まず1つめですが、このタイマーに名前をつけることにしました。
先日のコメントのやりとりで、確かにこのタイマーを呼ぶときに、私も「電子タイマー」とか「PICマイコンタイマー」とか、いつも違う呼び方をしていてはっきりしないことに気づいたので、ちゃんと名前を決めてその名前で呼ぼう、と考えたわけです。
それで、いろいろ考えた結果として、この電子タイマーは、「そらまめ式電子タイマー・マルチランプ64」(略称・「そらまめ式電子タイマー」)と呼ぶことにしました。
先のコメントでも書いたのですが、この電子タイマーの最大の特長は、これまで数個~10個程度のものがほとんどだった、時間を示すランプの数を、一気に64個にまで増やした点にある(その結果、ランプが次々と消えていく様子が視覚化できて、「時間の構造化」に貢献している)と考えています。
ですので、その特長をネーミングに入れたい、と考えました。
でも、ちょっと長くなるので、その部分はサブネーム化して、普段は「そらまめ式電子タイマー」と呼ぶことにします。
さて、そんな「そらまめ式電子タイマー」ですが、我が家でも日常的に使っています。
そんな折、妻から「携帯用にもっと小さくならないか?」という相談を受けました。
小さく、といっても、縦横の大きさ自体を小さくするのは基板への配線デザインから見直す必要があって大変なので、最小限の改造でできそうな「薄型化」に挑戦してみることにしました。
普通に組み上げたタイマーで、厚みを一義的に決定しているのは言うまでもなく「ケースそのもの」ですので、ケースをスライスすることで薄型化することを考えます。
で、どこまで薄くスライスできるか?
本体の厚みを増している要素としては、第一に、基板の下の「足」、スペーサーがあげられます。
ケースが金属製の場合、回路のショートを避けるためにスペーサーは重要ですが、今回のケースはプラスチックで電気を通さないですし、かかっている電圧もたかだか5~9Vなので、スペーサーなしで基板をケースにぺったりと密着させて固定することにします。
この際、基板裏側に出ているマトリックスLEDの「足」がちょっと長めなので、裏側に飛び出している部分は目一杯切ってしまいました。

↑スペーサーを省いて、ケースにじかにねじ止めしています。
次に、基板の表側で一番高さがあるのが、006P電池の電池ボックスです。
006P電池自体は、電池ボックスほどは厚みがないので、電池ボックスを外して、代わりに端子にはめ込むだけの「電池スナップ」に替えれば、かなり高さを抑えることができます。
ただし、これだと電池が固定されずに動いてしまうので、安易な方法ですがマジックテープで電池をケースに固定することにしました。

↑電池ボックスを廃止して、電池スナップ&マジックテープを使いました。左側にはケースの外から操作できる電源スイッチもついています。
さらに、我が家で常用している(厚みのある)電子タイマーは、先日ご紹介した、ケースを開けなくてもすべての操作ができるように改造したもので、妻もその操作法に慣れているので、今回の薄型バージョンも、ケースを開けなくても操作できるようにします。
具体的には、電源スイッチを横出しのスライドスイッチにして(これは前回の改造と同じ部品です)、タクトスイッチについては、タクトスイッチ自体はそのままで、フタの、ちょうどタクトスイッチの真上から棒を下ろして、その棒を上から押すとフタ全体がしなってタクトスイッチが押せるようにしました。(薄くなって、フタからタクトスイッチまでの距離が短くなったからこそできるやり方です。)

↑フタにつけた棒を、フタごと押し込むと、タクトスイッチが押せます。
以上の改造の結果、トータルの厚みは2.5cm弱となり、ノーマルの半分以下になりました。
これなら、携帯用タイムタイマーの代わりに、カバンに入れて持ち運ぶことも十分可能な感じですね。また、フタとマトリックスLEDとの距離も短くなり、視認性も向上しています。

↑我が家で使っている、通常の厚みのタイマーと比べてみました。
ただ、問題もないわけではありません。
まず、厚みがなくなったために、自立しなくなりました。立てて置くためには、別途支えが必要なので、支えがないときには、立てずに、平置きして使うことになります。
また、ケースをスライスした結果、わずかですがケースの径が変わり、フタがかっちりと閉まらなくなりました(閉まることは閉まるんですが、割と簡単に外れてしまうという感じです)。ですので、フタをビニールテープで固定する形にしました。(だからこそ、フタを開けずに操作できるようにした、というのもあります)
まあ、やっつけ仕事での改造なので、まだまだ完成度はそれほど高いとはいえませんが、タイマーを薄型にすると予想外に「かっこいい」ですし、電子的な改造なしでできる改造だということもありますので、製作キットでタイマーを自作された方は、試してみてもいいかもしれません。
私は手先は器用ではないです。
それは、2枚目の写真の、ケースをスライスした切り口を見ていただければ分かると思います(笑)。
ただ、いろいろなことに楽しみながらチャレンジしたいと思いますし、それをできるだけ皆さんと共有して、少しでもお役に立てればいいな、と思っています。