ですから、この本の話題ばかりがブログのトップにあるのは私としても(期待度とのバランスからいって)気持ち悪いので、私がいま注目している、期待の新刊についてご紹介しておきます。
http://aba.jugem.jp/?eid=574
「家庭で無理なくできる」の続編
当ブログ殿堂入りしている、井上雅彦先生の「家庭で無理なく楽しくできる生活・学習課題46」の続編、「家庭で無理なく楽しくできるコミュニケーション課題30 自閉症の子どものためのABA基本プログラム2」が、4月に刊行される予定だそうです。
↑こちらが新刊です!
既に出ている1冊めは、家庭でのABA療育入門の決定版ともいえるもので、「ハードなトレーニング」という印象をもたれがちなABA療育を「家族が楽しんでやるものです」と明確に再定義し、具体的にそのやり方をアドバイスする画期的な内容でした。
2冊目の「コミュニケーション編」は、つみきの会の藤坂氏との共著ということで、もしかすると「ハードなトレーニング」色が若干強まるのかな?という心配もありますが、ABAによるコミュニケーション療育を体系的に(しかも家庭療育レベルで)まとめた入門書というのはあまり見たことがないので、とても期待できそうです。
この本については、リリースされたら絶対にレビュー記事を書こうと思っていますので、よろしくお願いします!
↑こちらは既刊の「生活・学習課題」編。当ブログ殿堂入り。(レビュー記事)
はじめまして。拙著をご紹介くださりありがとうございます。コミュニケーション課題を家庭で、しかもうまく無理なく行うのは大変なことです。そのため前著では簡単な初期課題以外はあえてあまりふれませんでした。しかしながら巷のニーズとしてはあるとのことで今回の企画となったわけです。
お察しの通り、できるだけソフトにするのが私の役割になっています。
導入部分は私が書き、プログラム部分は藤坂さんのかかれたものを私の方で編集の手をいれさせていただいています。たりないなと思ったところはコラムとして私が加筆させていただきました。
このような本を執筆するといつも多くの葛藤に悩まされます。教育プログラムは直線的ではなく、いくつもの枝葉があり、子どもの発達や認知特性に合わせて適時選択修正が必要とされます。特にコミュニケーション領域は壮大でありデリケートだからです。そらパパさんやこのブログの読者のみなさまに本書を上手に読んでいただければと願っています。
直々のコメント、ありがとうございます!
前ご著書は、なんとなく「厳しい北風」がびゅーびゅーと吹いているような印象をもたれがちな「家庭でのABA」という営みを、暖かなイメージで描きなおすことに成功した、素晴らしい本だと思いました。
一方で、確かに取り上げられているテーマはやや簡単なものが多く、我が家のように重度の子どもには向いていましたが、もう少し上のレベルを目指すお子さんのニーズというのはあったと思います。
そのあたりが、今回の新刊でカバーされそうだということでとても期待しています。
Twitterでも多少関連する話題で先週末盛り上がっていましたが、個別性の強い「療育」という営みを汎用性のあるマニュアルにすることは、とても難しいことだと思います。ましてや「家庭でできる易しいABA」というのは、書く側としては本当に難しいチャレンジになるのではないかと想像します。
そのような本や治療・支援を通じて、私たち障害をもつ子どもや家族に大きな力を与えてくださっている井上先生には、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからもよろしくお願いします!