

第1章 人が行う行動の理由を探る
  事例:妹の髪の毛を引っ張ってしまうかんちゃん
第2章 生活を豊かにするアプローチ
 第1節 上手なきっかけのつくり方
  事例:友だちを叩いてしまうかずくん
  事例:状況にかまわず、ゲームのセリフを言ってしまうひろくん
 第2節 行動の理由に適合した対応方法
  事例:体操の時間中友だちの足を引っ掛けたり、床に寝そべってしまうりょうくん
  事例:自傷・他害行動のあるゆうちゃん
  事例:職員に汚言を言ってしまうのりさん
 第3節 行動問題を起こさない環境のつくり方
  事例:教室の電気を消してしまうゆまちゃん
  事例:携帯電話にこだわりをもつこゆちゃん
 第4節 自分の行動のマネジメント
  事例:授業中の空書や手をヒラヒラさせる行動が目立つのりくん
  事例:一方的におしゃべりをするまさくん
  事例:無断外出をしてしまうしげるさん
 第5節 子どもをやる気にさせる手立て
  事例:ワークシステムの順番が守れないこうちゃん
  事例:宿題をしないつよしくん
第3章 包括的なアプローチ
  事例:動きの停止や儀式的な行動がみられる高山さん
  事例:やけ食いがみられるかいくん
  事例:性器いじりをするさだおくん

当ブログ殿堂入りの「家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46」の著者である井上雅彦先生の推薦のついた、ABA療育本の新刊です。


↑オビにて井上先生の推薦文がつけられています。

最近、ABAに関してTwitterで議論をしていて、気づいたことがありました。
それは、ABAによる療育は「行動を増やす、減らす」というシンプルな視点で見ている限りではとてもすっきりしたものなのに、「発達を促す、知能を上げる」といった「一段上の」視点をもった途端に見通しが悪く混沌としたものになる、ということです。

例えば、サーカスの動物がABAで多彩な芸を覚えたとして、それを「発達した、知能が上がった」と考える方はあまりいないと思います。単に「できることが増えた、行動レパートリーを学習した」だけ、ととらえる人が多数派でしょう。これを、「訓練で動物が発達した、知能も上げた」と声高に主張する人がいたら、まあ率直に言ってちょっと違和感を感じるんじゃないかと思います。

じゃあ、自閉症の子どもがABAで模倣ができるようになったり、いすに座って課題ができるようになったり、こちらの指示が通るようになったら?


・・・あえてこの問題にはこれ以上踏み込みませんが、ABAによる働きかけを発達とか知能向上という概念で説明しようとするのは、ちょっと難しい部分を含むかもしれない、ということはお分かりいただけるんじゃないかと思います。
私は、ABAというのはシンプルに「いまできることを増やす、望ましくない行動を減らす」技法として整理していくべきだろう、と考えています。

さて、本書の話題に戻りますが、本書のABA療育教科書としての「分かりやすさ、見通しのよさ」は、いま触れたような観点から生まれています。
つまり、ABAをシンプルな行動の修正技術ととらえ、子どもの「行動問題」へのケーススタディを通じて学んでいきましょう、というスタイルに徹しているのです。
逆にいえば、ABAで課題をやらせて発達を促しましょう、知能を上げましょうみたいな話題は出てきません(あえて言うなら、発達については「できることを増やすことで、有効な学習の機会を増やしていきましょう」というアプローチだと言えます)。

※行動問題:一般には「問題行動」と呼ばれることが多いですが、本書ではより「子どもをとりまく環境を含む、行動上の問題」というニュアンスを強調するためにこう呼ばれています。

たとえば、第1章の最初のケーススタディでは、こんな例が登場します。
かんちゃん(小3、自閉症)は、お母さんが隣のキッチンで夕食を作っていると、いっしょにリビングでテレビを見ている妹の髪の毛を引っ張って泣かせてしまいます。妹の泣き声が聞こえるたびに、お母さんはキッチンからリビングにかけつけ、かんちゃんに注意します。その場はそれで収まるのですが、キッチンに戻るとまた泣き声が聞こえてきます。

