私自身、オリジナルDVDを制作した理由の1つでもあるのですが、自閉症児に対して何かを教えるときに、具体的に目で見て分かる、ということが非常に有効だという気がしています。
もともと自閉症児は視覚優位だという話もありますし、また娘のようにまだことばのない自閉症児に対しては、何かを教えるというときに映像以外の手段がほとんど考えられない、ということもあります。
さらには、娘はテレビに映る映像をけっこう真似して楽しんでくれます。オリジナルDVDでは画面に合わせて口パクしていますし、妻のブログにもありましたが、パラパラのDVDを見せると真似して踊ったりします。
最近は、ヨガや整体などのダイエット本や、社交ダンスやバレエの入門書などにもDVDつきのものが増えてきたので、同じようなことができるものがないかたまにチェックしているのですが、
・子ども(娘)にもできて危なくない
・BGMのリズムに合わせて踊ったり体操したりするもの
・余計な映像(うんちくを語るシーンや、イメージ画像など)が挿入されない
といった条件を満たすものがどれなのか分からなくてなかなか買えません。もしいいDVD付きの本があれば教えてください。
さて、そんなわけでDVDつきの本をいろいろ見て回っていたら、とんでもない本を見つけました。
DVDではじめるおりがみ―月ごとに、きせつをたのしむカンタンおりがみ!
著:小林 一夫
池田書店
この本のどこがとんでもないかというと、付属しているDVDの収録時間がなんと3時間!片面2層の大ボリュームで、折り紙の基本動作に加え、43作品もの折り方がまさに「目で見て分かる」DVDです。
しかもさらにすごいのは、その3時間の収録時間中、折り紙を折っている著者の小林氏がずっとしゃべっています。それも、事務的に折りかたを説明するといった雰囲気ではなく、「折り紙教室」で楽しく教えているというか、肩の力が抜けた軽妙な語り口で、聞いているこちらまで楽しくなってきます。
このおっさんタダ者ではないな、と思って調べてみると、
http://www.monodukuri-net.com/new/3rd/hakubutsukan/origami/origami.html
http://www.php.co.jp/fun/people/people.php?name=%BE%AE%CE%D3%B0%EC%C9%D7
やはり、折り紙を広めるために世界中を飛び回っているエンターテイナーでした。御茶ノ水にあるおりがみ会館の館長でもあるようです。
それにしても、このDVDは本当にすごいです。惜しむらくは、DVD制作に使ったMPEGエンコーダーの性能が低かったのか、ブロックノイズが出て多少映像が不安定なこと。
でもそれを割り引いても、こんな楽しくてレアな3時間もの長尺のDVDがついていて1554円というのは、はっきり言って破格。
今の時点で娘に見せても意味はなさそうですが、将来、このDVDを見て折り紙を折ったりする日がくるといいな、と思いながら、今は自分で見て楽しんでいます。
追記:なんとこの本には姉妹書があります。
DVDではじめるあやとり
菊地 由紀 (編集)
池田書店
うーん、とても気になる。
書店の店頭では見かけないので、Amazonで買ってしまおうかな。(笑)
→買いました。が、こちらは普通のDVDでした。悪くはないですが。
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