(このシリーズ記事も、忘れたわけではないのですが、更新がなかなかできずご迷惑をおかけしています。)
3.絵カードを作る
それでは、いよいよ絵カードを実際に作ってみることにしましょう。
このシリーズ記事では、絵カードのサイズについて、パソコンでの作りやすさ、素材の入手性の高さなどから、「55mm四方の正方形」を標準とします。絵カード本体が55mmで、そこにラミネートフィルムの「縁」がつきますので、全体の大きさはおよそ「1辺60mm弱」くらいになります。
ちょっと大きめな感じもしますが、実際に我が家ではほぼ全ての絵カードをこのサイズで運用していますので、それなりに使いやすいサイズになっているのではないかと思います。
↑1辺55mmのカードは、大人が持つとこんな感じです。
微細運動(指先の細かな運動)が特に苦手なお子さんに適用する場合は、もっと大きなサイズ(例えば写真L判サイズや、はがきサイズ)も検討してもいいでしょう(ただし、大きすぎると逆に扱いにくいという可能性もありますのでご注意ください)。逆に、慣れてくればもっと小さなサイズにして携帯性を高めることも検討できると思いますが、いきなり小さいものを作るのではなく、まずはこのくらいのサイズから始めることをおすすめします。
ちなみに、「なぜ1辺55mmが便利なのか」といえば、「名刺サイズの短辺の長さだから」です。このサイズなら、パソコン用の名刺印刷シートも活用できますし、ラミネートフィルムも「名刺サイズ」のものがそのまま使えるわけです。
絵カードの台紙には、ある程度厚みのある用紙を使います。ただし、後でラミネートフィルムで補強すればかなりしっかりした固さになりますから、「厚紙」というほどではなく、写真プリント用紙とかはがき用紙程度の厚みがあれば十分です。(この後でご紹介する作り方でも「写真プリント用紙」を使います。)
(1)用意するもの
絵カードの作成には、パソコンとプリンタを使うのが便利です。
パソコンベースで作成することを前提とすると、以下のようなものを用意すれば絵カードを作ることができます。
・パソコン
極端に古いものでなければ、どんなパソコンでも大丈夫です。以下では簡単のために、最近のWindowsがインストールされているものとして説明します。
・パソコン用プリンター
こちらも、一般的なもので十分です。写真プリント用の小型のものでも、専用紙にしか印刷できないものを除いて、問題なく使えると思います。
・ラミネーター
いろいろなサイズがありますが、「はがき(A6)サイズ」まで対応の、小さくて安価なモデルが、扱いやすくて便利です。
・「名刺サイズ」のラミネートフィルム
フィルムには厚さが100ミクロンと150ミクロンのものがありますが、安価なラミネーターの場合、100ミクロンのものしか使えないものが多いです。ですので100ミクロンのものを選びましょう。名刺サイズなら、100枚セットなどでもかなり安く入手できます。
・「写真L判サイズ」のパソコン用印刷用紙
印刷する絵カードは名刺の短辺サイズですが、用紙としては写真L判サイズを使います。用紙のメーカーは自由ですが、プリンタのインクのタイプ(染料タイプ・顔料タイプ)と合致するよう注意してください。
・マグネットシート
柔らかいプラスチックに磁石が練りこまれたシートで、はさみで切り取ってカードの裏に貼り、冷蔵庫などの金属面に貼り付けるために使います。
100円ショップなどの文房具売り場で入手できると思います。どうしても見つからない場合は、割高になりますが、パソコンの印刷用紙の「マグネット用紙」も流用できます。裏面が粘着シールになっていない場合は、両面テープも別途用意しておいてください。
・マジックテープ(裏面が接着式のもの)
マジックテープのオスとメスがセットになったもので、裏面が両面テープになっていて簡単に貼り付けることができるようになっているものです。これも、100円ショップなどの「手芸コーナー」で入手できるはずです。細長いベルト状になっているものや、円形シールのようになっているものがあります。
絵カード作成のために、何か特別な用紙やソフトウェア、専用器材といったものはまったく必要ありません。家電量販店や100円ショップなどで普通に入手できる、市販の一般的なものだけですべて作ることができます。
↓一応、「近くの店で見つけられない、探す時間がない」という方のために、Amazonの通販で買える、絵カード作成ツールを整理しておきました。
↑A6サイズまで対応の安価なラミネーターと、このラミネーターに対応した名刺サイズのラミネーターフィルムです。
↑絵カードを印刷する、写真L判サイズの光沢紙です。
↑マグネット用紙です。
(次回に続きます。)
絵カードはとても有効な療育方法だと思います。
我が家は、安直に既製品を使用しましたが、携帯の仕方に工夫しました。
こちら=> http://angel.ap.teacup.com/tsumiki-niigata/100.html
コメントありがとうございます。
我が家でも、身の回りのものを写真にとりまくって、それをプリントしたものを同じような簡易アルバムに入れた「身の回りのものアルバム」を娘がずいぶん小さい頃に作りました。
やがてそれを娘は好んでみるようになり、それが今の「絵本好き」につながっているように思います。
ちなみにそのアルバムは今でも使っているので、そこに写っている家族の写真はみんな若い(娘は「幼い」)です。(笑)