この「行動問題」について、当ブログでも何度も紹介している「ABC分析」、それから「頭のなかのアセスメント」、続いて「随伴性の検証」という形で、ABAの手法を使って原因究明と解決が図られます。
ここでユニークなのは、「頭のなかのアセスメント」です。このステップでは、「かんちゃん」がどんなことを考えているかを、思いつく限りたくさん想像して列挙していくのですが、「行動主義」と呼ばれるABAがこんな風に「感じていること・考えていること」を推理するプロセスを取り入れているのが斬新です
この辺り、哲学的な興味もいろいろ沸いてきますね。とはいえ、途中のプロセスでこういった「頭の中」のことも考えていても、最終的にはすべて「観察できる行動」に落とし込まれていきますから、そういう意味での「行動主義」が本書で揺らいでいるわけではないです。


↑かんちゃんの例における、「頭のなかのアセスメント」の例。

そして、次のステップである「随伴性の検証」では、「頭のなかのアセスメント」で思いついたアイデアを1つ1つABC分析に当てはめていき、どれが「正解」に近そうかを探っていきます。
ここも分かりやすいです。「頭のなかのアセスメント」をしらみつぶしに当てはめて随伴性をチェックして「当たり」を探す、というのは、目から鱗ですね。


↑先の「頭のなかのアセスメント」のアイデアを順にABC分析に当てはめ、強化的か(=正解かもしれない)そうでないかをチェックしています。

そして最終的に、かんちゃんの行動問題は「学校から戻ったあと、お母さんにずっとかまってもらえないかんちゃんが、お母さんの気を引きたくて起こしている行動である可能性が高い」という結論に達して、この章は終わります。

続く第2章以降では、より複雑な要素のからみあう「行動問題」(随伴性が複数あるなど)のケーススタディを通じて、プロンプト、分化強化、環境操作、セルフマネジメントなど、ABAのさまざまなテクニックが紹介されていきます。
すべての働きかけがケーススタディに基づいて紹介されているうえ、各節の「理論編」「応用編」でABA理論がしっかり解説されているので、「具体的で分かりやすく、かつ体系的に整理されていてABAそのものへの理解も深まる」という、完成度の高い「ABA本」に仕上がっています
巻末には、本書で使われている「ABC分析」や「頭のなかのアセスメント」を自らの問題に応用するための、ブランクの「テンプレート」も掲載されています。

この本では、「強化」とか「消去」といった概念はそれほど前面には出てきません。その代わり、「ABC分析」をはじめとする行動の随伴性から行動問題にアプローチしていくという側面が非常に強調されています。
本書を読んで、「ああ、ABAっていうのは強化・消去よりも、むしろ行動随伴性にこそ考えかたの基準点があるんだなあ(そこが「行動療法」とは違うのか)」という認識を改めて強くしました。

ちなみに、ABAのノウハウ本としてみると、この本はものすごく「欲張り」だと言えます。

わずか170ページあまり、イラストもたくさん入って字も大きく、16ものケーススタディが紹介されていることを考えれば、それぞれのケーススタディをざっと紹介して終わりでも全然おかしくないのに、先の「かんちゃん」のケーススタディが掲載されている第1章から、いきなり、「個人攻撃の罠」「反応トポグラフィー・反応クラス」「機能アセスメント・スキャッタープロット」「三項随伴性」「強化スケジュール」「課題分析」「オペラント行動・レスポンデント行動」「FCT(Functional Communication Training)」「PBS(Positive Behavior Support)」と、大学の教科書レベル同等以上のABA用語が目白押しで、その気になればこの本だけでABAの中級レベルの知識まで身についてしまう勢いです。

ただし、これらの専門的な用語や知識は、すべてコラムや「豆知識コーナー」という形で本文からは切り離して書かれていますので、最初に読むときはそれらを全部飛ばして、各節で最初に取り上げられているケーススタディを順に読んでいくことをおすすめします。(理論編、応用編も飛ばしていいと思います。)
そして、最後まで一度読み通して「ABAの全体像」をつかんだうえで、改めて最初から、今度は豆知識やコラム、理論編や応用編にも目を通しながら読むと、ABAの理論的な側面についての理解をさらに深めることができるんじゃないかと思います。

