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2005年12月07日 [ Wed ]

「早期集中介入」とは何者なのか?(1)

前回の「マッチングカードについて(1)」と、内容的には一部つながっています。

タイトルにある「早期集中介入」というのは、ロヴァースという人が開発した自閉症児むけの行動療法(応用行動分析)で推奨されるトレーニングのやり方で、

・できるだけ早い時期から
・毎日、膨大な時間をかけて
・長期間

行動療法によるトレーニングを行なうことを指します。より具体的には、2歳とか3歳の幼児を対象に、毎週40時間以上のトレーニングを、2年以上継続して行なうことが必要だとされています。

ロヴァースや系列の研究者の実験によると、密度の高い早期集中介入を行なった場合、自閉症が「治った」と呼んでいいくらいの改善が多数見られるのに対して、それより密度の低いトレーニングでは効果は激減するという結果が示されており、この結果だけを見ると、行動療法は、早期集中介入でやるか、まったくやらないかという極端な二択しかないようにさえ思えてきます。

なぜこんな結果が出るのか、本当に密度の低い行動療法は意味がないのか、私なりに思うところがありますので書きたいと思います。

そもそも、なぜ自閉症の子どもにとって、ことばが出なかったり、一度出たことばが消えたり、コミュニケーションが発達しなかったりするのでしょうか。
もちろんいろいろな可能性がありますが、行動療法(応用行動分析)の枠組みで考えた場合、「自然には強化されないから」という一言に尽きるのではないでしょうか。

つまり、こういうことです。
生まれたての赤ちゃんにとって、例えば「母親と目が合う」という行動は、それによって微笑みが返ってきたり、声をかけられたりすることで強化されるようです。つまり、母親の微笑や声かけは普通の赤ちゃんにとっては好子(ごほうび)になっています。その結果、赤ちゃんは自ら積極的に母親と目を合わそうとするようになり、こういった行動が原初的なコミュニケーションになっていくと考えられます。
ことばについても、「ことばを発すると周囲がよろこぶ」といった程度のことでさえ、普通の赤ちゃんにとっては「ごほうび」となるのです。
これらの「強化のしくみ」がうまく働くことで、「ことばを使ってコミュニケーションする」という行動が、日常の生活の中で自然に強化されるいいサイクルが生まれます。ここには、特段の努力とか配慮は必要ありません。

一方、自閉症児の場合はどうでしょうか。
自閉症児では、認知のシステムに何らかの障害/異常があるため、微笑を返したり声をかけたりすることが「ごほうび」(好子)にならない、と考えられます。その結果、偶然目を合わせるという行動があってもその行動は(母親が微笑を返しても!)強化されず、消去されていってしまいます。
ことばについても、何か言ってもそれが「ごほうび」により強化されないため、消去されます。「一度出たことばが消える」というのは、脳が退化するわけではなく、せっかく出てきた言語行動であって、それが強化されず、結果的に消去されてしまった状態だと考えられます。
つまり、自閉症児の場合、これらの行動は自然には強化されない(自然状態では消去される)、ということなのです。

この前提に立つと、「早期集中介入」とは何なのか、見えてきます。続きは次回書きたいと思います。

(次回に続きます。)

posted by そらパパ at 21:26 はてなブックマーク | コメント(2) | トラックバック(0) | そらまめ式
この記事へのコメント
うー、続きは次回なんて。。。
楽しみにまってますね。
Posted by あんあん at 2005年12月08日 21:35
先ほど続きをアップしました。

話としては実はまだ終わってませんが・・・
ただ、「早期集中介入」については一旦今日の書き込みで終わりです。
Posted by そらパパ at 2005年12月09日 00:07


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