2017年11月27日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(144)

外構工事の、「駐車スペースの舗装」という最大の要素以外の項目について、それぞれ検討して決めていったことを書いています。

今回は、

2.その他のスペースの舗装

についてです。

「その他」というのは、駐車スペースと玄関アプローチ以外、ということになりますが、これらを除いた敷地については、

・普段は通行しない
・面積は結構広い


ということがポイントになります。

ふだん、理由がない限り通行しないわけですから、通行のしやすさや、耐荷重性などは考慮する必要がありません
一方で、前面以外の敷地をぐるりと囲む範囲がすべて舗装すべき対象となるので、総面積は意外と広く、舗装単価の高低が全体コストにけっこう大きなインパクトを与えます。(舗装工事というのは、基本的に「1平米あたりの単価✕舗装面積」という計算式で工賃が決まります。)

ですから、見た目がそこそこ良くて、舗装単価ができるだけ安い舗装方法を選ぶことが必要になってくるわけです。

というわけで、この部分の舗装の選択肢はほとんど一択、

・砂利敷き

ということになります。

「何もしない(そのまま)」というのも選択肢としてはありえるのですが、最近のモダンな外観の家にむき出しの土を組み合わせると、ものすごく貧乏臭く見えてしまうのが避けられませんし、乾燥して風が強い日は土ぼこりが舞って外壁を茶色く汚し、雨がひどい日は泥水が玄関アプローチなどにも流れ出してアプローチを汚し、そして夏になると雑草がボーボーと生えるので草むしりが大変という、非常にメンテンナンスが面倒な家にもなってしまいます。

ですから、舗装はするわけですが、他のやりかたに比べてコストが非常に安く、その割には見た目が美しい「砂利敷き」を選ぶのが自然ということになります。

ちなみに、砂利を敷くだけならホームセンターで砂利を買ってきて自分で敷いてもできますが、

・必要な砂利の量が意外に多い
・自分でただ敷くだけだと雑草がボーボーと生える


ということから、外構工事をやるなら業者に一緒にやってもらったほうが合理的です。
業者に依頼すれば、砂利の下に雑草を防ぐ防草シートを敷き、そのうえに十分な量の砂利をしっかり敷いてくれますし、砂利の種類も幅広く選べます。資材費(砂利代)以外の施工費も安いです。
posted by そらパパ at 19:59| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2017年11月20日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(143)

さて、そんなわけで、外構工事の最も重要な構成要素である「駐車スペースの舗装」については、スタンプコンクリートを採用するということでいったん結論が出ました。

それ以外にも外構工事にはいろいろな要素があるのですが、スタンプコンクリート以外は、今回はだいたい一般的なものしか想定しておらず、おそらくどんな業者でもできるものばかりでした。

以下、具体的に書いていきたいと思います。

1.玄関アプローチの舗装

新居の間取りでは、駐車スペースにあてる道路に面した南側には玄関を設置せず(玄関を設置するとその分「南向き」の部屋を作れるスペースが減ってしまうため)、敷地の脇から少し入った西側に玄関を設定しました。

そのため、敷地の西側に、道路に面した部分から玄関前まで、「玄関アプローチ」が生まれるので、この部分の舗装をどうするか考えなければなりません。

もちろん、この部分もスタンプコンクリートにしてしまってもいいわけですが、玄関アプローチを通るのは歩行者だけ(つまりかかる荷重が駐車スペースとは比較にならないほど軽い)だということと、スタンプコンクリートはどうしても硬質で冷たい感じになりがちだということ、さらに雨が降ったときに滑りやすいということなどから、コストダウンとデザイン性、さらに雨のときの滑りにくさを重視して、「インターロッキング」という舗装方法を採用したいと考えました。

インターロッキングというのは、先にも一度触れましたが、簡単にいうと地面にレンガを並べるだけの舗装です。
まず、地面をレンガの厚み分+下地分だけ掘り下げ、下地を作ってから防草シートを敷いて雑草が生えてくるのを防いだうえで、レンガを並べて敷き詰めていきます。
このとき、レンガとレンガの間には、規則正しく数ミリ程度のすき間をあけて並べていきます。
そしてレンガを並べ終わったら、レンガとレンガのすき間に砂を詰めていき、レンガが動かないように固定します。(砂では固定できない周辺部分だけは、セメントなどで固めたりします)。

これだけで作業は終わりなので、その気になれば個人がDIYででもできるような舗装になります。コストもかなり安く済みます(一番高くつくのはレンガ代かも)し、レンガを自由に選べ、並べ方も工夫できるので、デザイン的にも自由度が高いです。また、レンガも砂も雨を表面に溜め込まないので、よほどの大雨が降らない限り、表面が滑りやすくなることがありません。

弱点としては、重い荷重には耐えられない(不等沈下してしまう)ことと、経年とともに砂が流されて減ってくると不安定になることなどですが、通るのは歩行者だけですし、砂については適宜メンテをすればいいので、我が家の玄関アプローチにはこのインターロッキングがベストだと考えました。
posted by そらパパ at 19:56| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2017年11月14日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(142)

