PECS用の絵カードを作る手順を、写真で簡単にまとめてみました。
PECSに限らず、絵カードを療育に活用しようと考えている方にとって参考になるかもしれません。
なお、今回のやり方は、「A Picture's Worth」に掲載されている白黒写真や、PECS商品販売サイトの写真などを参考に作成したものなので、「本家」とはちょっと違っているかもしれません。
今回は、デジカメ写真から、名刺サイズの2/3くらいのサイズの絵カードを作る方法をご紹介します。
ちなみに、「本家」では、1辺1.75インチ(4.45センチ)が標準サイズで、学童児や成人向けには1インチ(2.54センチ)という小型サイズもあるようです。今回作る、名刺サイズを基準にしたカードは1辺が5.5センチ+ラミネートの外辺となりますから、それよりやや大きめになります。
写真を撮るときは、対象物が背景にまぎれないように注意してください。白い背景や、何もないフローリングの上にものを置いて撮影するといいと思います。
印刷用紙として、名刺印刷用のOA用紙を使うことにします。
もちろん、普通のA4の紙に印刷して、後ではさみで切ることもできますが、ラミネート加工をするときに高さが狂っていると非常に扱いづらくなるので、最初から定型サイズで切れ目の入っている専用の名刺用紙を使うのが簡単です。
この後で、エーワンというメーカーのソフトを使うので、エーワンの名刺用紙(マルチカード)を選ぶのが無難です。パソコンショップで普通に売っていると思います。
マルチカード 51002
エーワン
¥400程度
印刷用のソフトは、エーワンが無料で配布している「ラベル屋さんHOME」がおすすめです。
というのも、PECSカードを印刷するときに必要な、「カードの1枚1枚に別の絵柄を印刷して、しかも写真とテキストを同じレイアウトで配置する」というのが簡単にできるからです。
使い方は、まず用紙を選んで、1枚分のレイアウト(文字と画像)を作成します。
ここでは、名刺の左半分に写真と名前のテキスト枠を設定して、右半分は白紙にします(後で切ってしまいます)。
↑既存のテンプレートは使えないので、「文字」と「画像」をそれぞれ1つずつ追加して、左上の1枚のレイアウトを作ります。
次に、「リンク機能」というタブをクリックして、リンク機能を使うモードにします。
そして、写真(イメージ1)とテキスト枠(テキスト1)をそれぞれリンクの対象として、写真のファイルの場所と名前をワークシートに順番に入れていきます。
すると、同じレイアウトで内容の違うカードが並んだものを、簡単に印刷することができます。
↑ファイル名とテキストをセルに入れるだけで、自動的にカード1枚1枚にレイアウトされます。この機能が無料のソフトでついているのは素晴らしいです。
というわけで、実際に印刷したものがこちら。
切れ目が最初からついているので、手でパキパキと折って名刺サイズに切り離します。
続いて、余計な余白をハサミで切り落とします。
この後はラミネート加工です。
(次回に続きます。)