2009年07月08日

ササッとわかる「自閉症」の子どもの育て方(立ち読みレビュー)

今日は短文のレビューを3連投します。

こちらは、とにかくカンタンな自閉症入門書です。


ササッとわかる「自閉症」の子どもの育て方 (図解 大安心シリーズ)
著:山崎晃資
講談社

第1章 自閉症の子どもとはどのような子か
第2章 自閉症とはどのような障害か
第3章 自閉症の子どもに必要な治療とは?
第4章 家庭での育て方が子どもを変える

よくある、親御さん向けの自閉症「入門書」です。
ボリュームが非常に少ないのが特徴で、B6版で110ページしかないうえに、見開きで左ページは常に図表なので、実質50ページくらいしかありません。しかも文字がとても大きいので、本というよりは「小冊子」くらいに思ったほうがいいでしょう。イラストが多く文字が大きいこともあり、とても読みやすいのは評価できます。

内容的には、極めてオーソドックスなもので、療育などについても、「行動療法とかTEACCHというのがありますよ」といったことが書かれている程度で、具体的な内容はほとんどありません。
ただ、若干気になる記述もあり、例えば「自閉症が増えた原因は環境ホルモンや化学物質の増加も一因」とか、「絵カードよりもまずは言葉かけ(絵カードを否定しているわけではないようですが)」とか、「自閉症にもやはり精神療法が重要だ」といった辺りは、個人的には疑問を感じるところです

悪い本ではないかな、と思いますが、どちらかというと、自閉症の親でない親御さんとか、自閉症のことを「まったく知らない」人が初めて読むような内容なので、それよりも「先」に進んでいる人にとっては明らかに物足りない内容だと思います。

「できるだけすぐに読めて、とにかく簡単な」自閉症の本を求めている方にならすすめられるでしょう

※その他のブックレビューはこちら


posted by そらパパ at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
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