間取りに関していうと、もう一点考慮したポイントとして、
4.寝室と子どもの個室の緩やかな仕切り
というのがあります。
先にトイレについてまとめた際に、標準仕様の開き戸から有料オプション(しかも結構高い)の引き戸に変更するドアは「厳選して、『本当に意味のある場所』だけにする」という考えで決めた、という話をしましたが、そういう意味で「意味のある引き戸」にしたもうひとつの場所が、親の寝室と子どもの個室の間仕切り部分です。
親が寝る寝室と子ども部屋を連続した部屋として大きな引き戸で仕切り、ふすまで仕切られた昔の日本家屋のように、引き戸を閉めれば個室に、開けば連続した大きな部屋になるようにしたわけです。
下の子が小さいうちは、親と下の子が同じ部屋で寝て、上の子は隣の個室で寝てもらいますが、介助のためには常に様子を見ている必要もありますから、間仕切りは少し開けて異常がないかが見て取れるようにしておきます。
そして下の子が大きくなって個室が必要になったら、今度は上の子に親の側の寝室に移動してもらい、下の子に個室を使ってもらうことを想定しています。
その際には、下の子はいつでも個室の引き戸が開くようでは困るでしょうし、上の子にも一定のプライバシーを確保できるように(あと、親と寝る時間が違うので不用意に起こしたりしないように)、鍵をつけるなり、何らかのリフォームを行うつもりでいます。
ちなみに、先の記事に出てきた「1階のキッチンを半クローズドにするために張り出している壁」と、「2階の寝室と個室の間の引き戸を全開にした際に扉を収納する場所に張り出している壁」は上下でつながっていて、家全体の地震の振動を支える耐力壁になっています。
この耐力壁は、最初に間取りを設計したときにビルダーの設計士に壁量計算をしてもらって、耐震力は全体的に良好なもののこちら側の壁側だけが若干壁量が少ない(=地震の際に弱点になりうる)ということがわかったので、私の方で設計変更して設定したものです。
この壁を1階2階で連続した耐力壁として追加したことで、もともと耐震等級3(最上位)を十分クリアしていた壁量とバランスがさらに大幅に改善し、セカンドオピニオンを受けていた外部の建築士からも「絶妙で非常にいい構造だ」とお墨付きをもらうことができました。