そんなわけで、本書はABAを必要とするすべての親御さん、支援者におすすめできる本です。

ABAを初めて学ぶという方は、コラムや豆知識、理論編・応用編を飛ばして読んでいけば、最後まで読むのに(分量的にも、難易度的にも)それほど骨を折ることなく、読み終わった頃には日々の療育のかなりの問題をABAで解決できるようになっていることでしょう。(それでも難しい、と感じた方はこちらを併読するのもいいと思います。)
今すぐ解決したい行動上の問題に悩まされている方は、本書のケーススタディから似通っている事例を見つけてそこを集中的に読めば、ヒントが得られるでしょう。
ABAについてある程度知識があって、さらに療育・支援という観点から理解を深めたい方は、コラムや豆知識、理論編・応用編まで含めて本書を読み通せば、本書が見た目以上に硬派で本格的なABAの教科書になっていることに驚くと同時に、理論と応用(臨床)が密接につながったABAの全体像に触れられるだろうと思います。
すでにABAのプロの域に達している方にとっても、本書は「ABAを他の人にどう教えるか」について示唆に富むものになっているのではないかと感じます。


久しぶりに、「ABAってこうだったのか! こう理解すればいいのか!」と膝を叩きたくなる快著です。当ブログ殿堂入りです!

※その他のブックレビューはこちら
posted by そらパパ at 21:30| Comment(12) | TrackBack(0) | 理論・知見 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おもしろそうですね。新しいことを学んで実際に応用してみるには,ケーススタディの学習が欠かせないように思います。

うちの子の最近の気になる行動は,どこでも誰にでも「3かける4は~?」といった数字の話しかけです(泣)

これに応用できて,しかも今後自分が使えるようになり,自分の息子の事例を集めれば,出版可能!?(笑)
Posted by 岡本信広 at 2010年04月26日 21:54
レビューありがとうございます。
これは「買い」ですね。
保護者にオススメできそうな本ですね。
Posted by こうまま at 2010年04月26日 22:39
岡本さん、こうままさん、

コメントありがとうございます。

こういった本は、ケーススタディ中心にすると理論面が散漫になり、理論を中心にすると実践への応用が見えにくくなるというジレンマがあるのですが、この本はかなりそれをうまくクリアしているように思います。
難易度的には、入門書ではあるのですが、若干難しめかもしれません。
なので、ABAをまったく知らない、まだ興味がないという人よりも、ABAって良さそうだね、ぜひ勉強したい!というモチベーションを持ってる方向けというレベルかな、と思います。
各節のボリュームがだいたい同じで、「自分で考えよう」的なネタもたくさん盛り込まれていて、後半になるほど難しくなるというスタイルになっているので、もしかすると、親の会とかでの勉強会向けの教材として最適かもしれませんね。
Posted by そらパパ at 2010年04月27日 20:58
はじめまして。
こんにちは。
我が家には5歳の自閉症の子供がおります。
困った行動をなんとか治したくて色々調べているうちにこちらにたどりつきました。
もし良いアドバイスがありましたらお願い致します。

外を歩くときの自己刺激が止まらずとても危ないのです。
電線を見ながら歩いたり壁を見ながらあるきます。
理解はとても進んでいて言えばわかるのですが止まらない、夢中になってしまう、そんな感じです。電車が好きなので線路に見立てて歩いているそうです。
車に乗っているときも同様です。

なんとか他の行動に変えて前を見て歩くようにしたいのですが何か良い方法はありますか?

