自閉症療育寄り ⇔ ABA理論寄り | |||
とりあえず最初に読みたい | |||
次に読み進める本 | |||
必要に応じて | |||
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1冊を除いて、すべて内容紹介のレビューがあります。
行動分析学入門―ヒトの行動の思いがけない理由
自閉症へのABA入門―親と教師のためのガイド
自閉症を克服する
応用行動分析学入門
自閉症、発達障害児のためのトイレットトレーニング
A Picture's Worth
自閉症児の親を療育者にする教育
行動変容法入門
Pivotal Response Treatment(PRT)については、まだ読んでいる最中で、レビューは書けていません。
PRTは、上記「自閉症を克服する」の著者であるケーゲルが推進しているABAで、ロヴァース的な早期集中介入を、もう少し短い時間で効率的に実施する方法を模索するものです。「家庭でできる療育」という観点からは、少なくとも「ミーブック」よりはいいだろうということで、紹介させていただきました。
上記チャートについて、簡単に解説します。
ABAを学ぶにあたって、私が絶対にはずせないと思っているのが、最初に登場している「行動分析学入門」です。この本は、他のどの本よりも「ABAとはどんなものか」ということが分かり、ABAの理論的基礎もしっかり身につきます。
自閉症専門のABA本を早く読みたいと思われると思いますが、まずはこの本から。
次の段階としては、「次に読み進める本」の3冊をおすすめします。
個人的に一番おすすめは右の「応用行動分析学入門」ですが、値段が高いのと、やや専門書的なところがあります。読みやすさでは左の2冊のほうがいいと思います。ただし、「自閉症を克服する」はやや効能本的な匂いがしますので、少し距離をおいた読み方をおすすめします。
そこから先は、ニーズに合わせて読む本を選んでください。
ここで、1つ問題が出るかもしれません。
「どの本にもフォーマルトレーニングでやらせるべき課題が載っていない!」のです。課題に関しては、下記のような課題専門の本を別途手配する必要があるかもしれません。
認知発達治療の実践マニュアル
あとは、私が公開しているマッチングカードも、ささやかですが課題として使っていただけます。
今年の3月からblogを拝読させてもらってます。
4年前に1度、ABAのセミナーに参加した位で、全くABAの本を読んだ事がありませんでしたが、次男が通園しているママ友と話題になり、彼女に「「自閉症を克服する」を貸して貰って読みました。
確かに、「効能本的な匂い」がしますね。
確かに1歩距離をおいて読むにはいいかもしれません・・・
「行動分析学入門」・・・早速、中古で購入しました。
最初に「読みたい本」と勧められる(?)と好奇心を持ってしまいました。
値段も、試し読みするには手ごろな値段です。
「実践」する、というよりも、「知識」を広げる為に読もうと思います。
HPも拝見しました。
お二人のお子さんが自閉症というのは、子育てにものすごくエネルギーが(体力的にも、精神的にも)いりそうですね。率直に、すごい!と思います。
ABAは考え方が面白いと思います。
人の心は外から見える行動と、それへの関与だけで語れるのか語れないのか?そこに対する考え方が、ABAとTEACCHの分かれ目です。
「-入門」は、薄い本ですので読みやすいと思います。
今後ともブログともどもよろしくお願いします。
療育担当者の卵です。
去年MIND INSTITUEの夏の自閉症セミナーに
PRTに関するDr. Schreibmanの講義を聞きに行きました。
日常生活で使えて般化が促せること、
「子どもがハッピー。」という点を強調されていました。
PRTが合う子どももいれば、より構造化された方法が向いている子どももいるため、お子さんに合った療育アプローチを柔軟に探す必要があるとのことでした。
最近、自閉症スペクトラムなお子さん達に接して具体的に「どうすれば?」という事が増えてきたので、そらパパさんのリストを参考にさせて頂き、みっちり勉強したいと思います。
ABAは洗練されたいい方法だと思いますが、それだけで自閉症児の困難をすべてカバーできるものでもない、というのが私の最近の理解です。
ABAが得意とするのは「既に出ている行動」をコントロールするケースですね。
(このことについては書いたまま放ってあるシリーズ記事がありますので、そのうち公開できればと思っています)
ABAに関する本は、この記事以降も増えていますので、「ブックレビュー」も参考にしていただければと思います。
今後ともよろしくお願いします。
私も、HPのいろいろな場所を読ませていただきました。
私の娘も一時そうでしたが、いまだに多くの自閉症児は、特に未就学児については、「心理の先生の療育」と称して、遊戯療法を週1回受ける程度でお茶を濁されているケースが少なくないと思います。
その一方で、行動療法といえば極めて密度の高い訓練を「熱狂的に」行なうのが唯一のあるべきやり方だという考えが、特にインターネットを見ていると強すぎるように思います。
プロのためのではなく、保護者のための行動療法ということでいえば、私は端的には問題行動のコントロールと自助スキルの獲得に明確に焦点を当ててもいいのではないかと個人的には思っています。
多くの人の(保護者も、プロの側も)関心は音声言語にあるのかもしれませんが、多種多様な困難を持つ自閉症児の音声言語を、マニュアル化された行動療法で何とかするということが現実的に可能なのかどうか、私にははっきり分からないのです。
・・・少し脱線気味になりましたが、今後ともアドバイスなどいただければ幸甚です。
さっそく、先生のブログで「動因操作」について触れられている記事を改めて読ませていただきました。
確かに、ただ課題を長時間詰め込むようなロヴァース的自閉症療育では、ご指摘のような動因操作への配慮は多くないように思います。
そのあたりをしっかり勉強するためには、現在出ている本でいうと、ABAの本にとどまらず、実験(学習)心理学まで戻らないといけなさそうですね。私自身も、もっと勉強しようと思います。