新しい家の駐車スペースを平凡なコンクリート舗装にしたくなくていろいろ調べてみた結果、実は個人宅の駐車スペースのほとんどにコンクリート舗装が採用されているのには理由があって、それ以外の一般的なアイデア、例えば石張りとかレンガ敷きとかアスファルト舗装というのはどれも個人宅の駐車スペースには向いていないということがわかってきました。

うーん、残念だけど、結局コンクリート舗装にするしかないのか…。

そう思いながらもう少し調べてみた結果、あるユニークな舗装方法にいきつきました。
それが、

スタンプコンクリート

という技法でした。

これは、簡単にいうと「コンクリート舗装」そのものなのですが、通常のコンクリート舗装とは違って、乾燥させて固める前に舗装表面に巨大なスタンプのような板を使って模様をつけ、さらに仕上げとして色を塗るというものになります。
これによって、舗装の強度や安定性についてはコンクリート舗装のメリットを享受しつつ、舗装面の外観は平坦な白いコンクリートむき出しではなく、あたかも石張りやレンガ敷きのように「見える」ように仕上げることができるのです。

そして、その仕上げパターンのなかには、私がやりたかった「石畳のような仕上がり」もありました。そしてその「石畳」に塗る色も自由に選べるのです。

スタンプコンクリートのイメージ(Google画像検索)

これだ、と思いました。
コスト的にも、もちろんただのコンクリート舗装と比べれば相当高くなりますが、車重に負けないような本格的な石張り舗装に比べればずっと安くすみますし、見た目は石でも実際はコンクリートなので、割れてしまったりという心配もありません。(施工業者のサイトによると、ただのコンクリート舗装よりも強度が増すというメリットもあるようです。)

ただ、このスタンプコンクリートという技法、すべての外構工事業者が対応できるわけではなく、業者によっては技術を持っている孫請け業者に丸投げしてしまう(結果として、コストアップになってしまう)ことも少なくないようです。

なので、新居の外構工事業者探しは、まず、Webページで「自社でスタンプコンクリート舗装の施工ができる業者」という条件で絞り込むところから始まりました
これによって、選べそうな業者は一気に少なくなり、ある意味選ぶのは楽になったともいえます。
posted by そらパパ at 21:16| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする

2017年11月06日

自閉症の子どもと暮らす家づくり(141)

外構工事の主要要素の1つで、かつ私がこわだって検討していた「駐車スペースの舗装」の話題の続きです。

駐車スペースの見た目を良くしようと、石を敷き詰めたりすると、車の重さでその石が割れてしまうことが多い、ということを前回書きました。

同じく、駐車スペースにレンガを敷き詰めるようなデザインについても、問題があります。
この場合、生じてくる問題は、

マイカーの車重がかかる部分が重さのために沈下して凸凹になってしまう。

というものです。

外構工事で地面にレンガを敷き詰める場合、通常は「インターロッキング」という工事を行います。
これは、地面の上にレンガを(特に固定したりせずに)お互いにわずかに隙間をあけた状態でびっしりと敷き詰めて、全部並べたあとに最後にレンガとレンガの隙間に砂を詰めて押さえることで固定するという舗装方法です。
ぶっちゃけ、「地面の上にレンガを並べてあるだけ」なので、駐車スペースとしてマイカーを何度も出し入れしていると、その部分が車重で沈下して舗装面がでこぼこになっていきます。
こういうダメな舗装は公共の工事でもたまにあって、歩道としてインターロッキングで舗装してある道路の一部が店舗への自家用車の進入経路になったりして、その部分だけでこぼこになっていたりというのを見かけたりします。

もちろん、レンガを直接地面に置くのではなく、掘り下げた地面をいったんコンクリートで舗装して、その上にレンガを敷けば沈下は防げますが、それだとコンクリートの舗装とインターロッキング舗装の両方をやることと同等になるので、コストが非常にかさむことになります。

次に考えられるのは、コンクリートではなくアスファルトで舗装してしまうというものです。
ところがこれもいろいろ問題があって、

・コストがかなり高い。
・夏場はかなり柔らかくなってタイヤが通るラインに轍ができてしまったり、タイヤにアスファルトがついてしまうことがある。
・そのため定期的に再舗装が必要。
・さらに夏場は石油系の臭いが強く発散され、家の中にまで臭いが侵入してきて気分を悪くさせることがある。
・そもそも外観的にもあまり美しいものではない。


などの理由から、自宅の駐車スペースの舗装には向かないと言われています。

そうやって考えていくと、やっぱりコンクリート舗装しかないのか…という結論に近づいていくのですが、いろいろ調べていくうち、これらの問題を解決するなかなかいい方法があることを知ったのです。
posted by そらパパ at 21:12| Comment(0) | 療育一般 | 更新情報をチェックする
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