2010年02月18日

いちばん簡単なPC自作(2)

さて、前回の記事で部品は揃ったので、組み立てていくことにします。
なお、PC部品は静電気が大敵です。以下のすべての組み立てプロセスの前に、スチール製の机などに手を触れて静電気を逃がしてから作業をすることを忘れないようにしましょう。セーターなど静電気を発生しやすい服装での作業は厳禁です。
また、実際の作業の画像がないため、分かりにくくなっている点はお詫びします。Web上の動画や、自作関連のムックなどをあわせて参照ください。(そのうち、PCを分解したときにでも写真を載せるかもしれません)

1.仮組みチェック
まずは、マザーボード、CPU、メモリという中核パーツが正常に動作するかどうかを、裸の状態で仮組みしてチェックします。
これをやらなくても組み立てはできるのですが、いきなり本組みをすると、いざ電源を入れて動かなかったときの作業がとても面倒ですので、仮組みから始めることをおすすめします。

マザーボードを商品パッケージから取り出し、平らなところに置きます。平らな机の上に、マザーボードが入っていた静電気防止用の袋を敷き、その上にマザーボードを置いて作業すればいいと思います。


↑マザーボードの一例。


↑仮組みの作業手順(番号はこのあとの説明で使います)

まず、マザーボードにあるCPUスロット(CPUを装着する場所、図の①)のレバーを上げ、CPUを装着できる状態にします。
次に、CPUをパッケージから取り出し、マザーボードのCPUスロットに慎重にセットし、レバーを下ろしてCPUを固定します。

次に、CPUに付属しているCPUクーラーを、CPUの上に装着します。
インテルのCPUクーラーは「プッシュピン方式」を採用しています。要はピンを穴に押し込んで固定するわけですが、このピンは「半透明で中空の外側ピン」と「外側ピンの中空部分に押し込んで外側ピンを広げる内側ピン」で構成されています。
クーラーを固定するときには「黒い内側ピンが完全に上がっている」ことが重要です。内側ピンが上がってさえいれば装着用の穴(②の4か所)には楽に入るはずですから、4つの内側ピンを確実に上にあげて、軽い力で穴に押し込んで、やはり軽い力でプッシュピンを押し込んで固定していきます。うまく固定できると「パチン」という軽い音がします。
ちなみに、プッシュピンには矢印が書いてありますが、これは「取り外すときに回す方向」を表しているので、装着するときはすべて「矢印と反対方向」にプッシュピンを90度回しておく必要がありますので注意してください。
4つのプッシュピンを(対角線順に)うまく押し込んで固定できたら、念のためにマザーボードの裏側を覗いてください。4つのプッシュピンが同じ深さで押し込まれ、中心部に黒いプッシュピンのでっぱりが見えていれば、大丈夫です。


↑内側の黒いプッシュピンがあがっている(出ていない)状態。


↑内側のピンが下がっている(押し込まれている)状態。

CPUクーラーから出ている電源端子は、マザーボードの「CPU FAN」と書かれたコネクタ(図の③)につなぎます。自然に差し込める方向がありますので、それに従って差し込んでください。

次に、メモリを挿します。メモリは同じものを2本買っているはずですので、メモリスロットが2つの場合は両方に、4つの場合は色分けしてある同じ色の2つのスロットに差し込みます。(図の④)
差し込む前にスロットの左右のレバーを開き、メモリの切り欠きとスロットの凹凸を合わせてちょっと強めに真上から押し込むと、レバーが自動的に閉じてメモリが固定されるはずです。(そういう動きにならないときは、うまく装着できていませんので、何度か試行錯誤してください)

続いて、ケースに付属している電源と、マザーボードをつなぎます。この時点では、電源はまだコンセントにはつながないでください。
ケースの電源から出ているコードのうち、一番大きな24ピンのコネクタを、マザーボードの電源端子(図の⑤)に差し込みます。正しい方向でないと差し込めなくなっているので安心です。電源コードの長さが足りない場合は、マザーボードを袋に載せたままケースの近くまで移動させてつなぎます。
さらに、マザーボード上には4ピンまたは8ピンの補助電源用のコネクタ(図の⑥)もあると思いますので、こちらも同じ形の電源ピンをみつけて差し込みます。

ケースの「電源スイッチ」とマザーボードの電源スイッチ端子をつなぎます。
ケースから出ているコードのうち、電源スイッチとつながっているものには「POWER SW」「PWR SW」といった表記があります。同様に、マザーボード上にも同様の表記のあるピン(図の⑦)が出ているはずですから、それをつなぎます。(マザーボードによっては、マザーボード自身にテスト用の電源スイッチ(図の⑧)が付いているものもあります)

次に、マザーボードとモニタをつなぎます。マザーボードの映像出力端子(図の⑨)とモニタを、適切な映像ケーブルでつないでください。

以上で、仮組みが終了です。

いよいよケースの電源をACコンセントにつなぎ、モニタの電源を入れ、ケースの電源スイッチを入れます。
仮組みが成功していれば、次のようなことが順に起こるはずです。

・CPUのファンが回り始めます。
・モニタの画面上に、起動時のロゴなどが表示されます。
・キーボードがない、ブートできないなどのエラーが英語で表示されて止まります。


画面にエラーが表示されて止まるのが、正常な挙動です。まだキーボードもマウスもつないでないですし、OSどころかハードディスクもつないでいないわけですから。
万一、CPUのファンが回らずに起動画面が出たら、ファンの不良かファンの電源コネクタが正しく接続されていないということで、そのままだとCPUが焼きついてしまう恐れがありますから、すぐに電源を切ってください。マザーボードから焦げ臭いにおいがした場合も同様です。
そもそも電源が入らない場合は、「電源スイッチ」がうまく接続できていないだけかもしれませんから、よく確認してください。

仮組みが成功したら、ケースの電源コードをコンセントから抜き、マザーボードの電源ケーブルも外します(図の⑤と⑥の2か所を外します。ツメで固定されているのでツメのレバーを押して外しながら抜きます)。モニターケーブル、ケースの電源スイッチのコードも抜いて、マザーボードが自由に動かせるようにします。
CPUとメモリはつけたままで構いません。

これで仮組み・動作検証の作業は終わりです。次はいよいよ「本組み」に入ります。

(次回に続きます。)
posted by そらパパ at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | 更新情報をチェックする
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