マッチング課題(前回の記事がこちら)について、補足とまとめです。
これまで説明してきたように、マッチングには大きく分けると3段階、さらにもう少し細分化すると4段階のステップがあります。
1. 単純マッチング
並べられている見本を見て、手持ちの課題を合わせるマッチング。
2. 選択マッチング
提示された見本と同じものを、複数の手持ち候補から選ぶマッチング。
3-1 抽象化選択マッチング
具体的なものと抽象化された記号との間の選択マッチング。
3-2 音声マッチング
単語を聞いて、それに対応するものを選択するマッチング。
上ほど簡単で、下にいくほど難しくなります。それぞれについての詳細はこちらを参考にしてください。
私の制作したオリジナルマッチングカードは上記の1.の単純マッチングと2.の選択マッチングに対応しています(先日の教材改訂で、選択マッチング課題の進め方についても正式に対応しました!)
このマッチングカードで、単純マッチング課題の段階15までクリアできるようになれば、単純マッチングのスキルは十分に発達したといってよく、次の「選択マッチング」の段階に進んでいいと思います。そして、選択マッチング課題でも、段階15までをクリアできるようになれば、このマッチングカードを使った課題はひととおり修了です。
ところで、今回のマッチングカードの図柄は、たべものやのりものといった分かりやすい図柄ではなく、あえて抽象的な図柄としました。
これは、その図柄を子どもが「知っている」「知らない」という要素によって本来意図している難易度に影響が出ないようにし、図柄だけをヒントにした、厳密な意味でのマッチングスキルのトレーニングにしたほうがいいかな、と考えたためです。
また、後のステップで抽象化された記号を使ったマッチング課題を行なうことを考えると、抽象化された図柄にも意味があって区別すべきものなんだ、という気づきを持ってもらうことにも、もしかすると意味があるんじゃないかと思います。
今後、上記の3-1、3-2のマッチング課題のためのマッチングカードも制作したいと思います。こちらは逆に、具体的なものを使う必要がありますので、今回とはかなり違うものになる予定です。
もし市販のものを使うとすれば、超定番だと思いますが、やはりこれでしょうか。
音声マッチング課題に使うとすれば、1つのカードにつき2セット必要になります。(最初は名前を言いながら同時にカードも見せる必要があるため。手順については改めて説明します)
くだものやさいカード/たべものカード/生活道具カード
くもん出版