来年は一年生で一人で歩かなければなりません。これでは無理かなあと思うのですがいつかはこの癖から脱出しなければならないと思っています。

困りました。。

Posted by ジョン at 2010年04月28日 20:37
ジョンさん、

コメントありがとうございます。

さて、お子さんの行動問題につきご質問をいただきましたが、私は専門家ではありませんし、いただいた情報だけから判断するのは危険だと思いますので、以下はあくまでも一般論として、私の限られた知識のなかから参考意見を書かせていただきます。

何かやめてもらいたい行動があるときは、その行動とは同時にできない別の行動を強化する、という方法があります。
例えば、隣の子を叩いてしまう場合に、「叩く」と同時にできない「手をひざの上に置く」を強化する(一定時間つづけられたらごほうびをあげる等)といった方法です。

ただ、今回のケースでは単に「歩く」というシンプルな行動で、うまく対立する行動が(私には)思いつかないので、「まっすぐ前を見て歩く」を地道に強化していくしかないかな、と思います。

具体的には、一定時間または一定距離、前を向いて歩けたらポイントカードにポイントを与え、ポイントがたまったら好きなものを食べられる、といった形ですね。

あとは、危険を除去するだけなら、「よそを向いている間は歩かない」という行動を身につける方法もあります。「よそを向きながら、同時に歩く」のが危ないわけですから、時間のロスを気にしないなら、「歩く」ほうをやめてしまうという考えかたもあるわけです。

これを組み合わせるなら、「歩いている間は前を向いて歩く。ちゃんと前を向いて歩けたらごほうび。どうしてもよそを向きたい場合は、その間歩かずに止まっている」といった形でしょうか。

参考意見として、何かお役に立てば幸いです。
Posted by そらパパ at 2010年04月28日 22:05
ありがとうございました。

とても参考になりました!!
もう何年も放置してしまった癖なので(方法がわからずに)時間がかかるかと思いますが実践してみたいと思います。

すみません、それともう一つ何年もいいのかなあと思いつつ放置している癖があるのですが、もしよろしければアドバイスいただけますか?

電車等の乗り物が大好きで電車の本(線路や連結に興奮します)を見る時手がパタパタ動いたり、最近は色々言われて本人も気にしている様子で一生懸命手をおさえたりしているのですが身体が奇妙な動きをして(トイレにでもいきたいような)他人が見ると驚ろきます。
うれしい時や気になる物に見入ってしまうときも手をぱたぱた自己刺激をします。彼なりの表現なのでしょうがやはり動きは奇妙なのでこのまま放置していいものなのか何か他の行動に変えたほうがよいのかずっと悩んでいます。
出来れば止めさせたいけどどうしていいのかも分かも分かりません。

もしよろしければアドバイスお願いいたします。
Posted by ジョン at 2010年04月28日 23:45
ジョンさん、

繰り返しになってしまいますが、個別的なことを素人がお答えするのは難しいですね。

ただ、「やめたくてもやめられない動き」っていうのはチックとかそっちに該当するかもしれませんので、お医者さんに相談してはいかがでしょう。

また、私個人としては、本人が嬉しいときにする動きというのはあまり制限すべきものではなく、それを認めつつ、より適切な行動のレパートリーを増やしていくというソフトなアプローチがいいんじゃないかなあと思っています。
Posted by そらパパ at 2010年04月29日 10:22
ようやく読み終わりました(^^)/

たしかに簡単なようで多くの情報量が盛り込まれていました。第一章は基礎理論としてきちんと読み,あとは事例から学ぶというのもありだと思いました。

理論ものは納得はできて面白いのですが,実践しようとして,はて?となります。

実例ものは,うまくいかなかったときの評価観点がなくて,反省の仕方がわからなかったりします。

この意味で両方を備えるこの本は楽しめました。

ご紹介ありがとうございました。今後もときどき訪問させていただいて,自分の読書の参考にさせていただきます。
Posted by 岡本信広 at 2010年05月07日 08:16
はじめまして。ぴさままと申します。

ご紹介の本、以前から気になっていまして、
そらパパさんの論理的な書評を参考にさせていただき(私には時々難しいですけど)、先ほど購入手続きをしたところです。

「ABAによる療育は「行動を増やす、減らす」というシンプルな視点で見ている限りではとてもすっきりしたものなのに、「発達を促す、知能を上げる」といった「一段上の」視点をもった途端に見通しが悪く混沌としたものになる」
と書いておられますが、私もABA的なアプローチを以前から取り組んでいる中で、同様なことを漠然とですが感じていて、そらパパさんがはっきりと書いてくださったので、すっきりしました。

