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パブリックドメイン・クラシック
著作権(厳密には著作隣接権ですね)の切れたクラシック音楽の演奏を、無料でMP3形式でダウンロードできるサイトです。
ちなみに私はクラシックのなかではバッハの大ファンで、かなりの作品をCDなどで集めていました。(今はかなり整理しましたが)
なので、今回のサイトのなかの、バッハの作品ページから、おすすめの作品をいくつかご紹介したいと思います。
(アクセスが集中しているのか、なかなかうまく接続できませんが、何度か試すとうまくいくようです)
バッハの音楽はバロック音楽と呼ばれますが、その最大の特徴は「多声音楽である」ということです。
つまり、和音を積み上げてジャーンと鳴らすのではなく、複数のメロディが同時並行的に奏でられることによって生み出される音楽なのです。
具体的には、「かえるのうた」の輪唱をイメージしてもらえばOKです。
「かえるのうた」のように、多声音楽では、同じ・あるいは少し変形した複数のメロディが、時間的にずらされながら同時に奏でられていきます。
ですから、バッハの音楽を鑑賞するときも、「和声的に聞く」のではなく、「複数のメロディを頭のなかで分解しながら聞く」と、より楽しめるわけです。(そして、メロディを分解しやすい演奏が「いい演奏だ」という側面もあります。)
その「複数のメロディを分解して楽しむ」練習として最適なのが、「2声のインヴェンション」と「3声のシンフォニア」です。
ピアノの練習曲として有名な作品ですが、名前のとおり、インヴェンションではわずか2つ、シンフォニアでも3つのメロディ、それだけがずれたり合わさったり変形したりしながら、音楽を紡いでいきます。多声音楽とはどんなものかを「体感」するためのベストの素材です。
インベンションとシンフォニアの後は、究極の多声音楽と呼ばれる「フーガ」に挑戦してみましょう。
・「平均律クラヴィーア曲集」(第1巻 BWV 846~869、第2巻 BWV 870~893、ちなみに「BWV」はバッハの作品番号です)の「フーガ」の作品群
・有名な「フーガ ト短調 BWV 578(小フーガ)」
・無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ(第1番 BWV 1001、第2番 BWV 1003、第3番 BWV 1005)の各第2楽章のフーガ
・音楽の捧げもの BWV 1079の「リチェルカーレ」(リチェルカーレはフーガとほぼ同じ意味だそうです)
あたりがおすすめです。
特に、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタはヴァイオリン1本だけのソロ曲で、「単音しかでないはずのヴァイオリンで、無理やり複数のメロディを同時に演奏する」という超絶技巧曲としても有名で、聞いているほうも非常にスリリングな気分になります。
このサイトにはありませんが、バッハの究極のフーガ作品集として「フーガの技法」という未完の遺作があります。フーガ好きにはたまらない濃厚な作品なので、上記の曲で多声音楽に興味をもたれたら、聞いてみてもいいと思います。
以下は、一般的に有名なバッハの作品です。
・トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565 いわゆる「鼻から牛乳」。バッハの20代の若い頃の作品といわれています。
・心と口と行いと生きざまは BWV 147 誰もが知っている「主よ、人の望みの喜びよ」はこのカンタータ(声楽曲)の挿入歌です。
・シュープラー・コラール集 第1曲「目覚めよと呼びわたる物見の声」BWV 645
これも割と有名なオルガン曲だと思います。
・ヴァイオリン協奏曲 第1番イ短調 BWV 1041
・ブランデンブルク協奏曲 第5番ニ長調 BWV 1050
・管弦楽組曲 第2番ロ短調 BWV 1067
室内楽曲系でシリーズでたくさん出ている作品の、それぞれ一番有名だと思われる作品は上記のとおりです。このうち、「管弦楽組曲第2番」は、私がバッハを好きになるきっかけになった作品です。
ちなみに、有名ではありませんが、「ブランデンブルク協奏曲第4番」はリコーダーが主役の珍しい作品です。
・マタイ受難曲
バッハの声楽曲の最高峰と呼ばれている作品です。非常に長い(2時間以上)作品ですが、冒頭の「合唱」だけでも聞く価値があります。
・イギリス組曲 第2番イ短調 BWV 807
これは個人的な好みで。それほど有名ではないと思いますが、日本人好みの短調の鍵盤楽曲です。
クラシック音楽mp3無料ダウンロード 著作権切れ、パブリックドメインの歴史的音源
http://classicalmusicmp3freedownload.com/ja/
情報ありがとうございます!
いつの間にかなくなって(移転して)いたんですね。
先日教えていただいた本ブログの記事を読んだついでに、つらつらと記事項目を眺めていると、こちらの記事が目に飛び込みました。
なんだかストーカーぽいなと思いつつも、実は私もちょっとだけ「クラオタ」であるため誘惑には勝てず(笑)、少々コメントさせていただきます。
私はそもそも古典派~後期ロマン派あたりが守備範囲でバロック音楽は苦手だったのですが、年を食ったせいか最近シンプルな音楽を脳ミソが求めているらしく、ちょこちょことバッハの曲を聴きはじめています。
しかし、趣味がかなり偏っている+ミーハーな私が愛聴するバッハとは…
・コラール「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」
・無伴奏チェロ組曲第1/第3番
・無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番から
「シャコンヌ」だけ(笑)
これだけw しかもみんな「テレビで聴いたことある」「映画で使われてた」みたいな二次的な接点から入ってるので、クラオタを自称するのもどうかという体たらくです。
いつかは「平均律クラヴィーア曲集」とか「ブランデンブルク協奏曲」「マタイ受難曲」みたいな「これぞバッハ」な曲に到達できるのか…道は遠いですねえ。
コメントありがとうございます。
いつも別ブログではお世話になっています。
このエントリ、懐かしいですねえ。
いまリンクをクリックしてみたら、ぜんぶリンク切れになっていて悲しかったですが(笑)。
私はバッハ、今でも大好きです。
いっとき、好きすぎてCDを毎月何万円分も買ってしまって家の中に積み上げてしまったこともありましたが、今はすっかり枯れて(?)、昔(その頃)買ったCDを聞き返して楽しんでいる感じですね。
「これぞバッハ」的なのは、最初から試してもなかなか好きになれないかもしれません。
(ちなみに「ブランデンブルク」はあまりバッハ的ではないと私は思っています)
「これぞバッハ」の入り口は、「インヴェンションとシンフォニア」をピアノで弾いてるやつかな、と個人的には思います。
https://www.youtube.com/watch?v=fCVaT1P1WT0
ご教示いただいたリンクから「インヴェンションとシンフォニア」聴かせていただいております。「入り口」ながら確かにやや厳しいかもしれません(笑)。
もしよろしければ、私にも1曲ご紹介させてください。
本記事で「フーガの技法」について書かれていましたので、ぜひこちらを…。
ベートーヴェン 「大フーガ(Grosse Fuge)」変ロ長調 op.133
元は弦楽四重奏曲のいち楽章だったのですが、諸事情から独立の楽曲とされました。「ベートーヴェン版『フーガの技法』」と呼ばれることもある、楽聖最晩年の孤高の作品です。
邪道かもしれませんが、おすすめするのは20世紀初頃になって編曲された弦楽合奏版です。私はフルトヴェングラー指揮の音源↓を愛聴しています。気が向かれましたらどうぞご一聴ください。
https://www.youtube.com/watch?v=pSfcE3HH7dk
(当コメントには特にレスは不要です。お気遣いなく)