ただ、実際「発達を促す」とか「知能を上げる」指導というのはあまりに漠然としていて、そう謳っているものには案外眉唾的なものもあるので、
「行動を増やす、減らす」ということをたくさん積み重ねていくことで、全体的に発達が促されたような「感じ」になるんじゃないかと、日々取り組んでいるところです。

いつもたくさんの情報を提供いただき、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
Posted by ぴさまま at 2010年05月19日 11:55
ぴさままさん、

はじめまして。コメントありがとうございます。

ご指摘いただいた「ABAによる療育は・・・」のポイントは、私自身、ずーっとぼんやりと考えていたことでしたが、たまたまTwitterでABAについて議論していたときにぱっと言語化することができて、自分でも「ああ、そういうことだったのか(私のなかのもやもやは)」と、「発見」した考えかたです。

そもそも、本来の「行動分析学」では、たぶん「発達を促す」とか「知能をあげる」という表現は使わないだろうと思います。
発達は行動学習の時系列での蓄積でしょうし、知能はテストで計測されるある特定の行動に過ぎないでしょうから。

だから、シンプルに「行動を増やす・減らす」を積み重ねていくなかで、結果として、俗にいう「発達」した「感じ」になる、というのは、まさにそのとおりだと思いますね。

これからもよろしくお願いします!
Posted by そらパパ at 2010年05月20日 23:04
 続編の書評を読ませていただいて、こっちの方を行動問題が再燃した時のために買っといたほうがよさそうだ、と、飛んできました。
 まずはこちらから購入してみます。

 >シンプルに「行動を増やす・減らす」を積み重ねていくなかで、結果として、俗にいう「発達」した「感じ」になる、というのは、まさにそのとおりだと思いますね。
 私もそう思います。知能検査・発達検査というのは、机上もしくは観察者の存在下という枠にはまった中で検出できる出力を評価するにすぎません。就学後や就業後は、机上作業が多くなるので、一見実際の生活知能と良く合致します。が、{机の上で初見の観察者の指示に時間内で応答する}ことに習熟していない幼児で激しいバラつきが見られるのは、上記の枠組みに予めはまった体験を重ねていない対象を評価できないことに他なりません。回数を重ねると見かけの知能が上昇してしまう、および早期教育で{驚異的}な伸びを見せ、中学ごろには見かけ上落ち込んでしまう一群があるのも、この特性でしょう。
 発達障害者とその家族にまず必要なのは、行動問題を減らし、余暇活動や家庭生活を豊かにする事でしょう。ABAが真に有力なのは、前者においてであり、後者は、様々な機会を提供して本人に選択させてやるようにするべきかな、と思っています。前者=後者ではなく、やれやれ手がかからなくなった、と、本人の内的世界の充実を忘れたり、家族が(うまくいえないのですが)あまりに自分勝手、合理的にふるまうと、新しい行動問題が出てくるように感じます。
 ましてや、言語獲得や知能的なものは、例の個性的な先生のやり方が、ずっと、本質的で、家族も幸せ、コストもかからないと思います。
Posted by しまなみ at 2013年09月06日 09:23
しまなみさん、

コメントありがとうございます。

続編の「発達障害のある子のABAケーススタディ」と比べると、こちらの1冊目のほうが教科書的なんですね。
ですので、こちらを先に読んで、その後で「続編」を読む、という順序のほうが、理解は深まるのではないかという印象をもっています。

言語獲得については…先日も書きましたが、やはり最後はフリーオペラント的になっちゃうんじゃないかなあ、と思っています。
もちろん、その一方で、ロヴァース法的なやり方も、いちおうは並行してやっていたほうがいいだろうとは思いますし、我が家もそんな感じではありましたが…。
Posted by そらパパ at 2013年09月15日 23:46
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